ラストレターのレビュー・感想・評価
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『ラストレター』の本当の意味とは。
同監督の『Love Letter』と対になっている作品。
というか『Love Letter』は「もちろん既に観てるでしょ感」(ドヤっ😎)がとても良いなと感じた(笑)
観たあとは何とも言えない、とてもしんどいストーリーだと感じました。
遠野美咲の紆余曲折な人生に、生きる意味を考えます。
冒頭のシーンと最後のシーンが繋がるのですが、最後の最後で『ラストレター』というタイトルの本当の意味がわかり、観ていて本当に苦しかったです。
自分が一番輝いていた(で、あろう)時に書いた高校時代の卒業生代表の挨拶が、まさか未来の娘へのラストレター「遺書」になるとは。
卒業式でその未来を、誰が想像できただろう。
人生の良い時、悪い時。
後者のその映像は流れませんが、この挨拶の言葉を遺書に遺した美咲の心情を想像するとゾッとします。
(その流れで、個人的には遠野美咲の遺影はカメラに映らない方がいいなぁと思いました)
しかし、映像が綺麗なのでそこに心を持っていかれ、最後は切なく爽やかに気持ちが中和されます。
学生時代のキラキラとした同級生たちの面影が懐かしくなり、みんなどこで何してるのかなぁ、元気にしてるかなぁ、と映画館を出て不意にそう思いました。
追記
岩井俊二監督の撮る少女の美しさは異常。
あとは滝も怖くて恐ろしく綺麗でした。
同窓会に行ったことのない私が姉のフリして鑑賞
公開前に予告を観て、絶対に観に行こうと決意。
あまりにも楽しみにし過ぎた結果、二月になってしまったので急いで観に行きました。
青春時代の初恋だとか人間関係だとか、そういう甘酸っぱくも苦い思い出を全てブラウン管を通して経験してきた私にとって、この映画あまりにも眩しすぎました。当然、同窓会に呼ばれたこともないし、恋人も姉も子もいない。でも、そんな私でもわかることがある。
イケメンは正義ってことだよ!!
福山雅治だから何とかなったけど、私が乙坂役だったら最初のバス停の時点で詰んでたからな?本来はこの役こそ庵野監督に演じて頂くべきところでしょ。「夜にバス停で女性に声を掛ける」「住所の家に来ちゃった」「人の家のポストを漁る」「廃校内を徘徊」「女子高生の写真を撮る」、どれをとってもヤバい画にしかならなかったはず。だって福山&神木というイケメンで好感度の高い俳優ですら、「シンプルにヤバいやつ」の香りがビンビン出ていましたからねw
個人的には、優しすぎたかなと。
ストーリーについてですが、これだけ素材が揃っているだけに不完全燃焼感がありました。広く一般に楽しんでもらえるよう、マイルドにしたのかな?やはり、全体的にもう一歩踏み込んでも良かった気がしますね。おそらくその辺りが、未咲の人物像をイマイチ掴みきれない理由だと思います。ただ、もう一歩踏み込むと人間としての暗い部分なども浮き彫りになってしまうので、この作品にとってはこのぐらいが丁度良いのかも。
映像はとても良かったですね。語彙が無いので適切な表現が出来ませんが、「田舎の祖父の家の匂い」みたいなものを感じました。男の私ですら観ていて飽きない福山雅治の演技。そして、21歳とは思えないほど自然な女子高生を演じた広瀬すず。他のキャスト陣も含め、映像が良かった。
鑑賞前は「人間関係がごちゃつくラブストーリー」だと考えていたのですが、実際はストーリーが薄味で、キャストの演技と映像と音楽で真っ向勝負してくる、抜群の雰囲気映画でした。
もう、映画は(邦画は)これでいいよ。
派手な映画は、ハリウッドや、韓国にまかせておいてイイ。
邦画の地味だけど、キレイな映像と、静かなセリフと
役者さんの自然な演技。
それだけで、充分価値があると感じる。
世界の映画界は、まだこの魅力に気がついていないとさえ
思える。
そりゃ、他人をけ落として、生きなければならない社会に住んでいる、世界中のほとんどの人類には、
まだまだ理解できない世界観なのだ。
浮世絵が、ヨーロッパの絵画に多大な影響を与えた事は
だいぶ知られてきた。
現実に、日本映画も、ハリウッドの監督らに認められてきている。
七人の侍やら、ゴジラやら、そうだろ?
邦画のこの世界観も、世界の民度が上がれば、
必ず再評価されるはずだと思う。
いいやついっぱいあるよ。
まあ、簡単ハリウッドにも負けないド派手なのも、そういうヤツ好きな人々は、頑張って作って欲しい。
広瀬は、今回、ヤッパよかったね。
森もよかったし、松だって、あの天然具合で、映画の
幅広げてるし。演出なのか、演技なのか、
わからないが、スゴイよ。
映像もキレイだから、映画として見られて幸せな時間。
細かい疑問も、少しあるけど、そんなの吹っ飛ばすくらいの全体の出来は、素晴らしい。
追伸
だけど、コレは幸せな学生生活を送って、初恋の淡い思い出のあるような人々にとっての映画。
この映画が心に染みる自分は、決して良い思い出ばかりではないものの、つくづく幸せだと思う。
今は亡き両親と、先輩、友人達に感謝したい。
自然
岩井俊二さんの作品は初観賞。
まず印象に残ったのは演者の演技。全ての俳優さんの演技がとても自然で作品への没入度も高まっていた。特に森七菜さんの演技が印象に残った。
福山さんが無精髭を生やしたりしているのに対して森さんや、広瀬すずさんが基本白の衣装ととてつもない透明感の演技で、対比を効かせていて青春というものの瑞々しさを感じた。
このお話の主人公は誰なんだろうか?Wikipediaを見ると、主演は松たか子さんとある。だが主演であって主人公ではない。いや、主人公ではあるのだが・・・
結論から言うと、主要キャスト四人全員主人公だと思う。
乙坂、裕里、鮎美、ふうか。それぞれがこのお話を通して、変わっていっている。
乙坂は、新たな小説を書く勇気、小説家としての自負。
恐らく阿藤に酒場で「お前は何も生み出してない。未咲の人生になんの影響も与えてない。」と言われたときは言い返せなかった乙坂も物語の最後の時はきちんと反論することができるのであろう。
裕里は、先輩への捨てきれなかった憧れ、姉の死に関する後悔。先輩への捨てきれなかった憧れというものが根底にあるからこそ乙坂との文通のシーンや、乙坂と再び対面する時にそこはかとない危うさ、色っぽさがあったのではないだろうか。2人は最後まで手も握らないのに何故か文通のシーンなど、いけない事(不倫)をしているかのような感覚があった。
鮎美は青春の謳歌。思い返せば鮎美が出てくるシーンは実家など家族関係が殆どで学校での友達関係などが描かれていない。だからこそ、母が死んで、親戚もいるのになにか孤独さを感じた。しかし、乙坂から母の話を聞いて母の昔の卒業式の挨拶を読んだ彼女はこの物語の後それまでの分もめいいっぱい青春を謳歌するのであろう。
ふうかは、思春期。思春期ゆえの大人に言えない悩みなどが、夏休みを鮎美と過ごして、乙坂と出会い、未咲の話を読むことによってそんな悩みを持つ自分も肯定しようと、そんな変化を感じた。
また、上手いなと思うのは客がその世界に没入するまでは基本裕里目線でいき、没入したかなと言う頃合いを見計らって、乙坂視点へと自然に変化していくことである。
この視点の移り変わりになんの違和感も感じさせないのはすごいと思った。
素敵な手紙
高評価レビューを見て期待しすぎてしまった。
余韻に浸りもせず涙も出ない…
私の心が乾いてるんだろーな。残念です。
高校時代はみんな同じ線上に立っているが、これから先はそれぞれの人生が待っている。躓いても転んでも、このスタートラインに戻り安息すれば良い。(この言葉がラストレター)みたいなことを言っていたが…
高校卒業時が人生のスタートラインだなんて、幸せな充実した純粋無垢な18年間を送っていたのね…
未咲さんは夫のDVで心を病み人生を台無しにした。
乙坂さんは高校時代から時が止まったまま未咲を求めている。
そして何やらマイペースに順調に生きてる松たか子扮する裕里さん。
それぞれが手紙を絡めて人生を紡いでいく。
近頃はスマホの影響で手紙を書くことがめっきり減った…
冠婚葬祭に現金書留に添える文ぐらいしかないなぁ
スマホの簡略化した文字は合理的で便利だけど心にも想い出としても残らない…
果たして残るのが良いのかは分からないけど…。
大事にとって残しておいたから未咲さんはDV受けた(夫にとって純粋無垢な母娘が苛ついて)と勘ぐってしまう。
中山美穂と豊川悦司の「ラブレター」懐かしい映画だ。
この二人が全く違うキャラで登場した事にも驚いた。(二人とも純粋無垢な未咲達とは違う人種)
二作とも「素敵な手紙」について描かれている。
たしかにラブレターもラストレターも素敵だ。
手紙が紡ぐ物語
松たか子さん、広瀬すずさん、好きな女優さんがふたりでていたので鑑賞。森七菜さんはノーマークでしたが自然体な演技がフレッシュでとても良かったです(森七菜さんの歌うエンディング曲も透明感のある声がとても良かったです)。
ストーリーは「手紙」がキーとなり物語を紡いでゆく岩井俊二監督らしい切ないストーリー。
高校時代、鏡史郎から学校のヒロイン未咲に書き続けた「手紙」。
高校時代、未咲の妹の裕里が鏡史郎に書いた「手紙」。
大人になって裕里が亡くなった姉の未咲のふりをして送り続けた「手紙」。
亡くなった未咲のふりをして美咲の娘の鮎美が鏡史郎に送った「手紙」。そして鏡史郎が返信をした「手紙」。
鏡史郎が未咲をモデルに書いた未咲というタイトルの「小説」
未咲が娘の鮎美に贈った「遺書」。
そのひとつひとつの心のこもった手紙の想いがとても素敵でした。
オススメです。
ロケと設定は良いが、物語展開は...
夏の宮城の川や森が涼しげで、微妙に揺れる手持ちカメラや編集のリズムが穏やかな気持ちにさせる。姉になりかわる前半の松たか子がメインのパートは、夫や義母のエピソードを含め、コミカルさもあって快調。
しかし、福山雅治が宮城を訪ねてきた以降の展開は、?マークが次々と浮かんでくる。中山美穂と豊川悦司のやさぐれさは、思いどおりにならない人生の苦さを示すものだとしても、見たくないものを見せられた感じ。最後の広瀬すずの語りも、母が福山を想い続けていたことに熱く共感していたが、父である豊川に対する屈託なりを一切見せないことに違和感があった。
森七菜のピュアな演技が素晴らしく、これからが楽しみ。
「誰かが想い続けていたらその人は生きていることになるんじゃないでしょうか」
自殺した姉、その姉を忘れられない元恋人、その男を憧れていた妹、そして姉の娘。姉以外の三人それぞれの群像劇をシームレスに溶け合うような構図で描き出す、岩井俊二ワールドに満ちた映像で溢れる作品である。
岩井監督作品で印象に残るのは『リップヴァンウィンクルの花嫁』であった。今作品はロケ地が出身地ということで思い入れもひとしおなのだろうと想像する。
兎に角、キャストが豪華だ。監督のキャスティングであるならば、その力は凄まじい。まぁ、それだけではないだろうけど、誰もが主役を張っている俳優や、ミュージシャン、話題の人物達をチョイスできるだけでも驚く。庵野監督を引っ張り出した自体で何か別の力が働いたんじゃないかと訝しく感じる程だwもし、日本アカデミー賞にキャスティング部門なるものがあったならば間違いなく今作だと断言できる。音楽に小林武史を引き入れたのも特筆だ
そして、ストーリーも又ハードでアダルティだが、そこはきちんと優しさでオブラートしている作りでバランスを保った仕上げである。
何より、久しぶりに福山雅治の“自信がない人物役”を観れたことが興味深い。普段の尊大な役柄が常の彼が、これ程の矮小な役を演じていること自体、希有なのかも知れない。松たか子のコメディエンヌ振りや、トヨエツ&中山美穂のヤサグレ感の安定も、確かにデジャヴ感と言ってしまえばそれまでだが、しかし基礎がシッカリできてるからこその盤石の布陣と呼べるのであって、芸能界で長い間一線で活躍してきた人の凄みを感じずにはいられない演技である。そんな布陣だからこそ、敢えてチャレンジをした役柄の福山が一際目を惹く演出に応える事が出来たのだと思う。一方、広瀬すずも堂々たる演技だ。脚本の作りも絶妙で、敢えて自死の前のDVを受けていた頃の姉を登場させないことで、一番不幸で心身共にボロボロの状態を周りの情報のみで伝えた事で、鑑賞者それぞれの想像として落ち着かせたことが或る意味ナイスアイデアだと感じた。これならば輝いていた頃の姉として、広瀬を二役に演じさせることが出来る。メインストリートがシッカリしていれば、多少同時並行の脇道が多分に破綻していても何とか力任せに駆動はできる。まぁ、妹の手紙の嘘が又繰り返されるのを、お見通しで文通することや、同時に姉の娘との文通も始まることで違和感を覚えるだろう事への説明がないことの不親切感も、原作として岩井監督が発表しているのかは定かではないが、その辺りの綻びは多分制作側の編集優先があったのだろうから、致し方ない。姉がなぜトヨエツ演じるDV男に転がってしまったのか等々、説明不足も散見される中、それでもきっちり悲しみの涙を流させる演出力は大したものである。
ドローンによる空中からの俯瞰撮影の多用等、意図を訊いてみたいカットもあるのだが、それでも、トヨエツと福山の酒場での圧巻の会話劇のシーンや、クライマックスの霊前でのシーン、些末だが印象的なそれぞれのヒロイン達からサインをねだられるカットなど、心に残る画力を紡ぎ出す岩井監督の映像作家としての実力に感服させられる。
劇伴の効果的な挿入にも感服する、監督の健在さをアピールされた堂々たる作品であった。
PS.“なかたがい”高校っていうセンスも光っていたよw
心がきゅーっとなりました
さすが岩井さんですね、心がきゅーと締め付けられて、ジワジワ泣けました。
初恋の人を大人になっても忘れられず、思い続けるっていいなー💕
という私も未だ忘れられず、たまに会うたびやっぱり好きだなーと思ってしまうので、リアルに自分に重ねてしまいました。
すずちゃんと、七奈ちゃんがまた可愛い。
マスクをとった瞬間、一目惚れするのとかもわかるー!
すずちゃんが生徒会長というのも、すごくハマってた。
この時代だからこそ、ネットではなく手紙のやり取りというのがまたノスタルジックで素敵です。
大人になった福山さんに、学生時代の神木くんがダブって見えた時があって、普通に見たらあまり似ていないのにすごいなーと思った。
妹が先に乙坂を好きになってるのに、乙坂が姉を好きになったことを応援しようとしちゃうとか、切なすぎる!
生物部の活動で妹と乙坂の雰囲気よかったのにな。
予想していた設定とは違っていたのがびっくりでした。私は妹はずっと大人になっても乙坂が好きで独身のままなのかと思ったら、違うのかー。
でもあんな旦那さんはやだな💦
まあ、あれがないことには、文通は始まりませんが(^^;
姉の大学時代に何があったのかも描いて欲しかった。高校時代だけだったから、気になります。
豊川さんの役ハマってたけど、どんな大学生で、姉はどこに惹かれたんだろうなー?
乙坂がカメラを構えて、姉妹のそれぞれの子供2人を撮るところがなんか好きでした。
慕情
実に不思議な気分だ。
清らかな清流が人の骸をコロコロと運んでくるような。それに驚くでもなく慄くでもなく、ただただ目の前を通り過ぎてくのを眺めてる。
なんでこんな感想なのかはよくは分からない。この状態にどんな呼称があるのか分からない。だから、分からないから一生懸命書いてみようと思う。
ノスタルジックな青春の幻影の話なのかと思ってた。それはそれで、おそらくはそのまま進んでも心に残る作品になったと思う。
だけど、監督はまるで白紙に墨汁をぶち撒けるように破壊する。その過去の幻影に逃げこもうとする観客の胸ぐらを掴んで、人混みの喧騒と雑踏の中に引き戻す。
「どおして??」
そんな物語にしなくても良かったじゃない!そんなものが見たいわけじゃないんだよ!
軽く発狂しそうになる。
夢など見せてくれなかった。
作品は不思議な交錯をしていく。
未来への憧憬と過去への憧憬が交錯していく。まだ何者でもなかった頃、何者にかになるであろう将来に想いを馳せる。
もう何者にもなれないと現実と向き合った時、あの頃は良かったと過去の時間に想いを馳せる。
結局のところプラスマイナス0のような事で、唖然とする自分に今気づく。
確かに時間は流れていて、過去の自分とは違う自分がいたりもするのだが、距離って概念はあっても時間って概念はあるのだろうかと疑問を抱いたり…。
いや、あるよね。
間違いなく僕らは老いていく。
でも、心はどおなのだろう?
形骸化しない心というものにも、果たして時間の概念は当てはまるのだろうか?
…どっちでもいいよね。
風化した方が幸せな事もあるし、忘れられないもしくは忘れたくない事もある。
緩やかにでも記憶が曖昧になっていく事を思えば心にも時間の概念は当てはまるのかもしれない。
道のりを見てるようであった。
ズタボロだな、とも思った。
片道切符とか。
どこまでも行ける片道切符を持ってるけど、その列車がどこに向かうのかは知らされない。
…なんかそんな言葉をどっかで聞いたな。
思い出される情景は、いつも暖かな日差しの中だったなぁとか。
今の情景はどこか陰鬱で、生活臭が蔓延してて暗かったり閉塞感があったり。
子供達に別れを告げた時は雨の中だった。
でも嫌な感じじゃなくて、洗い流してくれるかのような清潔感があったな。
若かりし頃に抱いた「夢」は中身は何も変わらないのに、いつから「欲」と名前を変えたのだろうか?
色々と…モヤモヤとした問い掛けばかりが頭に浮かぶ。
吐き出される言葉は多いものの、何を語ろうとしてるのか、よく分からない。
豊川氏が醸し出す負のオーラみたいなのはえげつなかった。出来れば今後の人生において対面したくないと思う。
中山美穂の枯れた感じが、この作品の象徴とも思えてゾワっとする。よくぞこの役を受けてくれたし、キャスティングしてくれたと絶賛したい。
広瀬さんのギャップが表現する事も多いと思う。あんな可憐な少女…いや、実際にはもう女性という年齢なんだけど、そんな彼女に降りかかり続けてる不幸とか、生い立ちとか。
「迎えにきてくれる」と告げたシーンなんかは可哀想で可哀想そうで、見てられなかった。彼女の母は選択を間違えたのかもしれないが、彼女には選択権がない。
健気というか、気丈というか…屈託なく笑う笑顔は実は一生懸命笑ってたんだろうなぁと思える。
木内みどりさんに会えたのも、俺的には幸運だった。染み出す仕草に祖母の半生を感じたりする。
松さんがアレをやってくれたから、この作品を最後まで諦めずに見れたような気もするし。ホッと出来るというか、なんなんだろう?
許されてるというか、包容力に近いものを感じてたような気がする。
そして森七菜さん。
絶品だった。
素朴な感じに癒される。
まるで付け合わせのポテトサラダのような感じで…メインディッシュで頼む事はないんだけれど、なんの料理を頼んでも必ず盛り付けられてるポテトサラダ。いつしかそのポテトサラダが食べたいが為に、その定食屋に通うような。
ホントにホントにあなたがいてくれて良かった。おいくつなんだろう?14歳と言われても俺は全く疑わないと思う。
海町ダイアリーで広瀬さんを見た時には、まるで太陽のような印象だったのだけれど、今作の森さんには森林浴をしてるような清涼さと静けさを感じてた。
その2人を見つけた福山氏
俺的には気に入らない。
あんな程度のリアクションなのだろうかと頭を捻る。いやもう誰に感情移入してるのか分からない程入り組んでるから、俺の感情が先走ってた感はする。
それでもだ!もっと狼狽えてもいいんじゃなかろうか…興を削がれた感じがして残念だった。
切り取られる絵は、常に儚げで美しく岩井ワールド全開だったんだけども、今作はコントラストと言おうか、敢えて影をぶつける事でノスタルジックな淡く眩い瞬間を際立たせたような印象だった。
人の死もそうだけど、いくら懸命に手を伸ばそうと金輪際届かないものはある。
過ぎてきた時間もその一つで、それを切り離すか、自らの経緯と捉えるか、それによっても「今」は変わるような気がする。
何の躊躇いもなく経緯と捉えられる環境にいるならば、それだけでこんなに幸運な事はないと思う。
なんだろう?
きっともう一度会いたいと思うだろうなとの予感がする作品だった。
雨の中、傘をさして佇む広瀬すずと森七菜のカットがなぜか懐かしく、失くしちゃいけない何かがあるような気がしてならない。
…俺ってロリコンなのかなぁ。
福山氏の何かとリンクしたんだろうなぁ。
とても良かった・・・・
広瀬すずさん、「チアダン」「ちはやふる」など数々観ましたが、演技派女優ですね。TVより映画に向いているのかな。今回も素晴らしかった。お葬式での椅子の腰かけるシーンは、まさに中高生のしぐさです。又、家で膝を抱えているシーンのつま先の動きは、天才かと思いました。
映画は切なく、不覚にも涙が止まりませんでした。
「皆が等しく平等で」あった、煌めいたあの頃、
「夢を叶えた者、そうでなかった者」が懐かしく
振り返る場所・・・・
同窓会で流れた美咲のスピーチに、会場の皆が聞き入ったように
私も、二度と戻れないあの頃に想いをはせ
美咲の悲しい結末に泣けてきました。
観終わってから1週間。
余韻が残る、ってこういう事だったんだなと初めて知った
忘れられない映画です。
透明感がすごい
人は、忘れられない暖かい思い出が一つあれば、それだけで幸せなのかもしれないと思わせてくれる映画でした。
舞台設定は現代なんだろうけど、田舎の夏休みのシーンがほとんどなので、ノスタルジーに浸れます。誰もいない校舎、プール、浴衣で花火、ひぐらしの鳴き声‥こういうのが好きな人にはたまらないだろうなー! ワンピース姿の広瀬すずちゃんと森七菜ちゃんはまるで妖精のような神々しさで、見ただけで寿命が延びるかと思いました笑
登場人物は全体的にクセがなく爽やかな人ばかりなので、中盤に出てくる豊川悦司が怪しげな存在感が際立ちます。絶対禄でもないんだろうけど、田舎の優等生だった美咲が惹かれてしまったのもわかる気がする‥。
他の方が指摘している様に、確かにちょっと綺麗にできすぎていて、リアルな人間を見たい人には物足りないかもしれません。でも透明感溢れる映像美とも相まって、美しい物語に浸りたい人にはすごくおすすめですよ。
違和感だらけ
映像は確かに綺麗でしたが、映画を観ている間、ずっと感じていた違和感。それは、付き合っていた人なら字が違うことにすぐに気付いただろうということ。
皆さんの演技が素晴らしいからか、映画を観ている間は、違和感の理由に気付きませんでした。
それから、旦那さんがいくら駄目人間でも、愛しい娘を残して自殺するだろうかということ。違和感だらけのストーリーでした。
森七菜さん
私、おっさんですが、映画を観てよく泣くんですよね。
だから、涙腺が弱い自覚はあるんです。
そして、今回気付いたのが、笑いのツボも浅い。
この映画、思っていた以上に所々に笑ってしまう場面があって、必死に堪えたんですがクスクス笑っちゃいました。
他のお客さんは静かだったので、申し訳なかったです。
さて、この映画ですが、森七菜さんの映画と言っても過言ではないんじゃないでしょうか。
森さんの印象が、そのまんま映画全体の雰囲気になっている様な。
と、偉そうに言ってみたものの、名前は知っていたのですが、ちゃんと認識したのは今作が初めてなんですけど。
それでですね、森さんの印象を具体的に考えてみました。勿論、殆ど本作の印象ですが。
ピュア、落ち着いてる、そしてとにかくカワイイ。
この映画、全体的にピュアな雰囲気が漂っているんですよね。
そして、激しい場面も無く落ち着いている。
それで、カワイイ・・・。
ん、そういう視点で振り返ってみると、この映画の中の想いってカワイイものが多い気がしてきました。
まず、過去も現在も裕里の想いって可愛いらしいんですよね。
これ、松さんが演じなかったらここまでの可愛げは出なかったかも。
それから、鏡史郎の昔の未咲への想い、今も持ち続けている彼女への想いも、可愛らしいと思えませんか。
だけど、流石に未咲の死の真相だけは重いです。
なので、この映画、もっと暗くも出来たでしょう。
ですが、重くのし掛かってくる様な作品にはしていませんでした。
多分、その大きなポイントになったのが広瀬さんの演技だと思うんです。
母の宝物を前にして、鏡史郎に対して抱いていた想いを吐き出した場面、もっと重苦しくも出来たと思うんです。
でも、広瀬さんが絶妙な演技でバランスを取って、この映画が綺麗な映画で終われる様にしたんだと思うんですよ。
あそこ、泣けるシーンだけど、暗い気持ちにならないんです。
役者さん達の演技が噛み合った、綺麗な映画だと思います。
なんで今見たんだろ(いい映画だよ)
いーなー
結ばれようが結ばれまいがお互いの愛が
同じ方向を向いているなんて
運命の恋だと思ったのに一方通行の恋だった経験のある私には身に染みて染みて仕方なかったw
ジワーっと余韻に浸れる映画でした。
ファンタジー感に違和感あり。
映像は綺麗だったが、心に響かなかったし、背景がわかりにくくや手紙のやり取りが中途半端に感じた。
姉があんな死に方をしているのに、姉になりすまして初恋の人に会えてはしゃいでいる松たか子の妹役に人間性を疑う。そんな様子を感じながら綺麗なファンタジー映像に違和感を覚えた。役者さんの演技は良かったし、鈴ちゃんもとっても可愛い。役者さんはいいのにとても残念に思った。
映画ってこういうもの
設定、脚本に残念なところあり。
亡くなったお姉さんの同窓会に行く。
そこで、お姉さんに間違われる。スピーチする。
そして、文通。途中、相手が読んでないのに。
別れた理由もわからず、未咲が結婚した理由もわからず。
20年間写真が無い。
そんなことないでしょう?!と思ってしまいました。
でも、いい映画だなあと思えました。
俳優陣もとてもいい演技でした。
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