「映像で表現する人」ラストレター shioshioさんの映画レビュー(感想・評価)
映像で表現する人
3ヶ月ほど前、原作を読んだ時は何かだらだらつまらない話で、岩井さんの小説ってヘナチョコだ、と、がっかりでしたが映画を観てびっくり。素晴らしいじゃないですか! やはり映像表現の人なんですね。
クレーン多用の美しいカメラワーク、それを邪魔しない小林武史さんのピアノ、無意味な誇張の無い役者陣の演技。特に柱時計のチクタク音だけをバックにした長台詞にはしびれました。
「人の人生なんて、ちゃちな本に収まるものじゃ無い」と罵られ落ち込んだ鏡史郎が、自著にサインを求められ再生していく終盤も好感が持てました。
[追記]
エンドロールの「カエルノウタ」があまりにも良いのでspotifyで早速ダウンロードしました。ちょっとスワロウテイルっぽくてお勧めです。
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kossyさんのコメント
2020年2月2日
大林監督なんかもそうですが、自ら映像作家と表現していますよね~
文章じゃなかなか伝わらないところも音や絵で表現できる総合芸術みたいな感じ。
廃校舎で見つけた二人の女子高生の絵が好きです。