バスキア、10代最後のときのレビュー・感想・評価
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混乱期のNYのエネルギー
バスキアの活躍した1970年代後半のニューヨークは、ひどい有様だった。70年代はニューヨークで最悪の時期とされ、治安はひどく犯罪都市として名を馳せてしまっていた。しかし、そんな荒れ果てた、混沌とした時代だからこそ、バスキアのような新しいアーティストが生れたのだと、この映画が言っている。
バスキアがこの時代に過ごしたイーストビレッジが治安のせいで家賃も安く、金のない若いアーティストが根城にしていた。そこから新しいムーブメントが起こりアートシーンが活性化した。今のイーストビレッジはジェントリフィケーションの結果、高級住宅地となり、治安はよく住みやすい場所となったが、かつてのような燃えるような活気は失われた。
社会の混乱期には、それを刺激にして映画や文学も含めて優れたクリエイターが生まれる。平和で過ごしやすいけど、アートの活気の失われた街とどっちが好きか。この映画はそういう問いかけをしているんじゃないだろうか。
天才アーティストの無名時代とNYのアートシーン
バスキアのドキュメンタリー、というよりも、バスキアを輩出した1970年代のNYのアングラアートシーンを、当事者たちが振り返る群像劇のようにも見える。なにかをやらかしたいという無名の若者たちがNYのダウンタウンに集まって、そのエネルギーを嗅ぎ分けたかのように現れたバスキアが、次第に注目される存在になっていく。ほぼ、関係者のコメントで構成されているが、当時のリアルを知る彼らがストリートの躍動感を伝えてくれる貴重な証言集として楽しめた。映画側から言えば、ジャームッシュやヴィンセント・ギャロといった才人たちがすごく狭いエリアに棲息していたという梁山泊のような状況にワクワクせずにいられない。
世に知られる
バスキアまでを追って作られたドキュメント作品
まぁ当たり前だけど世に知られる前は無名だが知られた時にはもう既に確立していたバスキアらしさがどんな経緯でできていったかを知ることのできる良作◎
黒人でもパンクすでにファンクだったって話はやっぱりただのバンダリズム作家ではなかった訳だ(^^)
バンバータのプラネットロックととても相性の良い中身です:)
【君は無法地帯と化した70年代末のNY、マンハッタンに現れたジャン=ミシェル・バスキアを知っているか!”】
ー このドキュメンタリー作品の監督は、あのサラ・ドライバーである。
当然、ジム・ジャームッシュは雄弁に、バスキアがNYアンダーグラウンドカルチャーに与えた影響を熱く語っている。-
・ストリートアートの世界からスターとなった20世紀で最も重要な現代アーティストのひとりである、ジャン=ミシェル・バスキア。
だが、彼は27歳でオーヴァードーズにより、早逝してしまった。
・破綻し、暴力にあふれた1970年代末のN.Y.には、18歳の彼の心を動かす何かがあった。
・今作では、名声を得る前のバスキアの生活を映し、彼を知る多くの関係者のインタビューを介して、上記を含め、天才誕生の秘密に迫ろうとしている。
<このドキュメンタリー作品は、面白くはあるのであるが、残念なのはジャン=ミシェル・バスキアの姿は頻繁に映像に出て来るし、当時のNYアンダーグラウンドカルチャーについて語る多くの人々のインタビューは面白かったのであるが、バスキア自身の言葉が一切、描かれないのである。
彼自身がNYのストリートアートに注力していた時、何を考えていたのか。
そして、アンディ・ウォーホルにインスピレーションを与えた際に、彼はどう思ったのか・・。
彼自身の肉声が遺されていなかったのかもしれないが、そこが少し残念であった作品である。>
バスキアを知る人物が語るドキュメンタリー。
随分まえにデビッドボウイが演じたウォーホールが印象的だったバスキアの映画との印象とは全く違い、残されている映像はとってもシャイでキュートな若いバスキアが映っている。
まだ荒れてる印象のニューヨークで、バスキアが世に出るタイミングを目撃した人物達が語る過去のエピソードやバスキアの人物像。
バスキアのだけでなく、あの時代の沢山のアート作品やら音楽、ムーブメントを目撃した気分になる作品でした。
六本木の街にも・・・
スラム化するNY。
ひとびとは暴徒化し、
店や商売が全滅、
誰も住まなくなったアパートの持主は保険金狙いで自分たちで建物に放火。
そんなカオスの街に、
文字やシンボル、記号や絵の中に、
言葉、思考、意識を潜行させる、バスキア。
ゲリラ的なアートが書かれては消え、スプレーされては消えしてる間に短命のインスタレーションが歴史になってきた。
詩をギターやハーモニカにのせたのはボブ・ディラン。
詩を街にのせたのはジャン・バスキア。
六本木の街にも9月後半から11月まで、
遭遇できるようだ。
なんでもアートの時代
1980年前後のニューヨーク、天才アーティストとされるジャン=ミシェル・バスキアのドキュメンタリー。
良さがよくわからないので、どうしても退屈してしまう。
"Same Old Shit"
ヒップホップではなく"ノイズ"趣向でビ・バップに刺激を受けるスタイルがまた最高。
ジャームッシュが語るバスキアや結成したバンドのメンバーの話は興味深い。
ニューヨークの当時の状況やカルチャーを知れるのも楽しいしラストに流れる"スーサイド"の「Dream Baby Dream」が良かった。
欲を言えば"グレイ"の動く映像に音源も流して欲しかった、映像は無いのか?
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