「まずまず」スパイダーマン　ファー・フロム・ホーム　Syuさんの映画レビュー（感想・評価）

前作の出来が良くなかったので、あまり期待はしてなかったのですが、思ったよりも楽しめました。
相変わらず、他の映画に依存した作りで、アイアンマンがどうなったのか知らないと、ピーターの感情の部分に共感出来ないのは、単独の映画としてはダメだとは思います。

ただ、前作よりもキャラクターが立っていたため、映画は楽しめました。ネタ的に挟まれるギャグもクスッと笑えるものが多かった。

ストーリーは、いつのまにかMJに乗り換えたピーターが、学校の夏の旅行でヨーロッパに行くが、そこにエレメンタルズと言われる敵が現れて、騒動に巻き込まれる、というような内容。

この映画のプロット自体は良いと思うんだけど、このエレメンタルズと戦うとか言う流れは正直全く頂けない。
結果的に、ホログラムを使ったフェイクの敵だって事が分かるのですが、それが明かされる前の段階でも、ちょっと安っぽくて違和感ありまくりです。
映画の中盤で真相が明かされるんですが、種明かしされても違和感というか、それはいくらなんても実現不可能でしょう、と思ってしまいます。

途中でホログラムの出来をチェックするためリハーサルする場面がありますが、そこまでしないといけないようなホログラムで、実際に予想されない動きをする他人が絡んでくる現実で対応できるとは思えません。

ピーターがトニーの意思を継ぐって方向性を、もう少し違うアプローチでやって欲しかった。

とは言え、冒頭でも言いましたが映画自体は楽しめました。やっぱりキャラクターがしっかりしていると言うのは大きいですね。前作と同じ監督とは思えないですね。