「欧州都市でも輝くスパイダーマン」スパイダーマン ファー・フロム・ホーム ローチさんの映画レビュー(感想・評価)
欧州都市でも輝くスパイダーマン
エンドゲーム後の物語として、さっぱり風味だがかえってそれが良かったかも知れない。コミカルな日常描写が、ヒーローたちが取り戻したものが人々にとってかけがえのないものだったという想いを強くさせてくれた。
舞台がヨーロッパの都市と聞いて、NYのような高層ビル群なしでカッコいいスパイダーマンのアクションがどれだけ見られるか心配だったが、杞憂だった。大いなる力には大いなる責任が伴うのテーマをエンドゲーム後のピーターの成長物語にピタリと収めていたし、敵のあり方は非常に現代的というか、現実的な脅威を感じさせてくれた。
ヒーローものである反面、スパイダーマンは等身大のティーンのドラマであることも忘れずに描かれていたのもよかった。エンドゲームの物語は壮大すぎたが、等身大の周りの人々を助けるんだという、ヒーローの原点がこの映画にはあった。トム・ホランドのティーン芝居は相変わらず良い。年をとってもこの味を失わないでほしい。
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