「サラ・コナー」ターミネーター ニュー・フェイト ガブさんの映画レビュー(感想・評価)
サラ・コナー
久しぶりに劇場へ足を運ぶ。
周りは意外とお婆ちゃん層が多く驚いた。
これはリンダの影響なのか??
物語は冒頭から衝撃的だった。
幾つかのターミネーター作品があって本作は2の正統な続編になると言う。
他の作品をどう捉えるかという話もあるが私はそれぞれ別の時間軸としての結末の一つと考えている。
今回は、初めてジョンが生き残らなかった未来が描かれるという衝撃的な内容だった。
若かりし日のジョンやサラに会えたことも衝撃的だ。
あれはCGや昔の映像を使った合成なのかな?
今の技術でどれだけ時間をかけてあのシーンを作るのかわからないが、ああいう事ができるのなら名優が亡くなっても作品に登場するなんて時代も当たり前になるかもしれないな。
肖像権がどうたらこうたら、あるかもしれないが個人的には生前にそういう面倒な契約は済ませておいて、死後も使っていいよ、ギャランティは遺族とか困ってる人や映画界の為に寄付してくれみたいな世の中になって欲しいと思う。
さて、話を映画に戻そう。
戦闘シーンは痛々しくも迫力があって、カーチェイスや飛行機、水中と色んな場面での戦闘が楽しめ、新しいターミネーターの技術描写も良かった。
今回は敵のターミネーターを除けば主な登場人物はサラ、カール、ダニー、グレースの四人。
サラに関しては今回は予告で見せすぎてると少し思った。
がっつり出てるし宣伝の都合もあるから致し方ないと思うが、箝口令しいてサプライズでも良かったと思う。
そうすれば老サラの登場シーンなんて相当、鳥肌立ててたと思う。
だって知っててもカッコ良かったもん。
物語としては、それぞれのいきさつや、心情を考えると苦しくなる場面が多かった。
サラはあれだけ必死に守ってきたジョンが目の前で殺され、その仇のターミネーターと一緒に行動するか選択を迫られる。
ダニーを助けるにはカールの力も必要。
そうしないと、また悲惨な未来がやってくる、、、
相当なジレンマがあったと思う。
私自身はもし未来で人工知能が人間の様な振る舞いをできるのなら、一つの種として認めてあげたい派だ。
カールは20年間、人間として生きる事を学んでいたと言うけれど、あの殺人マシーンがここまで人間的になるかと、少し違和感がありつつも、可能性の一つとしてはなくはないかと肯定的に捉えていた。
ただ、サラの心情を慮ると、20年間という歳月はサラがジョンと過ごせた時間より全然長い。
あの山奥で擬似的な家庭とはいえ平和な生活を送ってきたカールと比べるとサラが可哀想でしかたなかった。
ダニーとグレースの関係も、自己犠牲的な展開は嫌いじゃないが、グレースの最期とダニーの気持ちを考えると複雑だったな。
グレースは生きてて欲しかった。
最後は正義は勝つのだけど決してハッピーエンドとは言えずターミネーターらしい終わり方だったと思う。
死んだカールを見下ろすサラの表情がなんとも言えない。
年齢的にシュワちゃんもリンダ・ハミルトンも難しくなってくると思うけど、おそらくこの先に待っているリージョンと戦いに向けてサラと共に歩むダニーの姿を観てみたい。
久しぶりの劇場鑑賞楽しめました。