「ターミネーターの王道!」ターミネーター ニュー・フェイト おじゃるさんの映画レビュー(感想・評価)
ターミネーターの王道!
冒頭の映像から期待をそそり、さらにいきなりの衝撃的シーン!そして、ターミネーターといえば誰もが思い浮かべる全裸登場シーン、そこからお決まりの過激なアクションシーン!もう、序盤からターミネーターワールド全開で、大興奮でした。
序盤こそ、今どきのVFXにしてはややチープな映像が気になりましたが、以降は持ち直し、スケールの大きなド派手なアクションに目が釘づけでした。特に輸送機内やダム施設内のシーンは迫力満点でした。敵のREV-9はT-1000を彷彿させ、最後はどのような決着を見せるのかとワクワクしました。
二人のヒロイン、グレース役のマッケンジー・デイビスとダニー役のナタリア・レイエスも、それぞれの役どころに合った演技で、ラストシーンはなかなか感動的でした。そして、懐かしのシュワちゃんとリンダ・ハミルトン。中でも、リンダ・ハミルトンのサラ・コナーが最高にかっこよかったです。深く刻まれたしわが、長年にわたる戦闘の歴史を感じさせ、堂々たる貫録を見せつけていました。
ただ、作品全体としては、良く言えばターミネーターの要素を余すところなく詰め込んだと言えますが、悪く言えばターミネーター1・2作目を併せて焼き直したような印象だとも言えます。その昔、初めてターミネーターを見たときの思い出は、逃げても逃げても執拗に追われる恐怖、そのターミネーターが未来から送り込まれた理由、彼からターゲットを守るために別の人物が送り込まれる設定、その一連の攻防を経てヒロインが強くたくましく成長して未来への懸け橋となるストーリー。これらが、すべて本作にも当てはまると思います。ターミネーターシリーズの王道で間違いのない展開ではあるものの、そこにもうひとひねり、あるいはどんでん返し的なものが欲しかったなと思います。
というわけで、映像と迫力は期待どおりでしたが、ストーリーは期待を越えなかったという印象でした。