search サーチのレビュー・感想・評価
全318件中、281~300件目を表示
ネットでしか本音がはけない世の中なれど、SNSはほどほどに。
映画の中の世界のようで、現実に起こりえる事件。だけど結局、さも心配顔をしながら所詮他人事なのだ。一緒に悲しがってあげてる偽善者ぶりは、どこも同じなのだなあと冷めた目で見てた。
そんなことよりも、この映画から常に感じていたのは、韓国系アメリカ人がアメリカ国内においてどのような位置にあるか、ということだ。頭がいい、仲良しがいない、しつこい等々、一般的人物像としてそうみられているんだろう。見方を変えれば、キャスティングを考えたときに、主人公家族には韓国系がハマる、とスカウティングされたのがよくわかる。日系人も同じように馴染めていないのかなあと要らぬ心配が沸いてきた。
思いもしなかった娘の本音が垣間見えてくる連続と、結末にやってくるどんでん返しの結末には、同じ親として辛いものがあるなあ。
嘘と悪意の電子の海で 【表題変更】
突如失踪した娘を探す父親が、娘のSNS情報から行方を探ろうと試みるが、
そこで自分の娘が抱える暗い側面や危険な犯罪との関わりを知ることになる……
という物語を、全編PC画面上で展開させた異色のサスペンススリラーが登場。
……「異色」と書いておきながらここでいきなり落とすようなことを書いてしまうが、
全編がPC画面で展開される映画自体は『ブラック・ハッカー』『アンフレンデッド』
等の作品があったし、もっとヒネたことを言うと「SNS上での裏の顔」
といった設定も今日日いろんな作品で扱われているテーマという気もする。
しかし、しかしだ、この映画、とんでもなく面白い!!
「PC画面で展開」という要素を単なるイロモノとして扱わず、
全編サスペンスフルでありながら心に迫るドラマも描き、誰とも容易に
繋がれるネット社会の功罪をも匂わせる、見事なスリラーに仕上がっていた。
……さて、今回ネタバレ無しのつもりだが、レビュアー・カミツレさんの配慮に自分も倣おうと思う。
全くの予備知識無しで観たい方は、これ以降は読み飛ばしていただければと思います。
よろしいでしょうか? いいですね? 続けますよ?
…
スクリーンに映るのは基本的に主人公デヴィッドが操作するPC画面だが、
テキスト/ビデオチャット会話や、ネット配信映像、監視カメラ映像、
ライブニュース映像といったもので物語を構成・進行。
インスタグラム・twitter・FACEBOOKなどのSNS、Google検索などを
次々に映して調査状況を知らせる。そこまでは別作品でも
用いられた手法だが、本作が頭ひとつ抜きん出ているのは、
例えばチャットで送ろうとした言葉を考え直して消したり、
クリックを躊躇したり、マウスを止めたり、そんな細かい動きが
焦りや怒りや悲しみを伝える表現に活かされている点だ。
冒頭、購入したてのPCで幼い娘と妻と家族写真を撮る流れから涙が出そうになった。
娘の成長を丁寧に丁寧にPCに保存していき、病床の妻との闘病生活を綴る
デヴィッド。彼がどれだけ家族を大切に想っているかがひしひしと伝わってくる。
(同時に、様々なものをデジタル記録できる現代の善良な面でもある)
そういった部分をしっかり描いたからこそ、デヴィッドがどれだけ娘の
マーゴを愛しているか、どれだけ彼女の捜索に必死かに共感できるし、
彼が絶望的な思いをしている場面ではこちらまで泣きたくなってしまう。
マーゴの捜索をライブ映像で流すシーンなど、いつの間にか自分まで
「頼むから死体で発見だなんてやめてくれ」と祈っていたくらいだ。
サスペンスとしても、伏線の張り方と回収も見事なら締めも見事。
娘の投稿写真や細かい発言からか細い糸口をたぐり寄せ、少しずつ真相に
近付いていく様にはスクリーンから目が離せないし、「今、何が起きた?」を
観客に明かさないまま宙ぶらりんにするシーンの巧みさも堪らない。
終盤の展開には「は?はああ?!」と一瞬サッパリ状況が分からなくなるほど混乱。
…
捜査を難航させるのは、ネット上に溢れる悪意だ。
誰とでも気軽に、リアルタイムで繋がれるようになり、自分の趣味や
思いを共有できることそれ自体は便利だし素晴らしいことだと思う。
だが身元を明かさずに情報(データ)のやり取りができる点は、悪意ある人間にとっても
こんなに便利なものもないわけで、情報の売買や詐欺まがいの広告・取引の他、
本作でも登場するアレやコレなどよくもまあ考えつくと呆れるほど
色々な色々に利用されてしまう。デヴィッドの必死の行為も、逆に言えば
PC上の個人情報はいくらでも掘り出す方法があるということの裏返し。
犯罪目的でなくても、ネット上の悪意は無尽蔵だ。
内に抱えた悲しみを誰かに理解してもらいたいという
気持ちも知らずに、卑猥な言葉や、身勝手な嘘を吐く人々。
家族への愛も絶望的な思いも知らずに、「親の責任」と叩く人々。
顔を見せずに済むというだけで、人はこんなにも身勝手な発言ができるものなのか。
相手をせせら笑う為や苛立ちを解消するためだけに汚い嘘や罵倒の言葉を吐き、
ろくに事情も知らないままの憶測で見ず知らずの人を執拗に叩けるものなのか。
...
それでもネットが廃れないのは、そこにやはり人と人の絆を強め、
自分の人生を豊かにしてくれるものがあるからだと信じたい。
ネットは結局クラゲとサメだらけの危険な海のようなものだが、
家族や気の合う仲間と共に長い航海をするにはとても良い海にも成り得る。
それに、なかなか言えない気持ちを少しだけ気軽に伝えられる場所でもある。
映画の父娘のように、どれだけ大切に想っていても相手のすべては理解できないし、
逆に、大切に想っているからこそ直接口にするのを躊躇ってしまうことだってある。
使い方を誤らなければ、ネットはそんな想いを伝えるきっかけになれるかも。
再び面と向かって笑い合えるきっかけになれるかも。
サスペンスフルでドラマチックでアイデア満載で現代性も十分、
ううむ、うん、ええ、傑作じゃないかしら。4.5判定で!
<2018.10.27鑑賞>
※表題変更:『迷宮』→『海』に変更
『迷宮』はちょっとクサ過ぎるし
レビューに合わせて『海』で。
ミステリーとしての公平性
面白い
面白いけどメッセージ性は…
個人情報は簡単に抜ける。
全編デスクトップ上か、動画サイトの映像で構成された、完全なるアイディア勝負の低予算・・・
だよな。
まぁ、もう少し捻りがあっても良かったと思うけど、散らかったパズルのピースは繋がるから、ストレスは感じないのでは。
それにしても恐ろしいのは、簡単に個人情報が抜ける部分か。(笑)
スマホやらタブレットは、ロックをするか、無くさないように気を付けることを、十分学べる作品でした。
何が飛び出してくるか分からない緊張感
本作は全編PC画面の映像で展開していくサスペンス・スリラーです。「全編PC画面の映像」と言っても、ずっとリアルタイムで進行していくわけではなく、早送りになったり、時間が飛んだりといった編集も当然入りますし、画面も固定ではなく、情報的に重要だと思われる部分にカメラがフォーカスする等、ちゃんと観やすいように配慮されていますので、ご安心ください。(「予告編」ではそこが分かりにくかったのですが、ネットで公開されている「冒頭映像」や「本編映像」を見ると、本編の大体の雰囲気がつかめると思います。映像はどちらも「映画.com」で見ることができます。)
映像面での斬新さもさることながら、本作の一番の見所は、インターネットを活用したネタがふんだんに盛り込まれているところにあると思います。映画におけるインターネット描写も、本作で一気に最新版にアップデートされたと言えるのではないでしょうか。
インターネット上では情報が洪水のようにあふれ、価値のある情報と無価値な情報を峻別するのが非常に困難になっています。本作でも、ネット上での何気ないやりとりや、SNSに上げた写真や動画が、思わぬ形で重要な手がかりとなる場面が出てきます。普通は気にも留めないようなところに意外な伏線が潜んでいますので、初見で気が付くのはまず無理だと思いますが、手がかりが全て画面上に映し出されているという意味で、ミステリーとしての公平性は担保されていると思います。
※以下、本編の内容に言及しています。具体的な物語のあらすじや事件の真相など、直接のネタバレになるようなことは書きませんが、鑑賞前に何も情報を入れたくないという方は気を付けてください。
────────────────────────
個人的には、SNSから娘のマーゴットの足取りをたどる序盤が一番ハラハラしました。SNSの「どこの誰とつながっているか分からない」怖さと、画面の目新しさとが相まって、「ウィンドウを開くたびに、何がポップアップして(飛び出して)くるか分からない」という緊張感に満ちています。
中盤にはマーゴットの失踪事件についての報道が加熱し、流言飛語が飛び交い、デビッド(父親)の言動にネットが過剰に反応するという事態が描かれます。ただし、ここでの描写は割とあっさりめです。この部分をもっと膨らませれば、本作とは違った面白さをもつ“劇場型”(もしくは“炎上型”?)のサスペンスが一本作れそうな気がします。
終盤で明らかになる意外な真相は、ちゃんとインターネットならではの設定を活かしたものになっていますし、前半に散りばめられた伏線が機能して、二転三転するストーリー展開も見事だと思いました。ただ、良くも悪くも“よくできたミステリー”に落ち着いてしまった感は否めないかなと思います。
今後、『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』や『パラノーマル・アクティビティ』が流行った時と同じように、本作を模倣したB級・C級のインディーズ作品が大量に作られそうな予感がします。
本作はこのスタイルの先駆けとしては映像的にも洗練されていて、かなり観やすく工夫されていますし、ミステリーとして終盤の話の畳み方も上手く、きれいにまとまっていたと思うので、これを超えるのはなかなか難しいと思いますが。
泣いちゃった
映画館静まり返ってました。
視点が最高に面白い!!
一瞬韓国映画かと思ったコレ!
Facebook、Instagram、Twitterと毎日目にするSNSが、題材って事なら観るしかない。
全編パソコン画面の中で、物語が進む新感覚にグイグイ引き込まれる。
親子の日常と成長がネットでもに綴られ、会話もメールとFaceTime
そんな時に妻を亡くし娘との生活、娘の成長と共に微妙にすれ違う。
そして、突然行方不明になる娘・・・
娘のSNSを全てチェックし、手がかりを探してるうちに、自分の知らない娘の日常を垣間見る父・・・
唯一の身内の弟に相談・・・
次々にら現われる怪しい友人・・・
娘のことを聞くとそこまで親しい友人はいない。。。。
献身的に協力する女刑事・・・
深まる謎・・・娘は何処に!?
失踪した娘の車に見覚えのあるロゴマーク!!
遂にある事実に辿り着く父!!!
そこからの二転三転が面白かったです。
なにより別嬪な奥さんに似ても似つかない娘が、もっと可愛かったらと思って、観てましたが・・・・
あの感じだからこそのリアリティかな^^;;;☆4.6
発想も物語も良質なサスペンス
iMessageでも演技出来るんだ!
PCで観てみたい!!!
慣れ親しんだPCの画面上ですべてが繰り広げられる映像は、まるで自分が操作しているような錯覚に陥ると共に、親世代の知らない新しいデジタルな友人関係がすごくリアルでした!
Facebook・Twitter・Instagram・tumbler・YouTube、またニュースなどがまるで現実に起こっているかのようなリアルなスピード感あっておもしろいです。
「SNSで繋がってるから大丈夫、なんとなく友達」と言った感覚は今現在ならではなのかな。以前からもあったと言えど、今は小学生ですらスマホを持って中学生なんてパコソンでもTwitterを始めるほど友人関係を築く上での必要不可欠なツールになっているので、そう言った面は大人からみると「それだけ」の事に見えるかもしれないが、現実は「それがないと」いかにも仲間はずれでどうしても必要だと思うのが現代のティーンエイジャーの感覚がすごい出てました。
現実の上部だけのSNS友達よりも、ネットに集まる顔も知らない人の方が言いたいことも言えてずっと楽で、それが吉と出るか凶と出るかは紙一重。
今のこの時代だからそこ完成する映画だと思いました!
どんでん返しの鳥肌ものの結末です!!
PC上でもう一度観たい!!!
テンポのいい良質なミステリー
ぜひ見てほしいので、ネタバレしない範囲で書いた。
ストーリーが秀逸、テンポも良く飽きさせない。予告編が良く公開を心待ちにしていたが、予告が一番おもしろい(15時17分、パリ行きのような)映画もあるから、これはどうかな程度の期待度だったが、とんでもない大当たり。
全編、メールやTV電話、ニュース映像、YouTubeなどを使った間接映像で見る形だが、臨場感が損なわれることは一切なく、緊張が途切れることもない。導入後すぐにメインストーリーに入り、中盤も展開の小気味良さで退屈知らず、ラストに向けては二転三転するも、強引さの無い自然な流れは、観客を白けさせることなくラストシーンまで連れて行く。ムダなシーンは見当たらない。ラストで明かされる犯人の動機や犯罪手法も充分な説得力があった。
捏ねくり回した難解な手法や複雑な設定が無く至ってシンプルな作りだか、ミステリー好きでも充分楽しめる良質なミステリー映画。少しでも多くの人に見てほしい。もし他と迷ってる人がいたら、これを選ぶべき。強くオススメする。
練りに練られた本物のドラマ
全318件中、281~300件目を表示