サンセットのレビュー・感想・評価
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考えるな感じろ!(笑)
2才で両親を亡くした主人公イリス
唯一遺された筈の有名帽子店は他の人のものに
両親の死の真相を探る為帽子店を訪れるイリス
待っていたのは兄が居る?という小さな手掛かりだけ
イリスは真実を知ることは出来るのか?
秘められた真実とは?
有名帽子店で働きながら女王の下で働きたいと夢見る女性たち
その陰で繰り広げられる怪しい男たちの謎の世界2つ
イリスが見た世界は真実なのか?幻なのか?
ミステリーなのに解決に向かうのかと思いきや
え?っと理解不能の展開に混乱収まらず
誰が誰なのか理解出来ないまま最後まで混乱の真っ只中!
主人公イリスの視点で描かれた世界
不協和音と共に流れる難解な展開の内容に始終混乱
帽子の美しさが混乱の中際立ちます
今の時代も見えている物事や聞こえているもの、何が真実なのかは判らないのかもしれない
兎に角140分覚悟して臨め!(笑) 難解なの不穏なの好物な人お薦めです!
是非ともにやりとしてください あれだ!ブルース・リーだよ Don’t think, feel.だよ
試写会@ユーロライブ
久々に観た「なぜ?の嵐」映画
カメラが主人公イリスの視界を憑依させる範囲からほぼ出なかったり、長回しや焦点深度のボカしの多用など、前作『サウルの息子』でも見られた監督独特の撮影手法が際立つ。
それらはすべて、舞台である20世紀初頭のオーストリア=ハンガリー帝国の混沌を表現。
あらすじも、イリスに何やら怪しげな人物が近づいては、何やら不可解な言葉を次々と投げかけていくので、観客をも混乱させる。
さんざん観客を煙に巻き続けた挙句に、最後の最後でもとことんまで「なぜ?の嵐」(by吉沢秋絵)を突き付ける。
はたしてイリスが体験した事は事実なのか?一体何が真実なのか?
「今の映画は全てを説明しようとする。私の映画は合理的に理解してほしい」という監督の言葉に象徴されるように、『山中傳奇』同様に、解釈は観客に委ねられる。
帽子店を軸としたあらすじゆえ、「帽子はおぞましい物を見ないようにするために存在する」という劇中の言葉が深い。
考えるな感じるんだ!
久しぶりに訳の分からない映画を観てしまった…。
終わった瞬間ポカーンとなったのは、私だけではないはず…。
この映画は解説がなかったら、かなり厳しい作品と成り果てていたでしょう。
解説してくださった大寺先生のお陰です。
ありがとうございました。
この映画はミステリーでありながらも、答えを見つけてはいけないという、なかなか難しいもののようで。
言うなれば、考えるな感じるんだ!
そんな感じの映画です。
19世紀から20世紀へと時代の流れが変化する中で、人々の考え方やライフスタイルも変化していくハンガリー帝国。
帽子屋で謎の失踪を遂げた兄を探すために、妹がその店で働くのですが、何かがおかしいと感じ始めます。
なにを隠しているのか、真実はどこにあるのか?
普通なら、その真相を解き明かしたくなるのが一般的なのでしょうが、この映画ではそんな考え無用…。
そこに答えなんてありません。
混乱と絶望が存在するだけ。
サンセット=日没であるように、この世界が落ちて行く終わりの時間を傍観者のごとくスクリーンから見守るだけ。
モヤモヤとした時を感じることこそ、この映画の見方と言えるのかもしれません。
要は考え方次第。
ハリウッド映画のような、大スペクタルな題材を映画化した作品を好むのならつまらないと思います。
ですが、芸術をこよなく愛する映画好きな人たちが見たら、この世界観に酔いしれてしまうことでしょう。
途中夢か現実かチグハグになってしまう部分があったのも、意図的な映し方だったみたいです。
長回しによって描き出されるイリスの表情からは、どんな気持ちをくみ取るべきなのか?
そこに答えを求めてはいけないのですから、なおのこと難しい…。
途中で入ってくるガヤの声が、彼女の声と重なって、もう何が何だか分からなくなってフェイドアウトするという。
これまでにない、新しい映画の世界を体感してしまった作品でした。
たまには、こんな映画も面白いかもしれませんね(笑)
『サウルの息子』の監督だからとちょっと期待してしまいましたが、全く違った見せ方の映画を作った監督の芸術性に感動しました!
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