劇場公開日 2019年2月15日

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「舐めたらあかん~舐めたらあかん~」女王陛下のお気に入り 蛇足軒瞬平太さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5舐めたらあかん~舐めたらあかん~

2019年3月13日
PCから投稿

笑える

城(籠)の中の乙女たち、聖なるカモ撃ちは45日以内にうさぎをふみつける・・・いつものランティモス作品だった。

感情のみで動いていく物語。

時代に翻弄されるとか、歴史に飲み込まれるとか、
事件的な、あるいは感動的なプロットは皆無。

英国王室の歴史物語でもなく、
F〇〇〇、〇〇〇Kの連発、〇〇、〇〇〇、
でアン女王の姿がディバインと所々が被って見えてしまった。

王室や側近たちのゲスっぷりを、ギリギリ崖っぷちでレディとして保つ(一線越えてるわー)のはカメラや照明機材をほとんど使用しないライティング(一部使用してましたね)。
頑なにフィクスのカメラに固執してきたランティモスもワイドレンズ使う使う、魚眼も辞さないローアングルショットがほとんど。
その理由とは?

話しは脱線、カメラフレーミングとその内容を地図の描き方を例にして。

〇メルカトル図法
地球全体を平面にして描く、ただし極地は正しく描かれない。
カメラをフィクスで真正面から描く。
プロット運び、物語重視、芝居や感情に興味薄。
例えばウェス・アンダーソン。

〇モルワイデ図法
魚眼レンズのように歪んでみえるが、極地も正確。
ワイドレンズを使用してパースを駆使してでも人間の内面を描く。
芝居運び、感情重視、昼メロみたいに突っ走る内容。
ヨルゴス・ランティモスは今まではメルカトル図法が多かったが今回は珍しい。

以上勝手な図法解説は全くのデタラメです。

話しは戻って、なぜ?魚眼、ローアングルショット。
その理由は、すばらしい衣裳、背景に豪奢な部屋、荘厳な建物、全部入れ込んで王国の権威や品位をバックアップ担保(嘲笑有)しとくかって感じか?

たまに上からのアングルもあるんだけど、単なるだだをこねる腐女子は見るに堪えない。
でも、それこそがおもしろいつくりでいつものヨルゴス・ランティモスの手口だ。

女王は政治や民衆にも無関心。
戦争や税金に関わる政府の人選や側近を選ぶのも、舌で舐めてくれるか、してくれないか。
それだけじゃない!と気付いても時すでに遅し。

そう、女王陛下のお気に入りは舌で舐めてもらうこと、That’s all !

舐めたらなアカン~舐めたらあかん~
人生舐めずにコレ舐めな。

VC3000のどアメが、A.C.1600にあれば・・・

せめて022022があれば・・・

Brexitは回避されていたか・・・

「運び屋」さんの準備ができたということで、
おあとがよろしいようで、
今宵はこのへんで・・・
God save the queen!

蛇足軒瞬平太