劇場公開日 2019年12月20日

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「美しくもありながら、おぞましい」この世界の(さらにいくつもの)片隅に サプライズさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0美しくもありながら、おぞましい

2020年3月30日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

悲しい

今更ながら鑑賞。
前作のレビューは書いていないので、混じえながらレビューを書かせていただきます。

非常に良い。
アニメだが、アニメとは思わせない迫力と感動がある。
近年だとこの世界の片隅に、ジョジョ・ラビット、Fukushima50などのような映画は語り継ぐべき映画だと思う。

ストーリーは言うまでもないだろう。
笑いと共に戦争の恐ろしさを実感させられる素晴らしい作品。

主人公であるすずは、いっつもぼーっとしていて素直でそして優しい人。かなり抜けてて頼りないが、愛しく守りたくなるそんな不思議な人物。
そいでいて描く絵がホントに美しい。額縁に入れて家に飾りたい。

そんなすずと夫のお姉さんの会話は面白い。
クスッと笑わされる。だが、後半になっていくにつれ二人の会話が悲しくなるというか、考えさせられる。

もちろん、すずと夫の周作も良い。
戦時中の"愛"はこんなものだったのか。
とてもお似合いでございます。

個人的には、周作のお父さんが好き。
戦争に立ち向かい、家族を守って、常に笑顔。
こんな人になりたいな。いいお父さん

何度観ても、亡くなってしまう爆弾のシーンは恐ろしい。それが来る5分前から鳥肌が止まらなかった。
これこそが戦争の怖さ。

前作から追加なので、前作を見る必要はありません。
欠点はこれです。前作まるっきりからプラスなので、長い長い。中だるみとか飽きるとかそんなのじゃないけど、流石に168分は疲れちゃう。

今回はすずとりんの話が追加されている。
桜とすずとりん。美の骨頂である。
より深くすずのことを知れて、さらに楽しく面白く悲しく仕上がっている。新しい作品かのように。

たまたまTHXでしたが、これがまたホントに良かった。心をえぐられた。

言葉では表せれないほど良い映画。
戦争映画じゃないよ。コメディ映画だよ。
いや、コメディ時々戦争映画だよ。

サプライズ