「タイトルなし(ネタバレ)」ダンスウィズミー 松井の天井直撃ホームランさんの映画レビュー(感想・評価)
タイトルなし(ネタバレ)
☆☆☆★★
丸々1ヶ月振りに映画館へ。
となると、ミュージカル好きならば見逃す事は出来ない…と。当然の様にこの作品をチョイスする。
観終わって、言いたい事は?と問われれば。
東宝ミュージカルスター宝田明の復活と、チャーミングな三吉彩花に☆1つ爆上げっス(´-`)
「ミュージカルっておかしくない?」
此方のかってな思い込みは有るものの。この手の言葉を言う人は、大概と言って良い程に。本物のミュージカル(当社比)は観ていない。
「突然、音楽が鳴り響いて歌い踊るのって変!」
それ! 基本的にミュージカルのルールから逸脱しているから、本来ならば【音楽劇】ですよね?…って言うしかないʅ(◞‿◟)ʃ
ミュージカルには、ミュージカルに相応しく。歌い踊るだけの《バックボーン》があって然るべきなのだ!
その事から考えるに、この作品の音楽は。スマホで有ったり。カーラジオで有ったり。誕生日のサプライズ演奏で有ったり…と。全ての音楽場面で、しっかりと音楽が鳴りだし。それに呼応する様に、狂った如くに歌い踊ってしまう女の子の話で。一応はミュージカルのルールに従った作品作りになっていたと思う。
ミュージカル作品として。作品の中に、どれだけ《明るく楽しいミュージカル場面》を組み込めるのか?
この、単純にして。とてつも無い程の難しい要素を、如何にしてクリアするのか?
その点を考えると。前半の20分辺りまでの、会議からのミュージカル場面と。レストランでのハプニング場面までは、きっちりとミュージカル・ミュージカルしており。観ていても楽しかった。
但し、問題は。この後から繰り広げられる、女2人のロードムービーに…。
三吉彩花とやしろ優の凸凹コンビによる珍道中は、狙いとしても面白いし。悪いとは思わないのだけれど。唐突に登場する車泥棒や暴走族。嫉妬女や、(前半にチラッと登場するが)取り立て屋等のキャラクター達が。作品の中で必ずしも効果的とは言えず。寧ろ、尺を埋める為に登場している様に見えてしまうのが残念。
強いて言えば、嫉妬女の♬ウエディングベル♬は目立ったが。流石にミュージカルとして《明るく楽しい》場面だったとは言えず。3人組の取り立て屋も、ステージ場面では必要なアクセントにはなっていたが…と言った程度。
大体、主要なキャラクターであるはずのムロツヨシでさえ。女2人のロードムービーとして、宝田明を探し回っている以上は。それ程の必要性が無くなったしまっているのがね〜。
最終的には、子供時代のトラウマを克服する話では有りました。
最後に、昔の自分と向き合うのは良いのですが。ミュージカル映画を観てレビューする時に、散々言ってはいるのですが。
やはり、ミュージカルには…。
【男女の他愛ない恋愛コメディーこそ相応しい】
…って思うんですよね〜(´-`)
オープニングのスペクトラムや。山本リンダ・井上陽水・キャンディーズ等の、70〜80年代のヒット曲の使用は。間違いがない程に、親父ホイホイしてしまうものの。若い世代の、新しいミュージカルフアンを取り込めるのか?は少し疑問が残るところ。
兎にも角にも、新星三吉彩花の存在が1番の収穫と言える作品だったと思います。
前半部分で、ほんの一瞬だけ彩花嬢のオパ⚪︎チ⚪︎が見えたから(これも当社比)入場料金の元はしっかりと取りました(#^.^#)
2019年8月26日 TOHOシネマズ日比谷/スクリーン13
8/28 追記
鑑賞中に「そう言えば何処かで、このプロットと似た作品が有った様な…」とは思ってはいたのだけど。
今日(8/28)あ?そう言えば…と、突然に思い出した作品が!
トム・ハンクスの『ビッグ』
…って事で、一応wikiにてストーリーを確認。
占い繋がりとしての取っ掛かりで、子供が大人になる『ビッグ』に対して。ミュージカル嫌いなのに、音楽が鳴ると歌い踊らずにはいられなくなってしまう展開は。どことなく似ている様でいて、特別に似てはいないですかね(´-`)
何よりも、恋愛映画としてラストに切なさを漂わせてくれる『ビッグ』に対して。『ダンスウイズミー』は、少女時代のトラウマを克服する話の違いは大きいのかも(*_*)
…って事で、駄文でした。