劇場公開日 2019年8月16日

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「長すぎ」ダンスウィズミー コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0長すぎ

2019年8月22日
iPhoneアプリから投稿

歌って踊ってしまう催眠を解いてもらうために、OLが逃げた催眠術師を追っかけるロードムービーって内容。
うーん、三吉彩花は可愛いけど、この作品の主役はやしろ優じゃないのかな?
宝田明の催眠術師は胡散臭くて素晴らしい。
と、登場人物(役者)はそれなりに評価できるものの、ストーリー的には「?」。

歌と踊りに没頭した本人にはミュージカル映画の1シーンに見えているが、我に帰ると暴れて物を壊しまくっていただけ、というワンテーマのパロディ的コメディネタにしては、長く引っ張りすぎかな、と。
尺を90分前後にしていたらよかったような。

また、今までの矢口史靖監督作品って、「難問解決に努力するけど裏目に出ていた主人公と仲間たちが、何かをきっかけに逆転、(モンタージュを挟んで)問題になっていたことで大成功」ってパターンで人気を得てきたのだけれども。
本作は、特に難問(ミュージカル体質)解決と、登場人物の目標達成とが一致していない。
成り行き任せでどんどん失敗を重ね、成り行きでたまたま解決。
そして、主人公のとった最終判断が、感情的にはスッキリしても、誰も幸せになってないオチで唖然。
パターンを破るのは構わないが、そこに普遍性のある快感が伴わないと、破っただけで意味がなくなると思います。

あと、使われている楽曲が、70〜80年代のものばかり。
想定している観客の年齢層などはわかりやすいが、役者目当てで来る客層とはミスマッチのような。
歌って踊る現代の20〜30代女性が、歌詞を知っているのが不自然で、そこも作品へマイナスに働いていたように思います。

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コージィ日本犬