アルキメデスの大戦のレビュー・感想・評価
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「積算ではなく…」
積算じゃなければ微分だ!?と思ったが、そんな単純なものじゃないらしい。原作は読んでいないので、読んだ人に聞いたところ、正式には偏微分の何とかという方程式とのこと。
個人的には、微分と思った瞬間に最大のクライマックスになった。
しかし結果、恐ろしく不可解な戦争に日本が突入する序章に過ぎなかった。
山本五十六が、早期講和を望んだという話はよく聞くが、平山は象徴的な戦艦大和が撃沈されることによって日本人が敗戦を自覚するという、更に先のシナリオをもって、楷と共に戦争に向かって行く。
だが、実際は、日本は戦艦大和の撃沈で戦争を終結させることはなかった。
2度の原爆、本土の至る所への空襲と多くの一般市民の命という代償を伴わなくてはならなかったのだ。
戦艦大和は、撃沈されてもなお日本人にとって希望の船であり続けた。きっとものづくりの象徴でもあり、戦後復興への願いでもあったのかもしれない。
戦争を賛美できずとも、美しいと感じる不思議な船だ。
宇宙戦艦ヤマトとして現代に蘇ったのも、そんな背景があったのだろうか。
当時でも既に時代遅れの船だったのかもしれないが、確かに美しい船だ。
専門バカの衝突
登場人物はただの専門バカと違って教養も人格も十分備えている。
それが厄介な現実で、組織の方向を狂わせて行く。まあ狂った方向かどうかは後からしか判断できないし、その判断も時代の教養次第で変わる。
今はフィクションとは言え、平山中将が”大和”にそこまでの思いを込めていたと信じたい。
平山中将と櫂直の二人のやり取りは良かった。特に大和の名前が出る場面。
浜辺さんのお嬢様感がいいアクセントだった。
つかみはOK!
冒頭に「坊ノ岬沖海戦」のシーン。
アベンジャーやヘルダイバーが次々と大和に襲いかかる。
言っちゃ悪いがカッコいい。
弾倉の装填が追いつかずまごつく25mm3連…
有名な大和の最期の大爆発。黒煙が高々と立ち上がる。
何故?冒頭にこのシーン?ってのが最後に効いてくる。
原作がまだ終わりを告げて居ないので中途半端になるのは仕方がないが良くまとまっていると思います。
めっちゃ残念なのが櫂少佐のお色気シーンが無いことね(笑)
これ前後編にしてもっとエピソード盛り込んで欲しかった。
戦争突入を想像して焼け野原になる東京を現在の景色と重ね見るシーンがちょっとしょぼかったけど概ねCGは良かったと。
舘ひろしの山本五十六はかっこよすぎて違和感。
指が無い説明はいらなかったと思うぞ。
説明ないシーンは観る人が判断する作品色なんだから。
戦争を回避する為に
昭和8年、老朽艦金剛の退艦に伴う新造艦の建造計画が立ち上がり、後に「大和」と呼ばれる巨大戦艦を建造しようとする勢力を阻止すべく連れて来られた数学の天才と呼ばれる男の話。
史実や実在の人物も沢山出てくるがあくまでもフィクションね。
ムダに巨大な戦艦建造を目論む平山造船中将。
空母建造を計画する藤岡造船少将と山本海軍少将。
山本少将=山本五十六により海軍に連れて来られた元帝大生の櫂直主計少佐が、平山案の予算の不正を曝くべく奮闘するストーリーで、様々な制約や妨害を乗り越えたり、謎を解いたりしていく様子が心地良い。
田中とのやり取りは勿論、会議シーンでのやり取りでも笑いが折り込まれていたりと意外な愉しさもあった。キャスティングもその辺を狙った感じ!?。
かなり原作に沿った展開であるけれど、上手くまとめてテンポ良くみせているし、原作よりも軽くキャッチーな印象で面白かった。
後半のめまぐるしさに鳥肌
個人的に、菅田将暉さんがこういう映画に出てくれることをずっと待っていました!
これからが楽しみです。
柄本祐さんをこんなに観ることは今回初めてでしたが、とても良かった、菅田将暉さんを支えていく心情がとても共感しました。
クライマックスに向けての心理戦、輝く知識、天才の欲と国を憂う気持ち、ネタバレになるので避けますが、最後のオチには鳥肌でした。
うーん、想像以上に良かったです。
レイトショーですがかなり混み合っていました、老若男女見にきていて面白い客層でした。
※一人の方が多かったです。
山崎貴監督の本気度!
冒頭からいきなり戦艦大和が沈没する特撮から始まるという驚きの展開。呆気にとられて感情移入する暇も与えてくれず、銃弾砲撃で血肉が飛び散る残酷さに山崎貴監督の本気度を感じた。また、山本五十六を美化してないところがいい。
数学によって戦争を止めることができるのか?!というテーマは、ある意味間違いではないのだろうけど、国家予算の4割が軍事費に使われるという軍国主義の矛盾を告発するような主張がメインだった。山本五十六の考えもそうだったが、米英との開戦は避けられそうにもないのだ。しかも圧倒的な軍事力の差は一般市民には知られてないし、日清戦争、日露戦争で日本が勝ち続けたことから、戦争を望む声も大きい世の中。巨大軍艦を作るよりは空母を作り、山本五十六は真珠湾への奇襲攻撃をも視野に入れていたのだ。
見積の低さを暴こうとする櫂(菅田将暉)の姿は帝一とダブって見えるが、その真剣さは数学が世の中を変えるという主張そのまま、心地よいものがある。嶋田(橋爪功)や平山(田中泯)の策略を突破できるかどうかハラハラドキドキの連続。小日向艦長のとぼけぶりに笑わせてもらいながらも、圧力のかかる中で苦難は続く。そして大阪まで出向いて、造船会社社長に直談判。浜辺美波がやってきたおかげで鶴瓶師匠も心を開いてくれるのだ。
最後の最後まで会議は波乱含み。スリリングな展開には手に汗握る瞬間もあり、開き直る軍人の姿も見苦しかったりする。そして、数学が平和を導くというテーマよりも、裏テーマとして、軍事費には血税が使われてる点、軍部と巨大軍需産業との癒着、などなど現代でも起こっていることだと考えさせられる。戦争はいつの時代も同じ。勝っても負けても大勢の人間が死んでいくのだから・・・。
THE ニッポンの映画
戦争映画かと思ったら戦争しない。「変態」が主人公の映画です!!
東京が水没する、というラストで終わる一見いい映画風アニメ映画を観たばかりでしたので、
この映画のしみじみとした愛国精神が見に沁みました。
戦艦なんて、遠い存在のものでしたけど、それを設計し作り、どう動かして行くか、国の命運をかけた男たちの決断、カッコ良かったです!!
もうおにぎりが食べたくなって仕方ない!!毎食あんなでっかいおにぎり食べてんの??
また、田中少尉がピカイチでした!計算を終えた時の腕の角度、「惚れてまうやろー!!」
よく頑張ってると思います
戦艦建造のための見積もりの真偽が中心ですが、そこに力入れ過ぎではないかとは思いました。だから、戦艦、空母、やっぱり戦艦になるところや、大和建造の苦労とかを見たかったです。
もしかして、続編あるのか??
建造費がおかしいなんて、すぐわかるでしょう。
他の船の見積もりがあるんだし、、。
そんなに苦労する??
本当かは知らないのですが、大和建造の技術が、後々戦後の日本の造船技術に活かされたと聞いことがあったので、そこに繋がると面白かったかなと。
まあ、フィクションですから、そこは良しとします。
脚本も、わかりやすいし、これはこれで良かったかなと。
関西人=鶴瓶さんというのは、安易過ぎるかなと。
ドラマ「半沢直樹」のファンなら是非
この映画の予告編では戦艦大和の戦闘シーンが写りますが、映画中には戦闘シーンはそんなに多くありません。
実際は会議、会話中心に話が進みますが、「半沢直樹」シリーズっぽい作り方でファンの方にはお薦めです。
結局、軍人
戦艦大和(?)の建造を巡る戦い、特に菅田さんと江本さんのやりとり、最後の田中泯さんとのやりとりは面白かったです。でも、結局、軍人同士のやりとりで、戦争の道に進んで行くことは間違いないのですね。
前半の迫力とラストの解釈に引き込まれる
原作を履修せずに観に行った為結末がどうなるのか、非常に気になりながらの視聴でした。冒頭のシーンの迫力はさすがといったところで、中盤から終盤にかけての展開は予告からも十分に想像できるものでした。ただ、ラストシーンの落とし所はとても腑に落ちるものであり、主演の菅田さんの熱演も相まって気持ちよく劇場を後に出来ました。
負けかたを知らない日本人
2019年4作目。
そんなに期待して見に行ったわけではないのに、逆転に継ぐ逆転に魅入ってしまいました。
数式ですべてが解き明かせると言うとNHKドラマのハードナッツを思い浮かべますが、これは昭和8年の軍艦建造計画を舞台にした物語。ネタバレは書かないのでストーリーについてはあまり多くは書きません。なのであまり関係ないところで櫂の人柄を象徴する部分を挙げると、やはり長門で計測しまくり「美しいものを測りたくならないとは信じられない。人として何か欠けてるんじゃないか」という発言でしょう。どちらかと言うと、櫂が溢れまくってると言えます。
まあ、天才と何とかは紙一重と。実はこの本能というのが本作のキーワードではないかと、永野と山本の会話と併せて思っています。本能ゆえに、いや、業ゆえに美しい呪いから逃れられなかった物語。
今や誰もが知る悲劇の戦艦であり、にも拘らず国民にも秘匿された不沈戦艦大和。これはフィクションですが、「リアル」なフィクションでした。
追記。
負け方だけでなく、勝ち方も知らないし、そもそも戦争を知らない。
戦争を避けたい天才 VS 戦争したいバカ
原作未読ですが、予告で見た戦艦大和の迫力と、そこに数学者が絡むストーリーが気になって、鑑賞してきました。そして、そのどちらの興味も十分に満足できる作品に仕上がっていました。
まずは、冒頭から惜しみなくVFX全開で描かれる大和に息を飲みました。時間にすればほんの数分だったかもしれませんが、超巨大戦艦大和の圧倒的なスケール、敵機の空爆や魚雷の破壊力、機銃掃射を受ける恐怖、その恐怖と戦いながらの対空射撃等、様々なものがリアルに描かれ、さすが山崎監督と思わせてくれます。中でも、猛攻を受けた大和が、回避行動をとることもままならず、左舷に大きく傾き、乗組員を海に振り落とし、船底を無様に晒し、弾薬への誘爆により天を突くような黒煙をあげて沈みゆくさまに、胸がしめつけられるようでした。リアルで緻密なCG が、戦闘の恐怖や戦争の愚かさを際立たせ、以降の展開へのスムーズな橋渡しになっていたと思います。
物語の中心として描かれるのは、海軍の次期建造艦をめぐる権力争いに巻き込まれた、一人の天才数学者の奮闘ぶりです。冒頭と打って変わって、映像的にはかなり地味なのですが、菅田将暉くんの演技とテンポのよさに支えられて、全く退屈することはありませんでした。櫂が与えられた課題に短期間でどのような解答を導き出すのかが気になり、最後まで飽きさせない展開が良かったです。しかも、その後さらに二転三転する展開がすばらしく、櫂の数学的な美の追求、山本五十六の内に秘めた戦略などの伏線を回収しつつ、冒頭のシーンへと回帰させる脚本は実にお見事でした。そして、それを陰で支えているのが、平山中将を演じる田中泯さんの重厚な演技です。真の主役は彼じゃないかと思えるほどでした。
ただ、少しだけ気になったのは、人物の気持ちの変化です。本作では、櫂少佐、田中少尉、大里社長の3人の気持ちが大きく変化します。田中少尉は出番が長いし、柄本佑さんの好演もあって、納得のいく変化でしたが、後の二人はいささか急変したような印象を受けました。考えを変えるきっかけはもちろん描かれていますが、欲を言えばもう少し丁寧に描かれていると、もっと共感して感情移入できたのではないかと思います。
それにしても、軍上層部が見栄とプライドと権力にこだわる、こんなにも愚かな人間ばかりだったとは…。日本が戦争に突入し大敗したのもうなずけます。こういった体質は現代の政府や企業にも通じるものを感じ、戦争で失われた多くの命を思うと、「本作はフィクションだから」と割り切ることはできません。本作を鑑賞して、終戦記念日を前に今一度戦争について考える機会を与えられた気がします。
フィクションで良かった💦
神風がふく日本絶対負けないと聞いたことあったけれど
日露戦争で舞い上がっている日本人に、向けて作られた戦艦大和だったとは
平山中将のことば重い、沈むために作られたのだ
顔が白くてわからなかった女将さん役が遺作なのかな、角替和枝さん、改めて合掌
滅びの美?
原作の漫画は絵が下手すぎて読む気も起こらないが、映画としての出来は良かったと思う。日本の文学には、よく負けるために闘うという物語があるが、それを滅びの美として日本人は尊ぶ。しかし現実はただ負けた者の言い訳に過ぎない、先の大戦も大本営のエリート官僚たちのいい加減さの極地であったわけでそれにマスコミまでものっかたわけだ、それは現在の財務省をはじめとする官僚に引き継がれ、マスコミは相変わらず真実を伝えない。本作は美しく閉じ過ぎたかもしれない、これでは同じ道を繰り返しそうだ、現実はもっとドロドロしたものだったことを伝えて欲しかった。
えっ!そういうこと
『アルキメデスの大戦』観てきましたよ。
菅田将暉くんさすがですね。
戦艦大和造った意味、それだったんですね。
最後の最後に「えっ!そういうこと」ってなってしまいました。
ずっと目が離せなくて、あっという間に終わったカンジです。
あと1回・・・いや2回観に行くかな
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