劇場公開日 2019年7月26日

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「戦艦大和は何故建造されなければならなかったのか...」アルキメデスの大戦 phoenix1さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0戦艦大和は何故建造されなければならなかったのか...

2019年8月25日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

単純

知的

自分も技術者の端くれなので、この手の映画には惹かれてしまいます。戦争にちなんだ夏の映画としては「風立ちぬ」以来の良い映画だった。(戦争映画ではないサイドストーリ的な娯楽映画としてのことだ。)

現代の感覚からは容易に想像もつかない巨大戦艦の建造の正当性は、今もって謎に包まれている。帝大数学科を中退した孤高の天才が、海軍の山本五十六に諭されて建造費用の不正を暴く挑戦を試みる。最後に勝利したはずが...なぜ建造されてしまったのか...安易ながらも意外な結末に感心してしまった。

主人公櫂を演じる菅田将暉は役者としてのういういしさもあって好感がもてるが、彼を支える田中役の柄本は完全に役者として独り立ちできたことを証明して見せた。舘ひろし(山本五十六役)は流石の名優ぶりを発揮している。しかしながら自分が一番に注目したのはやはり平山中道役の田中泯だ。ある意味、この物語の主役ともいえるこの人物を極めて渋く絶秒に演じている。

phoenix1