劇場公開日 2019年11月1日

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「テレビドラマなら合格」マチネの終わりに ピンクマティーニさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0テレビドラマなら合格

2019年11月7日
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ラストシーン、胸の奥にじんと温かいものがこみ上げました。2人の表情と美しい音楽に、しばし余韻に浸りました。
原作を読んでいたので期待半分、怖さ半分だったのですが、映画はテレビドラマと違ってお金を払って見るものなので、どうしても厳しい目で見ることになります。
そういう意味では、もっともっといい映画にできたのにという印象が拭えません。残念ながら、テレビドラマに毛が生えた程度の出来。観客は集中して見ています。観客を信頼して、不自然な説明的なセリフは極力排除してわからせてほしい。
石田ゆり子さんはトリリンガルという設定に説得力を持たせるため、もう少し英仏語の特訓ができたと思います。福山雅治さんは、いかにも情の薄そうなクールな方なので(失礼!)、もう少し洋子を求める必死さとか渇望を表現できたらよかったな。
伊勢谷友介さんは頑張っていたけど英語を話しながらの演技に必死で、セリフが不自然に切れてしまったところをそのまま使っていて残念。全体的にもっとクオリティを追求してほしかったなという印象です。唯一、ラストシーンとそこに流れる音楽はとてもよかったです。

ピンクマティーニ