「良くも悪くも韓国ドラマ」マチネの終わりに めるこさんの映画レビュー(感想・評価)
良くも悪くも韓国ドラマ
ギタリストの福山雅治とジャーナリストの石田ゆり子が恋に落ちる話。
恋愛映画とは、この恋に落ちるポイントというのが重要なはずだ。
あらすじを全く知らずに見たので、水ばかり飲んでいる福山が不治の病であることを隠していて(楽屋に引きこもっていた)、パリで石田ゆり子と束の間の甘いひとときを過ごしたのが忘れられない的な話だと勝手に思っていたら見事に予想を裏切られた。
二人はいったい、どこで恋に落ちたのだろう?
石の話がキーワードなのはわかるが、そんなポイントが見当たらない。
同僚がテロに巻き込まれて死んでしまった人に、しじみの話?それ、本当に元気づけているつもりなの?
パリに来たなら何か観光して、そこで会話が盛り上がるのでは?せっかくのパリロケなのに、カフェで肉を分けていただけで、こんなことなら再会は日本でもよかった。
しかしスーパースター福山雅治のちからはすごい。「世界のどこかで容子さんが死んだら、俺も死ぬ」という一見違和感ありまくりの台詞を何事もなかったかのようにさらりと言えてしまう。こんな50歳がいるんだな、と感心した。
そのあとのマネージャー勝手に別れ話ライン事件もツッコミどころ満載。そんな大事な話をラインだけで?あれだけ長々とラインで距離をつめていたのなら、普通もっと話し合うよね?。
そのことがきっかけで、お互いがすれ違ったあとすぐに別の相手と結婚して子供がおり、更にびっくり。結局そんなもんなのね、と。
その後福山は四年間ほぼニートだし、なにか苦悩とかあったのか???という感じだ。
しかし全体的には音楽が美しく、まあまあ内容も楽しめたので☆3つ。
伊勢谷友介のネイティブのような発音の英語も見所。
ちなみに、平野啓一郎さんの小説は読んだことがないが、今回たまたま韓国ドラマ展開だったのだろうか。このようなエンタメ小説を書いているイメージがないので、実際はどうなのだろうと小説にも興味が湧いた。