「【”未来が過去を変える・・” 出会った瞬間に恋に落ちた大人の男女の6年に亘る瀟洒な物語を美しいクラシックギターの音色に乗せて描く】」マチネの終わりに NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”未来が過去を変える・・” 出会った瞬間に恋に落ちた大人の男女の6年に亘る瀟洒な物語を美しいクラシックギターの音色に乗せて描く】
二人の男女の哀切な恋物語である。
出会った瞬間に恋に落ち、ある出来事がきっかけで、すれ違ってしまったまま時を重ねた二人。
が、二人の来るべき明るい未来を予想させる後半のシーンで救われた気になるし、少し涙が滲む。
「幸福の硬貨」というキーワードも随所で実に効果的に使われている。
(映画のメインテーマとしても随所で流れるし、福山さん扮する蒔野が印象的な場面でクラシックギターでリリカルに奏でている)
役者さんでは、桜井ユキさんが難しい役を必死に演じていた姿が印象的。エキセントリックな役が多かった彼女がなあ、と感慨深い。
すれ違う男女の長年の思い、生き様を壮年の名優の域に達しつつある福山さんと石田さんが気品溢れる抑制した演技で魅せる。
〈大人の男女の6年に亘る関係、生き様を瀟洒に描いた切なくも美しい恋物語。ラストシーンは取り分け、心に沁みた。〉
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