海獣の子供のレビュー・感想・評価
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点数がつけられない映画
点数をつけるにはまだ時間が足りない、という気がしており、ひとまず3をつけています。
映画を観にいったら、宇宙の秘密を見せられてしまったような「え……わぁ……え……」と放心状態です。
考えても分からないのに分かる気がするし分かる気がすると思っている自分すらなんだかまだ「こだわっている」気がしてしまうし、感じればいいのかなと思いながらも言語化に固執してしまう自分に気づかされる。
死ぬ時ってこんな気分なのかな、生まれる前ってこんな気分なのかな?と思いました。
言葉、言語化、理解にこだわっているうちは苦しかったのですが、「あー、世界のことなんて何もわかっちゃいないや」と思い始めると、ただ目の前に広がる世界を見て感じるようになりました。
海の生き物ってこんな感覚なのかな。
映像についてはとにかく美しい。
ただこれを観ているだけでも価値はあります。
芦田愛菜さんの演技はさすが、ですが、どんなふうに解釈しながら演じたのか気になるところです。
小さい子が観たら大人よりもすごく理解していそう。
わかりやすい!
喜怒哀楽のようなはっきりした感動体験をしたい!
という方にはオススメできませんが、うっかり「世界の秘密」を覗いてみたい方はチャレンジしてみてください!
もう一回観たい!
これが今の正直な気持ちです。
原作も読んだし米津玄師さんのMVも観たし、それなりの状態で挑んだのですが、とりあえずもう一回観たい。
創作物には一回鑑賞して満足するものと、何度も繰り返し鑑賞したくなるものとがあると思いますが、この映画は私にとってもう一回鑑賞したいものの部類に入るみたいです。
原作に全て忠実ではないので、もっと描いて欲しかった部分や取り替えて欲しい部分もありましたが、2時間の尺では仕方ないのかな、と。観ていて2時間がとても短く感じる濃密さでした。もっと長くして原作を全て再現できたら最高だったのに…という思いをこめて、星は4.5です。
久石譲さんの音楽に対して、今までジブリや銀河鉄道で散々聴いてきたのに、今回初めてどうやって作曲しているのだろうかと興味を持ちました。それぐらい雰囲気が出ていたと思います。原作読んだりもしているのでしょうか。素晴らしいです。
米津玄師さんのエンディングももちろん最高でした!もしかしたら脚本家の方以上に作品を理解しているのかもしれないと感じるくらい、作風を完璧に表現できていると思います。
アニメーションは、原作に忠実な部分もあるし、しっかりとアニメならではの表現や新しい試みもあって、映画化したかいがあるなぁと思いました。美術的に本当に優れています。
役者さんの演技も一部を除いてみんな上手。違和感なく作品に入れたと思います。芦田愛菜ちゃんや蒼井優さんは声だけでも十分魅力的ですね。声優にもひけをとらないです!
そんなわけで、素晴らしい反面、情報量が多くて、多すぎて、内容の理解以外の部分でもすごく頭を使った感じがしました。もう一回観たいのは、音と映像の情報を整理しきれなかったからかもしれません。
原作未読だったらどう感じたのでしょうか。未読でも観て感じてみたかったです。
人を選ぶ作品。ボクは選ばれなかった、、、
絵画のようなアニメ映画
圧倒された。
何故かわからないが、とてつもない感動が込み上げた。
抽象的かつ難解な話であるのに。
映画が終わった後、すぐには席を発てなかった。
あまりに映画の世界の深淵にまで潜ってしまったせいかもしれない。
出口に向かって歩いてる時、ふとスクリーンに目が入った。
そこにはまだ海獣の子供の世界があるかのようだった。
そこには何も映ってないのに。
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と言ったポエムのような文章は以上とします(笑)
ですが、言葉にならない感動が込み上げたのは紛れもない事実です。
それくらい素晴らしい映画でした!
ただ先に言っておくと、この作品はストーリー内容が非常に抽象的かつ哲学的なので、分かりやすい明確な内容を重視してる方にはオススメはしづらいです。
それくらい賛否分かれるであろう作品ですが、それでも自分はかなり好きな映画でした。
また、話の冒頭は主人公がルカという(一応)普通の日本人中学生であり、そこに「海」や「空」といった不思議な男の子達と出会うというボーイミーツガール系にも感じますが、決してティーン向けでは無いです。
ちゃんとしたストーリーはありますが、設定に明確な答えは無く、観た自分達に疑問を投げ掛ける難解なものです。
どれくらい難解かと言いますと、
恐らくドゥニ・ヴィルヌーヴの「複製された男」や去年の「アナイアレイション」に次ぐと思います(笑)
まず映像関してですが、
漫画のタッチを重視している独特な作画ですが、非常に美しい作画でした!
陸の情景は絵画のようなタッチでオリジナリティがあります。
そして何よりも、映画の象徴と言っても過言ではない海中の描写は圧巻の一言です!
予告の段階から綺麗でしたが、大画面でみるとそれ以上に美しいです。
魚達の群れやプランクトンが天の川のように繊細で、非常に神秘的に描かれています。
劇中に出てくる星空の情景も観ていてうっとりさせられました!
ペンタッチの作画でこんなにも綺麗な映像を観たのは本当に久しぶりです!
映像面だったらもう100点満点クラスなので、今のところ今年これに並ぶ映像を期待出来るのは新海誠の「天気の子」しか無いです。
キャラクターのボイスは殆どが俳優で、特に子供の演技はお世辞にも上手いとは言い難いですが、この独特な世界に上手く溶け込んでいた気がしたので後半の方から気にならなくなりました。
肝心のストーリーに関してはまだ完全に理解仕切れていない部分もありますが、描かれていたことを話しますと、
「星々と海の誕生」
「生命の生と死」
「自然の摂理と哲学」
そういったスピリチュアルな話であり、最大のテーマは「生命」です。
ですが、描かれている事は非常に壮大であり、神話のようなストーリーです。
タイトルからすると海底の中だけの話にも感じますが、実際は宇宙規模なのであまりにも大きいです。
ですが「海獣の子供」というタイトルにもちゃんと意味を持つ内容になっているので、製作者と原作者の意図がきちんと現れている作品でした!
原作は漫画だそうなのですが、この作品は読んだことが無いです。
どうやら内容の全編を2時間弱に落とし込んでいるそうなので、アニメ版「AKIRA」のように明確にされてない部分もあると思います。
そこは原作を読んで補完するか、はたまた映画の余韻に浸るために頭で考察するだけに留めるかは、これから考えていこうと思います。
この映画を一言で表すなら「1枚の絵画」です。
超弩級SFポエム
かなり難しい作品でした。
狙え!アカデミー賞!
映像は綺麗。ストーリーは面白くない。結果残念。
映像は綺麗、原作を何度も読んだ自分ですら後半から内容がぶっ飛んでて理解が追いつかなかった。
多分尺が足らないんだと思う。NHKのアニメとかでやればよかったのではと思った。
ストーリー、残念ながらおもしろくなくて雰囲気だけで、感じろという映画だった。
圧倒
観て損はない
夏、初恋、神話、神秘、そして大人へ
米津玄師さんの主題歌は圧巻。久石さんの音楽も素晴らしい。
少し盛りだくさん過ぎて、食傷気味の人もいるように思う。哲学的な印象もあるが…。
ただ、僕は、家庭にちょっとした問題を抱え、部活にもなかなか馴染めない少女・琉花の、一夏を通して、成長する姿を描いた作品だと思っている。
夏になると、なぜか七不思議が気になったり、ムーを読んでみたり、世の中の神秘を探してみたり、星空を見上げて宇宙に思いを馳せたり、少年や少女の気持ちは結構ざわつくものだ。
そして、気になる異性が現れたりと…。
海を舞台にした冒険ファンタジーで、絵も個性的・特徴的で本当に美しい。
琉花が助けられたのは、南硫黄島の付近だろうか。
南硫黄島は岸壁が人を寄せ付けず、3万年も人の手が入らない動植物の進化が観察される世界的にも珍しい島だ。
最後に、一番の神秘として描かれるのは、生命の誕生だ。
琉花は、臍の緒を切り、母親から生まれた新しい命に触れ、大人に一歩近づいたのだ。
めちゃくちゃに人を選ぶ映画です
少年少女の青臭い青春系を期待される方は、「天気の子」を待つことをオススメします。
夏と海と中学生だったら、
一夏の甘酸っぱい、だけど忘れられない不思議な体験系だと思うじゃないですか。
文字に起こすと、そうなんですけど、間違いなく
「思ってたんと違う」
ってなるので、評価に★0.5を付ける前に、一度胸に手を置いて、自分はこの映画を本当に見るべきか考え直してください。
私は、映画を見終わった後に 友人に原作を借りて3回くらい読み直して、ネットで色んな考察を見て、ようやく物語の3割くらいを理解できた気がします。
いや、もう、理解する物じゃないのかも知れない。
でもなんか、所々、理解できそうなワードが散りばめられているから、なんか、ちゃんと理解できそうな気がする。
むしろ深く考えず、表面だけなぞった方が100倍この作品を楽しめるかも知れません。
知らんけど。
ただ、もう、本当に気軽に人に勧められない。
気軽に面白かったよとか言えない。
結局何が起こってるのか全然わからない!
唯一分かったのは精子の核爆発のシーン!!
そんななのに何故★5かと言うと、
圧倒的に絵が綺麗だから!!!!!!!!!
圧倒的に!!!!!!!
見ろよ世界!!!
コレが!!!!!
ジャパニーズ!!!!!
アニメーションだよ!!!!!!!!
とにかく映像が美しいです。
どこで停止してもポストカードになるような、
本当に緻密な作品でした。
魚やクジラは全てCGと聞いていたのですが、
手書きとの調和が素晴らしすぎて、途中CGということを忘れてました。
おそらく、CGでモデリングした上に、手書きに馴染むよう更に線を書き足しているのだと思います。
恐ろしい手間がかかっていそうです。
あと、まさか髪の毛を一本一本描くとは思わず、
まさか水飛沫の飛沫を一粒一粒描くとは思わず。
「ウッソだろお前」の連続です。
恐らく、コレはエンタメ作品ではなく、芸術作品のそれに近いのだと思います。
美術館で見る絵画のような。
「キレイだな」だけで終わるでも良し。
「時代背景と作者の人柄を調べて、絵の本当の意味を探ろう」でも良し。
細かく解説の書いてある絵画ほど、無粋な物はありません。
あなたが見て、感じた物が、正解なのだと思います。
例えそれが「分からない」という感想だとしても。
私は、納得するまで調べたい派なので、この海獣の子供という作品について、もう少し足掻こうと思いますが、
「知りたい」と思わせるだけの魅力と絵力が、この作品には存分にあると感じました。
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