パージ：エクスペリメント

構成がやや物足りなさを感じた
ギャングの主人公の強さと後半の軍隊戦は流れとしては自然だが、映画としては凡庸以下の作品になってしまったと感じる。
低予算ながら、この狂った法律のキモが活かしきれていない。
バトルアクションにしてしまうのではなく、より狂った隣人が必要だった気がする。

ホラーというよりアクション映画^_^

　NFFAって政党は全米ライフル協会から支援を受けてるということから、共和党が若干変わっただけの政党なのだろう。人口が増えすぎて、低所得者層を排除したいがためにパージを行う。このスタテン島の実験でもギャングたち、黒人を中心に殺戮させ、しかも皆殺しにするため各国の傭兵をも送り込んでいた政府。えげつないなぁ・・・

　犯罪率低下、失業率低下・・・そりゃ低所得者層の人口が減れば自然と下がるよなぁ。3作目の『パージ：大統領令』でその巨悪の企みが見えてきたけど、敢えてビギニングを描かなくてもよろしいかと・・・銃撃戦は目まぐるしくわけわかんないし。

閉鎖された島で行われる実験的パージ。
また新しい切り口で、NFFFAの臨床試験。
貧困から抜け出すために参加するしか選択肢のない、貧困層（黒人）にスポットが当てられています。BGMもラップ主体。
今作もアメリカに根深い問題をうまく絡めています。
殺人欲の解放プラス、ビジネスに繋げるのも中々うまいと思いました。
傭兵部隊vsギャングの構図も面白いと思いましたが、やはり前日譚として話が戻るのは少し蛇足感を感じてしまいました。
以前のようにスリリングな空気が、もう少し欲しかったですね。