凪待ちのレビュー・感想・評価
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あれは自分
堕ちた人、堕ちかかった人、理不尽に傷つけられた人、理不尽に奪われた人…これらの経験がある方にはとてつもなく観ていてつらい映画だと思います。恋人に依存し甘え自堕落な主人公があることをキッカケにどんどん堕ちもがき苦しみます。あまりの堕ちように鑑賞中につらすぎて顔を覆って泣きました。あれは、あの姿はまかり間違えば自分かもしれないと思うほどにつらいものでした。それでも最後は救いをくれました。エンディングに流れる映像はしっかり目に焼き付けて明日のことを考えたくなる素晴らしい映画でした。主演の香取慎吾のファンですが、彼が俳優としてもあらためて有能であることを証明した映画であり、他キャストの皆さんの素晴らしさも知って頂きたいです。個人的には吉澤健さん、宮崎吐夢さんの演技に大拍手を贈りたいです。
ダメ人間を演じた香取慎吾が秀逸!
チラシのキャッチコピー以外は良かった
ジャニーズ圧なんだなー。
再生。& タイムリーな観賞で思ったこと
地上波で取り上げなかった良作。気づいて観賞できたのは、このアプリのお陰です。
再生の物語。震災からの、自堕落と不幸の連鎖からの。
主人公が堕ちていきまくる様子に、「彼は本当に1回死んで生き直せるのか!?」、はらはらしながら見守る映画。
このセリフが出てここで改心するのか!?と思いきや、さらに落とす演出に、見事にやられる。
香取さんの舌足らずな口調に、序盤こそ「SMAPの末っ子感抜けないな」と思ったが、これが逆にいいと途中で気づく。
主人公は、そんなヤツなのだ。
自分から暗い穴に墜落していく様も、身内にも他人にも甘える様も、あの口調だからこそしっくりきた。
犯人はズルバレしてる感有り有りだけど、犯人探しを楽しむ映画じゃないから、そんなに気にならなかった。
ただ、キャスティングが違えばどう感じたのかなー、とは思う。
ものすごく残念だったのは、外的要因…
小さいキャパのハコ、空席が目立つ館内、隣の隣の人が、前半の泣き所から後半の泣き所直前までずっと往復イビキをかいていたこと、、、、orz
平日午後とあり1人客が多いようだったので、起こすツレがいなかったのかもしれないけど、きっと周囲のみんなすごく残念だったと思うよ...
地味な映画には違いないけど、そんなに退屈だったのかなー... お仕事でお疲れだったのかもしれない。だけどだとしたら、出てってくれたほうがいい。
あと、、タイムリーに、「新しい地図の3人に、ジャニーズがTV出ないよう圧力?」という報道の直後の観賞。
小さい部屋での上映に、そんなこともあるのかな、と思いつつ観賞。
#ついでに少し触れると、当方、マスコミ関係で働いているけど、大手事務所が「辞めた@@を使わないでくれ」といちいち直接言ってくることは、あまり無いんじゃないかと思った。
事務所が変わると、太い営業パイプがあった状態からそうではなくなるということもあるし、もう慣習になってしまっていて、使うメディア側があえてキャスティングしなくなるということもある。さらに、
そういったタイミングに世に出たい、
チャンスを狙っている人が無数にいる世界でもあるし..
(つまり、替わりに輝く人が次々出てくる世界だから、移籍していくその人に固執する必要性も無いという現実もある。)
だからすごく難しい問題。
ただ、才能あるタレントさん・俳優さんたちには、移籍後にも活躍の場があって欲しい... そんな中で、香取さんはアイドルSMAPに居たあの頃にはきっとやれない・やらない役に、渾身の演技で挑まれた。
この映画が観れたこと、わたしは嬉しいです。
一方同時に思うことは、この映画のテーマは再生であるけど、香取慎吾という存在は、「一度も死んでない」ということ。
テーマがテーマだけに、退所したこととそれを重ねたくなるけれど、香取さんの積み上げてきたものは死んでおらず、全て延長線上にある。
引き続き、芸も歳も重ねていく香取さんを観たいです。
ダメ人間がリアルすぎて泣ける
口コミで…
口コミが良かったので鑑賞させて貰いました。
白石監督作品はついこないだ発表された麻雀放浪記以来。麻雀放浪記はコメディタッチの博打映画でしたので、凪待ちが全く変わったただの博打映画ではない事に驚愕しました。
監督のNetflixの火花が非常に好きで、どちらかというと切なさやどうしようもなさが似たような雰囲気が漂ってました。
しかし、この映画はそれを上回る映画。
演出、カメラワーク、俳優陣の演技、全てが◎。
主人公は香取さんではないとダメですね。
あの何とも体格とでも愛されさとダメな男感。カメレオン俳優ではないけれど、彼のドラマ未成年のデク、そういえばよかったなと思い出しました。23歳の慎吾ママが20数年経て郁男になる。これからが楽しみな俳優さんの一人になりました。
白石監督の代表作なってもおかしくない。
TVで取り上げられないのが勿体無いです。
また観に行きます。
「どうしようもない」ということ
印象に残るのは俳優の香取慎吾さん
レビュー投稿者に感謝
私は昔から公開後に直ぐには劇場に向かわず、多少サイトのレビューを拝読してから足を運ぶのを決めるので、白石監督やサスペンスは苦手だったものの、ヒューマンドラマということで鑑賞。
映画の良質さは、一番は脚本、次に監督、そしてキャストの順番で出来が変わると聞いたことがある。
凪待ちは脚本は勿論、監督の演出力、誰一人として不要な人物がいないほどにキャスト皆の演技が素晴らしかった、三位一体の物語。
特に香取慎吾さんの未熟な男らしくも人間の弱さを表現した郁夫には参った。大男はたいてい優しいが、小心者が多いイメージ。だがそれだけではなくリアリズムの中に愛着を沸かせる声質と仕草、ギャンブル依存も抱え悩む姿を熱演。
我々を吸引するかのような展開と迫力のあるアクションは圧巻。
石巻で起こることの意味、彼の大震災とも呼べる負の連鎖は地震の本震から、強い余震が何度も続くように終わりのない恐怖をも感じ取れる。
そして観客を感情移入に誘うマジックがあちこちに。
最後の見たニュースで郁夫がニヤリと笑う意図も察し、切ない暴力へと突き進む、感情が溢れ出して私も泣いた。
あの場所に住まう人々の行く末がどうか復興とともに前に進みますように。
100本に1本の名作だと私は断言したい。
ひとは弱い生き物ですね
闇からコチラをじっと見る
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