凪待ちのレビュー・感想・評価
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香取慎吾の新境地。 クズを、見事に演じてました。 なんで、みんなこ...
香取慎吾の新境地。
クズを、見事に演じてました。
なんで、みんなこんなに彼を救ってくれるのか、
何度も裏切ってしまう、クズなのに。
ミステリーとうたっていたがミステリーさはない。
彼女が殺された犯人を捜すということもない。
なぜ犯人が彼女を殺したのかもあまりわからない。
ギャンブル依存はどうしようもない
という怖さを感じた。
すばらしい脚本と役者
寄せては返して寄せては返して、なかなか岸に
たどり着けない主人公のイクオ。よく練られた脚本で、登場人物たちの行動の理由がピースをはめていくように明確に判っていく。判りすぎてベタといえるかも。
それはとにかく、ギャンブル依存症のイクオ(たち)の行動にあまりに説得力がありすぎて劇場では笑いが。
詳しくは説明されないが、亜弓の性格も真面目だけど学級委員的かつ自分のことは棚に上げるタイプで、周りの人を苛つかせるところもじわじわ伝わってきて、見事です。どの人もそれぞれにクズ。だから人間味ある。
ただ、全体的にテンポがとろい。ダラダラ進む感じで、一難去ってまた一難のメリハリが乏しい。もっと刈り込んでたら名作だったのになあ
想像以上に!
白石和彌監督作品で
香取慎吾ちゃん主演の
重い雰囲気の内容が気になっていて
今日やっと観れました。
歌を歌ったりニコニコの慎吾ちゃんはいない![俳優]香取慎吾がいました。
124分間、笑顔のシーンも明るい雰囲気なしで暗く重い。
けどこの暗くて重い感じがすごく好きなんだよな。
慎吾ちゃん演じる木野本郁男はギャンブル依存症でギャンブルにのめり込んでしまうこと以外は不器用だけど自分の思いを伝えたり恋人の亜弓や彼女の
娘の美波を大切にできる男。
そんな郁男がどんどん堕ちていって自暴自棄になってしまう姿が痛々しくて胸が痛かった。少しいい方向にいける!と思ったらまた悪い方向にいってしまって…観ていて助けたい、そんな頑張らないでいいよと言いたくなりました。
郁男の不器用な姿に涙。ほぼ満席だったんですがすすり泣きが聞こえてきました。
恋人の亜弓の西田尚美さんは安定の
演技。西田尚美さん好きです。
亜弓が殺されてしまって郁男が
犯人に疑われてしまうことから
狂っていく。
亜弓の娘の恒松祐里さん。
痛々しく闇を抱えながらも
生きていく姿が良い。
リリフランキーさんや音尾豚真さんの
俳優さん達も良かった。
白石組の常連の中でも好きな二人。
ポスターに載ってないけど
映画「怒り」で強烈なインパクトを
残した佐久本宝くんが出てて
今回もインパクト大でした。
亜弓を殺した犯人に疑われた
郁男。亜弓を殺した本当の犯人。
なぜ殺したのか?
郁男の壮絶な叫びが伝わってエンドロール後なかなか立てませんでした。
強烈な作品。慎吾ちゃんが白石組の
常連になってくれたら嬉しい。
凪待ち、明るく「楽しかったね!」とは言えないけどこんなに胸が痛くなる作品に出会えてよかった。
凄味がある
今まで白石監督の作品は4本鑑賞してますが、彼の作品は役者に演技力が伴わないと成立しない脚本、撮り方だと改めて実感しました。登場人物は過去をほとんど語らないので、表情や行動、仕草から彼らが今までどんな生き方をしてきたのかを観客が勝手に想像するしかないんですよね。
郁男はずっと底辺労働者で恐らく前科があるのではないでしょうか。亜弓の父親はそれを察してほっておけなくなった。転校した美波は放射能が原因で不登校になり、郁男は除染の仕事に行こうとする。震災後、原発事故の尻拭いは地元の人と日雇いが請け負っている。テレビは傷ついた人々よりもどうでもいい芸能人ゴシップを振りまき、東京はまるで震災の事は忘れてしまったかのようです。しかし、白石監督は決して私達に忘れさせません。そして日本に渦巻く負の感情と向き合いさせます。
口下手で器用に生きられない郁男の様な人間、東北の人々、この作品はこの国に住む全ての置き去りにされた人達の叫びを代弁しているようでした。彼らの叫びは薄っぺらいテレビの大音量では消すことが出来ないくらいに、凄味と重みがありました。
震災のあと
反省はするんたせけれど、どうにもこうにも・・・
気温の高さで人は死んだりする。
汗まみれの作業を終えて、この映画を選んだけれど・・・
落ち込むには歳を取りすぎているし・・・できれば大笑いしたかったのだ。でも、敢えて観てしまった。
人の弱みにつけ込むような仕事だけは避けてきた。
弁護士、医者、警察官、などなど。
しかしその中にギャンブラーは入っていなかった。
この映画はギャンブラーの映画なのだ。
世界の気候変動のようにめまぐるしく変わる天気は人を狂わせ死に追いやったりもする。今、自分の置かれている立場の最悪の原因がたとえこの変な天気だとしても、自分を攻め抜くしかない時はあるもの。
誰でもが、どんなに平静を装い、ごく普通の一般人のように装いながら暮らしていても“郁夫”とそっくりなのだ。
「私は何も知らない無知な人間です。」と自分の意見を言う前に必ず言う人たちばかりになってしまっているいま・・・
抱え込んだ悩みは、その原因の所為にして、誰かを責めることで解決はしない。
本気になって「助けて!」
と、だれかに向かって叫んだ時からやり直しが始まる。
スクリーンの向こうから、そんな声が聞こえた。
第二美波丸⚓
若くて元気なイメージだった香取慎吾さん
もうこんなお歳なんですね
これでもか、と言うくらい
どっぷりと競輪にのめり込んでいく様は
見ていてどんどん胸くそ悪くなり
かつ、それを助ける為に次々と手を差し伸べる
周りの人々に感心し...
郁ちゃんは旦那としては駄目だめなのに
お父さんとして年頃の娘との信頼関係は成立してて、ダメ人間でも誰かの役に立ってるって所に本人が気付いてない
勝美さんは、そういう意味で赤の他人の郁ちゃんをセガレとして受け入れる覚悟を決めてくれたんじゃないかな
本当に駄目な人間なんて居ない
と信じたいです...
二重生活の稲垣吾郎さんと同様に
香取慎吾さんも深みのある役者さんになってくれて、アイドル時代は感心ありませんでしたが、これからは注目してみたいと思います
香取慎吾が
いい映画だけど〜辛い
話自体は地方都市の閉塞感と
ギャンブル依存症の男のどうしようも無い性(さが)と
正直、苦手なタイプの映画なので
香取慎吾主演でなければ観なかったかも〜
映画としては、いい映画だと思います。
私的表現としては「万引き家族系映画」
血ではない繋がりで、肩寄せ合って生きて行こうとする
ささやかな人々の物語です。
観終わった後、じんわり染みる感じです。
で、月に8回程映画館に通う中途半端な映画好きとしては
そんなに香取慎吾ファンでは無いけど
SMAPを解散してから文字通り「新しい地図」を
一から描こうとしている三人には興味があったので観てきました。
ジャニーズ事務所にいては
おそらく本人には
企画さえ届かなかったであろう様な新しい役柄、
チンピラに絡まれたり殴られる香取慎吾!
ある意味新鮮でした。
人生やり直し系の映画は好きですが
なんか最近、あまりに貧しくて理不尽な世界で
ほんのささやかな希望を手のひらでそっと囲っている様な
まるでマッチ売りの少女が最後のマッチを擦った瞬間の様な
そんな映画が多すぎて観ていて苦しい〜
日本映画も、ヨーロッパ映画も〜
明るい映画をもっと作って欲しい。
映画だけでも明るい未来を観せて欲しい〜〜
@もう一度観るなら?
「良い映画だけど、もういいです。」
殺人の要素がやや安易
『彼女がその名を知らない鳥たち』をつい先日ネットで観た際、とても良かったので急遽、この作品も観に行きました。また秀逸な演出と予想できない結末を香取慎吾という異色のキャスティングで観られるのかと思うと居ても立ってもいられず。
しかし『凶悪』を彷彿とさせる暗鬱なサスペンスかと思いきや、主軸は主人公の沈没と再生に置かれているとは思わなんだ。
そのせいか若干ストーリーに殺人事件の要素を持ち込んだのがやや安易に感じた。というのも、犯人のいかにもといった感じや、深く掘り下げられない動機などを鑑みるに、ただ「美波を消す為のいち要素」というような、歯車感、無理矢理感といった印象を受け、それが残念だった。
とはいえ、多くの人が感じたように俳優・香取慎吾の噂に違わぬ強烈な存在感、リアル感は素晴らしい。「陰」の役といえば遥か以前に『ドク』というドラマでベトナム人を演じた時くらいしか印象にないが、この一見して愛嬌たっぷりに見える男に演じさせると映えるんだなあ。闇を秘めた役柄が。
そして泥まみれにさせながらも微かな光明を宿命的に提示したラストは良かった。振り返ってみると用意周到に伏線を張りながら準備していたように思う。
極めつけは白石監督の独特かつ秀逸な演出、これらが絡み合ってつまらないはずはない。
それだけにあと一歩で最高の一作になったという気がして惜しかったなあ、と。
白石和彌ワールド
こいつは俺のせがれ
凪とは、山や海で吹き荒れる
風や波が
静まる状態のこと。
大きな時間の流れで見たとき
それは、いっときの事象で
ほとんどは、
多かれ少なかれ荒れている。
その時間の間隔は様々だけれど。
いっときの黄昏を
暮らすために
人々はたくさんの犠牲をはらう。
それを、
震災後の街で
切り取ったお話でした。
いい作品を見たとき、
未経験の内容でストーリーや映像に
感動したり、
自分の過去の経験や気持ちに
照らして共感したりします。
私にとって本作は、
後者でした。
ほんとに、
どうしょうもないがほっとけない
郁男を
香取さんが好演してました。
やくざの事務所で
払い戻されなかった金を
取り返しにいき、
拉致された彼を
取り戻しに来てくれた
亜弓の父の勝美が使った
せがれという郁男を示す肩書きに
泣きました。
死に逝く自分の後に
孫の美波を任せる覚悟に。
そのあと、
泣きながら勝美と美波に
連れられて歩く3人に。
小さい頃、
万引きした店に
母親に連れられて
謝りにいき
泣きながら二人で歩いた
田舎道と
かぶりました。
美波が郁男の手を優しく握って
いたのが、
彼女が郁男に対して感じている
気持ちなんだなと
すごく伝わりました。
エンドロールでは、
震災で沈んだ海底のピアノが
日常の崩壊の歴史写していました。
広島の原爆ドームのように
現在の私たちに、
この瞬間を
大切にしないと、
それは儚く壊れる可能性が
いつもあるんだということ
示しているように
思えました。
養殖地帯にて、
栄養不足で痩せた海が震災後に
よみがえった事を例えて、
現地の漁師から伝わった
津波のおかげで新しい海になったという
考え方に畏敬の思いです。
人が暮らす今の日常の幸せは、
過去の悲劇と再生の願いで
成り立っているという
自然界の輪廻を説いていると
思いました。
亜弓の殺害の動機や
勝美の死後の二人の暮らしが
ハッピーなのか?
など
もや~する所はあるんですが
作品が語ろうとする切り口が
凄すぎて
どうでも良くなりました。
香取さんが主演ということで
始め敬遠したのですが、
本レビューの評価が高かったのと
この作品を絶賛している方がいたので
観賞しました。
彼の演者としてのプライドや
作品のストーリーの奥深い語りに
圧倒されました。
おすすめ。
自分でもどうしようもない気持ち
あれは自分
堕ちた人、堕ちかかった人、理不尽に傷つけられた人、理不尽に奪われた人…これらの経験がある方にはとてつもなく観ていてつらい映画だと思います。恋人に依存し甘え自堕落な主人公があることをキッカケにどんどん堕ちもがき苦しみます。あまりの堕ちように鑑賞中につらすぎて顔を覆って泣きました。あれは、あの姿はまかり間違えば自分かもしれないと思うほどにつらいものでした。それでも最後は救いをくれました。エンディングに流れる映像はしっかり目に焼き付けて明日のことを考えたくなる素晴らしい映画でした。主演の香取慎吾のファンですが、彼が俳優としてもあらためて有能であることを証明した映画であり、他キャストの皆さんの素晴らしさも知って頂きたいです。個人的には吉澤健さん、宮崎吐夢さんの演技に大拍手を贈りたいです。
ダメ人間を演じた香取慎吾が秀逸!
チラシのキャッチコピー以外は良かった
ジャニーズ圧なんだなー。
再生。& タイムリーな観賞で思ったこと
地上波で取り上げなかった良作。気づいて観賞できたのは、このアプリのお陰です。
再生の物語。震災からの、自堕落と不幸の連鎖からの。
主人公が堕ちていきまくる様子に、「彼は本当に1回死んで生き直せるのか!?」、はらはらしながら見守る映画。
このセリフが出てここで改心するのか!?と思いきや、さらに落とす演出に、見事にやられる。
香取さんの舌足らずな口調に、序盤こそ「SMAPの末っ子感抜けないな」と思ったが、これが逆にいいと途中で気づく。
主人公は、そんなヤツなのだ。
自分から暗い穴に墜落していく様も、身内にも他人にも甘える様も、あの口調だからこそしっくりきた。
犯人はズルバレしてる感有り有りだけど、犯人探しを楽しむ映画じゃないから、そんなに気にならなかった。
ただ、キャスティングが違えばどう感じたのかなー、とは思う。
ものすごく残念だったのは、外的要因…
小さいキャパのハコ、空席が目立つ館内、隣の隣の人が、前半の泣き所から後半の泣き所直前までずっと往復イビキをかいていたこと、、、、orz
平日午後とあり1人客が多いようだったので、起こすツレがいなかったのかもしれないけど、きっと周囲のみんなすごく残念だったと思うよ...
地味な映画には違いないけど、そんなに退屈だったのかなー... お仕事でお疲れだったのかもしれない。だけどだとしたら、出てってくれたほうがいい。
あと、、タイムリーに、「新しい地図の3人に、ジャニーズがTV出ないよう圧力?」という報道の直後の観賞。
小さい部屋での上映に、そんなこともあるのかな、と思いつつ観賞。
#ついでに少し触れると、当方、マスコミ関係で働いているけど、大手事務所が「辞めた@@を使わないでくれ」といちいち直接言ってくることは、あまり無いんじゃないかと思った。
事務所が変わると、太い営業パイプがあった状態からそうではなくなるということもあるし、もう慣習になってしまっていて、使うメディア側があえてキャスティングしなくなるということもある。さらに、
そういったタイミングに世に出たい、
チャンスを狙っている人が無数にいる世界でもあるし..
(つまり、替わりに輝く人が次々出てくる世界だから、移籍していくその人に固執する必要性も無いという現実もある。)
だからすごく難しい問題。
ただ、才能あるタレントさん・俳優さんたちには、移籍後にも活躍の場があって欲しい... そんな中で、香取さんはアイドルSMAPに居たあの頃にはきっとやれない・やらない役に、渾身の演技で挑まれた。
この映画が観れたこと、わたしは嬉しいです。
一方同時に思うことは、この映画のテーマは再生であるけど、香取慎吾という存在は、「一度も死んでない」ということ。
テーマがテーマだけに、退所したこととそれを重ねたくなるけれど、香取さんの積み上げてきたものは死んでおらず、全て延長線上にある。
引き続き、芸も歳も重ねていく香取さんを観たいです。
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