「喪失と再生」凪待ち シロさんの映画レビュー(感想・評価)
喪失と再生
とても良い映画でした。予想外に何度も泣きました。香取慎吾演じる郁男の悲しみ、後悔、懺悔がひしひしと伝わってきて心が震えました。香取さんの表情や演技が素晴らしかった。子どものように泣きじゃくる場面では観ていて涙が溢れました。
殴って殴られての暴力シーンはありますが、グロくもなく目を背けるようなものではありません。恋人を失い自暴自棄になっていく郁男が切なかったです。
吉澤健さん演じる勝美さんも素晴らしい。本物の石巻の漁師さんのようでした。
恒松祐里さんは大人びた雰囲気の中に少女の幼さ、素直さがあって素敵でした。
ラストは微かな希望が見えて少し救われました。郁男と美波、勝美は血がつながっていなくても「家族」になれた気がします。三人に静かな凪のような穏やかな幸せが訪れてほしいと願います。
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