「半分の時間でいい。説明が回りくどい。」すべての終わり つまり枝豆さんの映画レビュー(感想・評価)
半分の時間でいい。説明が回りくどい。
サスペンスのふりをしたロードムービー?人種差別のメタファー?キリスト教の終末論?
なんて推測して見ていましたが、なんてことはない。主人公の成長記でしたね。
早い話が、パパになる男の成長、どうやって新しい世界を生き延びていくのか、を描いただけの作品です。
義父と喧嘩して仲直り、奥さんと仲良く波乱の世界でいかに子供と一緒に生きていくのかを考えさせるストーリーってだけで、何が起きたかそのものに意味はありません。結局は大変な世界で個人を描いてるだけです。
だからこそこの半分の時間で、主人公にもっとクローズアップしたストーリーを描けばいいんですが、ネイティブアメリカンの少女が出てきたり、ガソリンや食料確保のために何も起きない無駄な場所に立ち寄るシーンを入れてみたり、まぁ時間の無駄遣いが多いです。
元軍人のお義父さんを活かせてない。人を殺してしまった自分を悔いて、成長する必要があるのは、少女じゃなくて主人公。主人公は銃を使ったことがないと散々アピールするくせにあっさり人を殺してしまう。
自分が脚本するなら、
もっと主人公の欠点を強調して、散々失敗を目立たせて、お義父さんと喧嘩しながらなんとか協力して自体を切り抜けて、最後にお義父さんが自分から主人公を守るために死んでしまって「娘と子供を絶対守れよ」なんてお涙頂戴を散々演出して言わせる。なんとか彼女と再開するが、陰謀論で錯乱状態。彼女にお義父さんとの思い出を語って落ち着かせて、この世界を頑張って3人で生き抜いていこうと、お義父さんのペンダントを片手にギュッと握らせる。という王道ストーリーにします。変な陰謀論男との対決なんかいらないです。
何度もいうが、まぁ本当に必要のない無駄なシーンが多い。