「無慈悲かつ残酷な世界」ボーダーライン ソルジャーズ・デイ テツさんの映画レビュー(感想・評価)
無慈悲かつ残酷な世界
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冒頭から続く緊張感が凄まじくスクリーンに引き込まれる一作!(ただ個人的には前作の方が好き!)
今回の主役はベネチオデルトロ演じるアレハンドロとジョシュブローリン演じるマットの新たな麻薬カルテルへのオペレーションを描く作品。
冒頭から不法移民の自爆にスーパーマーケットでのあまりにも無機質で凄惨な自爆テロから画面に引き込まれる。
その自爆テロに関する麻薬カルテルを敵対組織で殺し合わせるのが今回のマットの作戦であり、登場からイヤらしいほどの尋問(拷問)シーンでイヤらしさ全開
同時に描かれるのは日常の些細な人生から、暗く重い悪の道へ進み行く少年を描く。(前作でもこの構造はあった)
もう一人の主人公たるアレハンドロの襲撃シーンで魅せた通称「アディオス撃ち」の衝撃とその時のアレハンドロの表情はインパクト大!
麻薬カルテルのボスの娘を誘拐するシークエンスの緊張感と無慈悲さが凄まじく、彼らも決して正義とは言えないボーダーレスな世界が描かれる。
不法移民、テロ、麻薬、腐敗、生活のすぐ近くにある悪への道…
現在起きている社会的な問題を緊張感溢れるアクションと共に魅せる
裏切りのメキシコ警察からの襲撃、アメリカ政府の手のひら返し、無慈悲な政府からの処分令…
マットやアレハンドロはより混沌とした麻薬戦争と大きな力のうねりに巻き込まれていく…
ラストシーンの意味深さに続編を期待しなくもないが、果たしてどうなるか
善も正義も悪も何もかもが曖昧で紙一重な世界が、鮮明かつショッキングでバイオレンスな描写で描かれるアクションサスペンス
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