「愛が溢れまくり」ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド コージィ日本犬さんの映画レビュー(感想・評価)
愛が溢れまくり
1968〜1969年の、タランティーノが愛するハリウッドへの想いが溢れた、厨二病作品。
前半は、西部劇が過去のものとなった、往年の中堅西部劇スターの凋落ぶりを描く。
これは、ジャンルを変えれば今にも通じることで、全ての映画へのタランティーノの愛が溢れて漏れまくったターム。
後半は、カルト宗教の殺人事件ファイルを読んでると、必ずぶち当たる例の「チャールズ・マンソン」が率いるヒッピー軍団による、「シャロン・テート殺人事件」が絡んでくる。
そして、ラストは良識派が眉をひそめるんじゃないかというくらいの、凄まじい暴力。
「絶対マンソンを許さない」という、 タランティーノの想いが爆発していて、正直大爆笑と感動が一緒にやってきましたよ。
主役の二人は、実在しないフィクションだけれど、周りは実在した人物や作品を取り入れていて。
『ミセス・ロビンソン』『サークル・ゲーム』『トリート・ハー・ライト』、そして『バットマン主題歌』など、リアルタイムでは知らない私でも知ってる、名曲の数々が流れ。
映画『大脱走』のシーンが使われていたり、ブルース・リーがシャロン・テートにカンフーを教えていたりと、タイムワープさせてくれた気分になりました。
映画好きにはたまらない!
一般娯楽作品を求めて行った人には「よくわからない長ったらしい独りよがり」となる、正調タランティーノ作品でありました。
もちろん私には大傑作(でも人には勧めにくい)。
あと、ブラッド・ピッド最高!
犬最高!
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