駅までの道をおしえてのレビュー・感想・評価
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ルーと過ごす時間は、私に新しい世界を与えてくれた
映画「駅までの道をおしえて」(橋本直樹監督)から。
冒頭「ノーリードや人間の食品を犬に与えるのは演出です。
この映画は動物に配慮して撮影しています」の文字、
映画とはいえ、これだけのことで、動物愛護団体等から、
クレームがつくんだな・・とちょっと悲しくなった。
私も、ミニチュア・ダックスフント「JAKE」と、
18年間という長い歳月を過ごしたので、
愛犬との散歩の思い出シーンは、涙腺が緩んだ。
あっ、この場所にくると、一度、私の顔を見て、
その瞬間に、必ず走り始めたなぁ・・と思いながら。
だから主人公の少女が、10年後に
この愛犬「ルー」と過ごした日々を振り返ったメッセージを
一言として残すことにした。
「ルーと過ごす時間は、私に新しい世界を与えてくれた。
それまで一人ぼっちで見つめていたものや感じていたこと、
ルーに素直に打ち明けて一緒に分かち合う喜びを知った」
私の場合、泥酔して帰り、2階に上がる階段で、
ずっと愛犬と話し込んでいた、なんてこともあったらしい。
家族や友達、職場の同僚とはまた違う、愛犬という相棒。
私の人生が豊かになったことを記しておきたいな。
映像のとても綺麗な、優しさが心に染みる作品です。
ワンコの出る作品なので、見ない訳には。
というわけで鑑賞。
とにかく映像が綺麗です。
シーンごとに切り出したら写真集ができそうな感じ。
そして、ゆっくりと流れるような時間。
演技力に感服
ちせちゃんも素晴らしいのですが、
ワンコの演技がすごいです。
特に白い柴犬のルーちゃん ( ←3才の女の子だそうです)
助演わんこ賞を贈呈したいです。
動き・ポーズ・表情。どれをとってもすばらしいものでした。
撮影にかけた期間にびっくり
同じ場所で、春のシーンも冬のシーンも撮影されてました。
1年かかるよね、と思ったら1年半かかったらしいです。
この作品への思い入れの強さを感じました。
コトリンゴさん
主題歌と挿入歌、聞いたことある声だなーと思ったらコトリンゴさんでした。
あいかわらず心に染みてくる歌声です。
(あの作品の完全版ももうすぐ公開ですね)
ラストシーン
やはりしみじみとしてしまいました。
銀河鉄道のイメージですよね
「千と千尋」の水の上を走る鉄道の場面も頭をよぎりました。
滝藤パパとサヤカちゃんの会話
「どこへ行ってたの?」 「ナイショ」
「何をしてたの?」 「ヒミツ」
「…」
娘の口から出たセリフに沈没してました。涙…
以下、余談気味ですが
意地悪な看護師さん
蹴っとばしてやりたいと思っていたら、しっかりと蹴とばしてました。
サヤカちゃん、ナイスです☆
☆映画の感想は人さまざまかとは思いますが、このように感じた映画ファンもいるということで。
想像を観客に任せ過ぎている気がする
あまり低いレビューは書き込みたくないのだが、あくまで個人的な感想としては、非常に退屈だった。
原作を読んでいないため、この作品に触れるのは初めて。主人公のサヤカちゃんとルーの絆や友情が描かれてそこからストーリーが発展するのかなと思いきや、いうほどルーとの関係が丁寧に描写されていない。
断片的に仲良かった描写が合間に合間に映し出されるが、それだけではあまり感情移入ができない。
そしてサヤカちゃんは背中に火傷みたいなアザがあるためか友達から虐められてしまう。
それもまたその描写だけが描かれて、その後のことは全く描かれていない。
そしてナース含めサヤカちゃんの周りの大人たちが優しくない。
孤独を助長するようなシーンは多い割には、最終的に現在生きている者との繋がりがとても薄い。
ルーを通して身寄りのないフセさんと繋がり見送り、ルースと友達になって終わるのだが、サヤカちゃんにとって本当に大切な事はなんなのかイマイチわからずに終わってしまった。
もちろんぼくがまだまだ映画を観る力や、創造する力が未熟なのかもしれない。それにしても、断片的な描写が多く、観客に想像を任せ過ぎてる気がする。
子供は希望の塊だと思い込んでいた
子供時代を忘れた自分にとって、街で見かける子供たちは希望の塊だと思っていた。それは、自分が子供の頃に死という物が理解出来ていなくて悲しみが希薄だったから。主人公のサヤカも不在時に居なくなったルーの死が理解できていなくて、それでもリードに引っ張られる事の無くなった現実に寂しさを感じる。祖母と作った垣根、ルーの小屋、それを見つめる祖父との共感。フセさんとの小さな旅でのコウイチロウとの出会い。見ているこちらもだんだんないものが見えるような気になってくる。そして、一番グッときたのはルーとの思い出を箱にしまうシーン。小さな体で大切な存在の死を受け入れる姿に嗚咽した。
登場人物が少ないけど、盆正月でもなければ接する大人は数えるほどだったよなとか、色んなお年寄りが去っていった事とか色々思い出した。
あと、特筆すべきは小さな主演女優の存在感と演技力。タイトルさえセリフにしないシブい映画なのにバリバリ伝わってくる。エアリードはだんだん見えてくる気がするしw
最後に、この映画の「ん?」は2つ。
1つはラスト前の車窓越しのルーとフセ親子→誰?→誰や?誰やねん?→祖母という流れ。組み合わせで察しはつくけどエピソード無いなら3組は省いても良かったのでは?
ここでちょっと覚めてしまったので。
2つ目は謎のナレーション。大人時代の存在を示唆しながら描写なし。犬に引っ張られる有村さん出して、愛犬に顔ベロされて終幕というのもアリだと思う。ワンダフルライフっぽいけど。
デート
愛犬ルーを亡くしたことを受け入れられない小学生の女の子が、40年前に息子を亡くして吹っ切れない爺さん出会い交流して行く話。
ルーと二人の秘密の場所にして思い出の場所で出会った犬に導かれて知り合った喫茶店主のフセさんと思い出を語りあう様になって行くストーリー。
ストーリーそのものは単純明快、一本道の判り易いものだけど、ルーとの思い出や夢のシーンがかなり多く、ちょっと判り難くなりそうなところはモノローグが先導してくれる優しいつくり。かといってモノローグの出番は少なく邪魔はしていない。
樹木じゃないけど子供にしか見えない某森の生き物に出会いそうなトンネルから始まり、降りる駅を間違えると大変なことになる某一方通行の電車みたいなものまで登場して、かなりファンタジーになるけれど、しっかりうるっとさせてもらった。
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