駅までの道をおしえてのレビュー・感想・評価
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伊集院静さんを偲んで
近藤真彦の『ギンギラギンにさりげなく』『愚か者』の作詞でも知られる直木賞作家の伊集院静さん
11月24日に胆管細胞癌により73歳で他界
わりと頻繁に仙台に行くのだが仙台在住らしい伊集院静篠ひろ子夫妻を見かけたことがない
初鑑賞
原作未読
原作は『機関車先生』の伊集院静
橋本直樹監督作品脚本作品初鑑賞
新津ちせ初主演
あらすじ
舞台は神奈川の海沿いの町
小学校では仲間外れにされ一人ぼっちのサヤカ
ペットショップで売れなくてお払い箱寸前の白い柴犬にルーと名付け飼いはじめた
両親と住む家はマンションで犬を飼うことができず父の兄が一軒家で近所に住んでいるのでルーが住む犬小屋を置いてもらった
犬の世話はもちろんサヤカ
毎日ルーを可愛がっていたサヤカだが鴨川の体験学級から帰ってみるとルーはいなかった
ルーは急病で動物病院で死んだのだ
しかしサヤカはルーの突然の死を受け入れることができなかった
ルーとよく遊んだ秘密の空き地に茶色い犬が現れた
追いかけるとジャズ喫茶の店先にその茶色い犬がいた
店主によればその犬の名前はルースだという
ジャズ喫茶の店長フセさんは重病なのに病院を抜け出して店を開いていた
新津ちせで2時間もたせるのはさすがにきつい
変顔に定評がある子役だが
しかし幼い子供に犬のコンビネーションは最強
さらに数々の名優を添えて
赤い列車はあの世行き
これもまた宮沢賢治の影響か
ペットロスを経験したかしないか
それで評価が分かれるかもしれない
ありふれた設定だがそれゆえになんとか飽きずに2時間もったのは事実
ナレーションは有村架純じゃなくて新津ちせの方が良かった
別に有村は特別嫌いじゃないし自分は決してペドフィリアではない
配役
サヤカに新津ちせ
10年後のサヤカに有村架純
ジャズ喫茶店長のフセコウタローに笈田ヨシ
サヤカの母に坂井真紀
サヤカの父に滝藤賢一
サヤカの伯母に羽田美智子
サヤカの伯父にマキタスポーツ
コウタローの息子のコウイチローに佐藤優太郎
看護師長に余貴美子
動物病院院長に柄本明
サヤカの祖母に市毛良枝
サヤカの祖父に塩見三省
ひとりじゃない奇跡。
新津ちせ。
綺麗なトコだけ見せられて999
☆☆☆★★ 原作読了済み。簡単に。 子供が受ける【死】に対する自分...
☆☆☆★★
原作読了済み。簡単に。
子供が受ける【死】に対する自分の無力感。
映画はほぼ原作短編の通りに描かれる。
少女にワンコ。おじいさんに死に別れた息子。更には、不治の病にタイムスリップと。併せて6段重ねの豪華版。
映画本編は、少女が初めて味わう【死】に関しての悲しい思い。それと同時に、《友達》となったおじいさんとの出会いと、再び訪れる別れが描かれる。
観ていて思ったのは。原作が短編だけあり、じっくりと描いているのは良いのだが。正直言って、中盤辺りでは。少々間延びしていた様な印象を持ち。クライマックスでの(ある意味で)感動的と言える場面では、ちょっとしたやり過ぎ感も感じてしまった。
出来る事ならば。もう少し、ワンシーン辺りを短めにしたならば。もっと映画全体にテンポが出来て観やすくなったのでは?…と(汗💦)
とは言え…。映画オリジナルとして、有村架純のモノローグを入れた事で。少女の成長譚としての側面は、ある程度は表現出来ていたのではないだろうか。
いずれにしても、日本映画らしい佳作では有るとは思いますが(他力本願💧)
2019年10月26日 シネスイッチ銀座1
「素敵な映画を見つけた」感
ちせちゃん、頑張ったねえ。
試写会で見ましたが、かなり泣けますよ。
主演『ワン』優賞 ▽・ᴥ・▽
ごんぎつねと同じくらい泣きました。
さて「駅までの道をおしえて」です。漢字で教えてじゃなく、おしえてと平仮名なのが良いですね。
この映画は全て京急電鉄周辺で展開します。
懐かしいなあー思いましたが、よく考えたら私は二回しか乗った事がなかった!(早く気づけよ)
梅屋敷に行ったが、そんな屋敷なんか無い!
以下箇条書きでつっこませて貰います。
天空橋(ジブリの映画か!)
青物横丁(昭和か!)
生麦(早口言葉か!)
雑色 ぞうしき (どんな色だよ!)
鮫洲(鮫いないよ!)
弘明寺 ぐみょうじ 八丁畷 はっちょうなわて
(読めないよ!)
京急で久里浜線になると、あり得ない駅名があります。その名は・・・
YRP野比 わいあーるぴーのび"(正式名称です)
なんじゃあ!その名前!わしゃあイングリッシュ拒否男なんじゃあ!
(そんな奴はおらん)
とにかく京急はクセが強いんじゃ!
(まだ岡山弁?)
大変失礼しました。東京メトロ東西線にも味わい深い駅名が有ります。原木中山!バラキなかやま 弱そうなボクサーか!
その先の東葉高速鉄道の飯山満
お前は誰だ?はさまと読みます。更に
北習志野!なんだ!えっ?普通?いやね、
きたならしの、きたならしぃーの
岡山弁じゃ!最高じゃ!あと・・・
関東圏以外の方、すまんのう。
さてここから映画の感想に入ります。
まず撮影の美しさです。一年半かけた撮影です。春夏秋冬、主役のサヤカと犬のルーが走る映像。画面のどこかに映る京急電車。どこか懐かしい風景。本当に素晴らしいです。
さてストーリーについて言及します。全体の10%くらい言及します。愛犬を失った少女と息子の死を受け入れられない老人の話です。どうです?これだけで泣けませんか?そして古いジャズ喫茶、草原を走る犬、懐かしい踏切、赤い電車、本当に素晴らしい。泣かせのミルフィーユ状態!ただ一番素晴らしいのは・・・
新津ちせちゃん!!!
ご存知のように、あの新海監督の娘さんです。
忖度とかバーターとか無しに三ヶ月のオーディションを経てこの役を勝ち取りました。ほぼ、全編出ずっぱり。9歳にして座長です。長ゼリフもアドリブもOK。一瞬の表情で多くの事を伝えられますし、全身で演技も出来ます。
genuine 正真正銘の大女優。不世出の大女優。過去の子役を全て凌駕する大女優。
子役という軽い言い方はやめて頂きたい。いわば慈母です。
何回泣かされた事でしょうか。
ごんぎつねと同じくらい 泣きました。
犬好き用?
原作をリスペクトした丁寧なフィルム
泣いた!
滂沱の涙。
犬や親しい人たちが亡くなる別離と、その時の心の在り方を描いた、大傑作でした。
愛犬、親や祖父母などの肉親、友達を亡くしたことのある人には突き刺さります。
主演の新津ちせちゃんの演技力がすごかった。
ちせちゃん演じる少女・サヤカと、フセ老人とな心の通い方もまた染みた。
早いカット割りが多いこのご時世、ゆったりゆっくりと犬と少女と老人の感情を追い、丁寧に心情を伝えようという意図に満ちたフィルムが素晴らしかった。
原作を大事にしながら、映画として成立させようという、監督の繊細な仕事ぶりに、感服。
【深い喪失感を抱える少女と老人が出会い、再生していく姿を幻想的な場面も絡めつつ、慈しみに溢れた視点で静謐に描き出す作品】
人は大切なモノ(それは深く愛する人であったり、動物であったり様々であろうが)を失った時から時が止まったままになったり、喪失を認めない心持になったりするのだろう。
この映画はそのような状況に陥った少女と老人が奇跡的な出会いをし、一人は前を向いて歩みだし、一人は幸福な気持ちで旅立っていく姿を静かに描き出している。
後半、この映画のタイトルの意味が幻想的な場面で明らかになった時、それまで堪えてきた涙が溢れ出てきた。
それにしても、サヤカ(新津ちせと:凄い子役さん)の健気さとフセ(笈田ヨシ)の長く長く、息子を想う気持ちには心打たれるものがあった。
周りを固めるサヤカの両親(坂井真紀さん 滝藤健一さん)、や伯父夫婦(マキタスポーツ 羽田美智子さん)もとても良いが、特に記憶に残ったのは祖父を演じられた塩見三省さんの妻を失って、言葉もなく縁側に座る姿であった。これは、近親者が亡くなった際見てしまった光景を思い出してしまい、本当に参ったし、涙した。
<大切な人はいつまでも傍にいるわけではない。その思いを心のどこかで持ちながら日々の生活を大切に過ごさなければ、と思わせてくれた作品>
カオナシが乗っていそうな京浜急行
この女の子が新海誠監督の娘!と聞いてびっくり。途中まではこの少女サヤカのPVなんじゃないかと思うくらいにクローズアップされていて、亡くなった愛犬ルーがまだ生きてるんじゃないかと妄想する表情が絶賛されるべき愛くるしさなのです。ルーといっても大きな柴犬じゃなく、ドコモCMの白戸家のお父さんみたいな白い犬。犬を飼いたいと思うシーンから泣けてきちゃいますよ。
近所に住む伯父の庭を借りて飼い始めたルー。赤い電車が好きで、アイスクリームも大好き。散歩コースからちょっとわかりにくい入口にある原っぱを見つけ、そこで鉄の棒をサヤカとルーで探し出すのが日課となった。時系列はちょっとごちゃ混ぜになっているが、10年後のサヤカ(有村架純:声)の記憶を辿ってるので、それほど気にならない。
ルーが死んでからは原っぱに現れた茶色の犬をサヤカが追いかけ、街角の古びたジャズ喫茶の老人フセと出会う。彼もまた幼い息子を亡くしたことが受け入れられないのだ。仲良くなった奇妙なコンビは「何かを探そう」と海に遊びに行き・・・
サヤカとフセ。二人とも夢の中で会いたい人・犬に出会う。もう、ここからがファンタジー色満載。コトリンゴの音楽が心地よく、幻想的な雰囲気につつまれる。チセちゃんの顔からも連想してしまうのですが、『千と千尋の神隠し』の実写版?と感じた方は他にもいるかもしれません。ただ、もっとも印象に残ってるのが看護師さんへのケツキックでしたが・・・
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