「【深い喪失感を抱える少女と老人が出会い、再生していく姿を幻想的な場面も絡めつつ、慈しみに溢れた視点で静謐に描き出す作品】」駅までの道をおしえて NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【深い喪失感を抱える少女と老人が出会い、再生していく姿を幻想的な場面も絡めつつ、慈しみに溢れた視点で静謐に描き出す作品】
人は大切なモノ(それは深く愛する人であったり、動物であったり様々であろうが)を失った時から時が止まったままになったり、喪失を認めない心持になったりするのだろう。
この映画はそのような状況に陥った少女と老人が奇跡的な出会いをし、一人は前を向いて歩みだし、一人は幸福な気持ちで旅立っていく姿を静かに描き出している。
後半、この映画のタイトルの意味が幻想的な場面で明らかになった時、それまで堪えてきた涙が溢れ出てきた。
それにしても、サヤカ(新津ちせと:凄い子役さん)の健気さとフセ(笈田ヨシ)の長く長く、息子を想う気持ちには心打たれるものがあった。
周りを固めるサヤカの両親(坂井真紀さん 滝藤健一さん)、や伯父夫婦(マキタスポーツ 羽田美智子さん)もとても良いが、特に記憶に残ったのは祖父を演じられた塩見三省さんの妻を失って、言葉もなく縁側に座る姿であった。これは、近親者が亡くなった際見てしまった光景を思い出してしまい、本当に参ったし、涙した。
<大切な人はいつまでも傍にいるわけではない。その思いを心のどこかで持ちながら日々の生活を大切に過ごさなければ、と思わせてくれた作品>
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kossyさんのコメント
2019年10月21日
NOBUさん、おはようございます!
またしても塩見三省さんに気付かなかった。
悪い人も出てこないし、ただただ喪失感を味わうのみ。
葬式のときによく聞かれる「死ぬってことはいなくなっちゃうことよね」なんて言葉が思い出されました。