「アクションスリラーです」蜘蛛の巣を払う女 テツさんの映画レビュー(感想・評価)
アクションスリラーです
ハッキングアクションスリラー映画として面白かった!
前作「ドラゴンタトゥーの女」は観ているが大分うろ覚え、原作も未読で鑑賞
前作との繋がりはほぼ無く、リスベットとミカエルの繋がりがあることくらいか
今作では、リスベットにあるプログラムをハッキングで盗み出すことが依頼される。それは各国の核兵器を遠隔でコントロール出来る恐ろしいプログラムであり、彼女はそれを巡る闇へと巻き込まれていく…それは図らずも彼女の過去も関わっていく…
前作を観ていなくても、冒頭で
・リスベットは何者でどういうことをしているのか
・ミカエルは何者なのか
あたりは描いてくれる親切設計になっているので安心
リスベットに関してはケレン味のきいた登場をしてくれる
彼女がプログラムを奪い取るあたりまでは静かな感じで進むが、家を襲撃された辺りから、ド派手な爆発と共にアクションスリラーへとシフトしていく。
バイクを氷上で駆け抜けるシーンやハッキングスキルを駆使しての逃亡・追跡劇は見ごたえ十分であり、腕力では勝てない男たちを彼女の頭脳プレイで出し抜いていく様は爽快だ。
ミカエルに会うために、直接会わないためとは言え、隣の建物のエレベーター同士で向かい合うなんてゆういかにも「映画」だなぁ~なんてシーンもあり、思わずニヤリ
今回はリスベットの過去が絡んでくるせいかミカエルとの関係性に踏み込む余地がないのは少々残念か
リスベットの過去については、前作や原作シリーズでどこまで語られているかは知らないが、父親が裏社会の大物という処や姉妹の存在は初登場なのだろうか?
姉妹の確執みたいなものはあまり残らなかったかなという印象
お互いが図らずも相対する関係のため、リスベットへの執着や吐露、リスベットの複雑な心境なども印象的ではなく、今回相対する必要性について少し物足りないか
ラスト、リスベットの過去を精算したようなカットになってもいたのでそこにたどり着くためのボスキャラだったかなという存在になっていた気がする。
核兵器を操るプログラムも確かに凄まじいものだが、何故アイツが狙ったのか?という疑問も残りつつ…
少々、「?」と思う点もありつつも、リスベットのハッキングスキルを活かしたスリリングな頭脳追走劇とアクションを楽しめる作品として満足でした!