「最後の電話」THE GUILTY ギルティ(2018) なおさんの映画レビュー(感想・評価)
最後の電話
予告をみた時点で予想した特大ホームランとはいかなかったが、限定された設定の中で多面的なストーリーを作り上げている。
ストレートなサスペンスと思っていたら…どんでん返しを前振りにして、いつしか彼自身の問題と深く関連づける展開がうまい。
短縮でかける相手と、番号を見ながらキーを打ってかける相手ではプッシュ音のなり方が違うとか、そういうのも好き。
最後の電話は…まあそうなんだろうねえ。
再鑑賞。デンマークといえば…ラース・フォン・トリアーのイメージ。ヒドイ。地図を見直すとコペンハーゲンはスウェーデンと隣接してるのね。そりゃ関係も深いか。
シンプルさが美点でもあるので難しいところだけど、もう少し他の電話と関連させてもよかったかな。あと思っていた以上にアスガーがやな奴だった。それが逆にギャップになってクライマックスシーンが盛り上がったのでいいのだけど。あと電話の向こう側の音だけでなく、こちら側の静寂が非常に効果的に使われているのは見直して感心したところ。
最後の電話は最初の鑑賞時は直感的に「パトリシア」だと思った。見直して3つ可能性があるのかな、と思ったが、それでも初回と意見は変わらなかった。結局は「奥さんによろしく」して、ケジメというか懺悔というか決断を伝えないと前に進めなさそうだもの、アスガーは。それとラシードに最初にかけた時2回押してから1回(おそらく発信ボタン)でかけているが、ラストカットでは3回押してから1回押している。初回のかけ始めのシーンはカットが切り替わったとこなので、確定とはいえないが。というか最後の「きれいなアスガー」なら奥さん一択としか思えなかった。そんな余白が感じ取れるのも良かった。
見直しても分からなかった、英語のレビューでもはっきりと確定できるような根拠が見つからなかったので質問です。ダイヤル音が番号によって違いますよね。私はガラパゴス携帯を使ったことがなかったので分からないこともあるのですが、最後の電話は履歴から発信されたものではないのでしょうか?劇中では記者と相方の2人としか私用の携帯電話は使っておらず謎です。履歴から3回戻って決定ボタンを押したのかと思いました。結局、あれは誰にかけたのか…