アメリカン・アニマルズのレビュー・感想・評価
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インタビューが最後で構造的にしっかり意味を持つのが素晴らしい
若者達が大学図書館に保管された貴重本を盗んだ事件を元にしたノンフィクション映画。
実際の犯人達へのインタビューが挟まれる構成が個性的。
これにより犯人達が普通の若者だったのがより際立ちます。
またインタビューを入れるバランスが絶妙。
”ドキュメンタリーに超豪華な再現VTR”なのか”フィクションに本人登場”なのか、どっちとも受け止めれる面白い作り。
そしてこのインタビューが最後で構造的にしっかり意味を持つのが素晴らしい。
我々がずっと見てきたことはなんだったのか?
現実を記録するだけでなく、メスを入れるのはドキュメンタリーのチカラだな。
また、シンプルに物語として面白いです。
強奪の参考にするのがクライム映画、肝心なとこでヘタレだったり、ドタバタ・クライム。
それをゲラゲラ笑うのではなく、普通の若者が必死になっているのが胸に突き刺さる。
本人たちも観客も、彼らが何に必死になってるのかもわからなくなるのが更に面白い!
あと配役がばっちし!
キャラに300%マッチした演技、表現、顔。
演じてる感ゼロ。
すごい。
おまけに音楽も素晴らしい。
ピリピリしたパワーが剥き出しのOPは一気に作品に惹き込む魅力があります。
スタッフロールの曲がまさかの!?
ドキュメンタリーの要素もあるこの作品にこの曲は……たまりませんねー。
犯行が行われるまでがドキドキして面白い。
犯行が行われてる最中がハラハラして面白い。
そして犯行が行われたあとが一番面白い!
あの演出、演技は見事でした。
ドキュメンタリー要素を挟んだ構造の面白さ。
単純な物語の面白さ。
考えさせられる内容。
演技の素晴らしさ。
見事の音楽と映像。
いやー、大当たりでした~。
事実は小説よりも奇なり。
向こう側に何があるのか、渡ってみないと分からない
平凡を脱するにしても、犯罪を犯すことが「向こう側」に行けることだという発想が、浅はか。人生を犠牲にしかねないヒリヒリ感を味わいたくなるのが若者の浅知恵か。
ずさんな計画は早々に破綻し、まだ引き返しても間に合うのに、止まらなくなる。そんな心理サスペンス風の展開。追い詰められていく彼らに同情的な感情は持ち合わせず、みっともない、としか感じなかった。
当の本人たちが、事件を振り返る様に時々登場。彼らの記憶があいまいなのも、事件の雑さが際立ってくるようだ。
日常への挑戦
ケンタッキーという片田舎の大学生たち。放って置けば田舎で朽ち果てるしかない人生。何か普通じゃないことをしたい。
でも「普通の若者」には人生を賭けるテーマがない。何かきっかけがあればそれに賭けてみたい。賭けることに憧れる気持ち。例えそれが犯罪だったとしても。
中学生並みの短絡な思考とアメリカ人特有のゲーム感覚。「人間、最後は死んで終わりだ!あの時やってれば...そんな後悔なんてしたくないだろう?」
まさにアメリカン・アニマルズだ。ショボい窃盗事件なのに独特な緊張感が最後まで続く。演出と役者も良い。
アメリカンじゃないが、同時代を生きるものとしてどこかに自分にも共感する部分があるのだろうとも思った。
盛りすぎてないので高評価
実話とは言え話盛ったやろ笑
みたいな内容じゃなかったので
シンプルに面白かった。
提案した主人公は結局
見てるだけだで捕まって
実行した若造達と同じ懲役。
現在も後悔していそうだ。
性善説を信じたくなる
本当にお馬鹿な学生たちによる実話の映画化!
瑣末な計画と、事件を起こした本人登場と言う
なかなかに予測不可能な事態に
若干、脳みそがアレレ?状態になる。
でも彼らの話を映像化して行くにつれ
彼らの本当の姿が見えて来る。
で、月に8回程映画館に通う中途半端な映画好きとしては
学生たちのあまりに瑣末な犯行と裏腹に、
時より挿入される図鑑の象徴的な動物たちの絵の方が
よっぽどパワーがあって、力強い!
学生たちは「自分の人生を変えたい!」
みたいな単純な動機で犯行に及んだのだけど、
やはり元は「善き人」とする性善説をちょっとは信じたいと思う。
犯罪の実行中もオタオタと屁っ放り腰、
いかにも弱気な若者のダメダメぶりが痛々しい程。
年間100本近くの映画を観てると
犯罪がなんか軽くなってしまうけど
改めて普通に考えるとコンビニの万引きだって
普通の人間ではそう簡単に出来るもんじゃ無い。
@もう一度観るなら?
「ネット配信でじっくりと観たい。」
現在と過去のリンクが弱いかな
ストーリーとしては現在のインタビューから過去の事件を遡って行く進め方。
その進め方自体は悪くないけど、現在の状況とリンクして、ああだからこうだったのか、みたいのがない。
まあ過去の記憶て曖昧だよね、てのと若い時ってなんとなく事件になりかねないような事を、軽い気持ちではじめて仲間がいるとやめられなくなる感じはわかるなぁ。
這いずり回る鳥たち
深化した「アイ,トーニャ」的アプローチと徐々に「藪の中」な展開でマヌケな若者達の痛い青春の軌跡を記録するクライムコメディ。
俳優達の演技とモデル本人達のインタビューが織りなす独特なテイスト。
主観と客観が入れ替わり、人物に寄ったり突き放したりと多角的な視点。
音楽と映像もハイセンス。
稚拙なアメリカの若者の実話が面白い
かくも大それた犯罪を何と稚拙な考えで実行してしまったのか?
実際の犯人である当時の若者のインタビューが随所で、挿入される、映画が中々いい。
彼等が罪を償いそれぞれ、新しい人生を歩んでいることが、この映画のラストのお楽しみに感じました。
ドキュメンタリーとノンフィクションを見事に融合させたエポックメイキング作品
内容に関しては他のレビュワーの方々が様々に述べられているので、私はこの作品を鑑賞して驚いた部分について記す。まずは冒頭に流れる「この作品は事実に基づいた作品・・・・ではなく、事実である」というテロップ。そしてストーリーが進む中で随所に現れる犯罪を犯した実在の人物たちが語る言葉の数々と場面によっては役者と本人が同画面で会話するという今まで記憶にない斬新なシーン。何故に彼らはあのような稚拙な犯罪を衝動的に犯してしまったのかをこの手法で観客に考えさせるバート・レイトン監督(ドキュメンタリー畑出身の方とのこと)の手腕に魅入られた2時間であった。
とんでもない意欲作
実際に起きた事件の映画化。
役者が演じるドラマパートと、事件を起こした実際の人物が出てくるインタビューパートで展開されていく。
それぞれが話す内容がバラバラで羅生門のようにズレが生じ、何が真実なのか見ているこっちは混乱してくる。
最初は意気揚々と話していた人物たちも、途中から自分がなぜあの事件をおこしてしまったのか、話しながら混乱していく様はドキュメンタリーをやってきた監督ならではだなと思う。
途中、ガソリンスタンドで劇中の人物と実際の人物が車の中で会話をするシーンが出てくる。今まで、劇中の登場人物と実際の人物が出てくる映画はいくつかあったと思うけど、それが同じ画角に収まり会話をする、っていうのを初めて見たので度肝を抜かれた!こんな手法があったのかと。
その他にも何かを、やってやろうという監督の意気込みが感じられる良作だった。次回作も楽しみです。
実話
まさかの実話で本人達が出演するドキュメンタリータッチな内容。
聖なる鹿殺しで存在感抜群のバリーコーガン
うーん贔屓目にみてもかっこよくないなぁー
でも、個性的で魅力的だと思います。
犯罪を犯した人達の中では唯一あまり本人役に似てないのは残念。
予告だと綺麗に犯罪を起こしたように見えるけど、、、
それにしてもアメリカの鳥類の絵が魅力的すぎてなんであんなでかい本なんだろうって調べたら等身大で鳥描いてるのね、、
ちょっとほしいなと思ってたが値段が10億で落札とか穏やかじゃない。
レプリカでも400万以上するみたいでした
その前に置くとこもないか、、
映画の内容より本自体に興味が湧いてしまいました。
いっそのこと映画スタッフのインタビューも・・
何故強盗をしたか?
と何故映画化したか?
理由は似てるのでは?
その動機はなんとなく理解できる。
実現後、狙っていたのは、両方とも一攫千金か。
でも結果はなんとなく想像つくよね?
実現した(強盗、映画化)後の本人たちのインタビューとフィクションの混在はいい。
プラスして、映画化した本人たちのインタビューもあれば、今年ベスト級だっかも。
犯罪モノは、準備、最中、その後、どこを物語の中心に据えるかがまずは大事です。
その一例。
〇準備段階シリアス型、「TATOO〈刺青〉あり」
は強盗に入るシーンがラストカット。
〇ただいま強盗中型、「狼たちの午後」「ラン・ローラ・ラン」
〇逃亡、逮捕、その後が痛快型、
「掘った奪った逃げた」、(作品は実は痛快でもなく、大昔に月曜ロードショーで映像と音がずれた放送事故状態で観た記憶が痛快な記憶として残っている可能もあります。)
〇オールラウンド型、現金に体を張れ、ダークナイト、レザボアその他・・・
本作は、動機、、準備と最中、その後と、中心が分散されてしまっている事が平均点レベルになっている理由でしょう。
以上
犯罪心理描写がリアル
特別になりたい青年たちがバンドをやるとか恋をするとかではなく、道を踏み外してしまう青春映画。
いま罪を犯すかもしれない人が観るべき映画。
この映画を観たらそんな人もきっと思い留まれるはず。
思い留まれない人は根っからの悪人だと思う。
犯行の際のスリルとその緊張から生まれるコメディ。
色んな感情を引き出してくれる映画です。
これぞ人生。刺さりました。
馬鹿だなぁ、
と笑い飛ばしたいところだけど、
そこまで突き放せない不思議な感覚。
隣人や親戚、いや自分も
やりかねない青春のこじらせが
心に刺さる、刺さる(笑)
『桐島、部活やめるってよ。』
『何者』
が楽しめた人は
絶対楽しめるし、苦しめる。
素晴らしい作品です。オススメ。
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