「何かを変えたければ、自分自身が変われば良い」アメリカン・アニマルズ bloodtrailさんの映画レビュー(感想・評価)
何かを変えたければ、自分自身が変われば良い
正直、ガッカリ。ハーフ・ドキュメンタリーの映画にではなく、4人の大学生に。
会社でも若い人が愚痴るわけです。「もっと創造的な仕事がしたい」。じゃ何がやりたいか言ってみろ、と言うと言葉に勢いがなくなる。「自由になりたい」。じゃ自由になれたら何をする?「世界を回って沢山の人と話しをして」。それで?「何かが変わる気がする」。
よくある、「現実逃避を美化変換」する類の話しをする。1200万ドルのお宝が、たった1人の司書が管理する部屋に保管されている。無防備だから奪える。そうすれば何かが変わる。
イヤイヤ、何も変わらないから。変えられないから、そんな事で。考え方も行動も変えずに、自分を変えられるはずは、ない。
強盗計画はズサンそのもの。失敗して当たり前、捕まって当たり前。建国歴史の浅いアメリカにとって貴重初版本は国宝級。お宝に手をだせば、やって来るのはFBI。
もう、人物、動機、やり方、何もかもが共感不可で辛いが、これが大学生だなんて…日本のバイトテロも大概だと思うが、あちらの大学生も劣らず酷いのが居るもんなんだなと。
もう一度言うと、ガッカリな奴らだった。
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5/30追記
若い頃は誰もが「何者か」になりたいと思う。「何かを変えなければ」と考える。それが「自立の工程」ではないのかとさえ思う。
だから人は努力する。もしくは、何かにこだわり、うちこむ。行動が変われば考え方が変わる。考え方が変われば生き方が変わり、自立して行く。
4人は、本の市場価値と強奪のし易さを天秤に掛けて行動を起こす。狡猾な計算高さを「卑劣」と呼ぶ。この4人は卑劣だ。そして稚拙。話題性の高い事件の真相は卑劣。顛末は若者の稚拙な人生哲学。しまらないドキュメントだと思う。映画化を途中でやめられなかったのかと思わずにはいられないんですが、それも皮肉だな、と思いました。
Marikoさんへ
コメントありがとうございます。若い人、すごく若い人wには刺さる内容かも知れません。私は主犯格の「値打ちものなら何でも」のイヤラシサが鼻について、共感出来ませんでした!