「イギリス・アメリカ犯罪映画」アメリカン・アニマルズ Naakiさんの映画レビュー(感想・評価)
イギリス・アメリカ犯罪映画
THIS IS NOT BASED ON A TRUE STORY
THIS IS A TRUE STORY
5分半を過ぎたところで、“THE REAL SPENCER REINHARD”と字幕が出たので、最初から背景を反転したような映像を流したり、このモキュメンタリーともドキュメンタリーとも、そして役者が出ているので、ただのクライム映画なのかと思わせるような変わった映画作りをしていると思っていると、この実際に犯罪を犯した当人を出演させていることに気づかされる。
"We must suppose that American animals....slowly migrated
by successive generations from outer world into the deeper
and deeper recesses of the Kentucky caves."
この作品は、映画.comの解説では、製作国アメリカとだけ載せているが他のサイトではイギリスもあげられている。多分この映画の監督で長編ものが初めてのバート・レイトンによるものと思われるが、細かいことを言うようでなんだけれども、このサイト映画.comの説明不足は、多々見られる。
評論家からも視聴者からも支持を受けている本作、そんな中、一部のアマゾンレビューからは、あまり受けがよくないということがあるのだが、あまり見られないこととして.......?
監督が動画サイトでコメントをしている。映画製作に臨む前に、実際に犯罪を犯した当人たちのことを映画にするという避けては通れないものの一つとして、彼らからの承諾を得ることがあげられるが、そのほかに、もっと重要なこととして、彼ら、自ら出演をお願いをしたことを語っていた。この映画を観ていただければ、中産階級の家庭で育った、どちらかというと、いたってまじめに見える方々が、映画の中で、真摯に質問に答えているところは、好感が持てるものとなっている。監督もその点について評価をしていた。
個人的には、別にオープニングロールで"真実の物語"とわざわざ載せる必要があったのかとか、いつものバリー・コーガンの演技がどうしても、このスペンサー・ラインハードご本人と比べると、いかにも作ろった演技をしているところが鼻についてしまう。しかもトーク番組のMCが前出のドキュメンタリーとも映画ともとれる、今までにない映画作りをしているとべた褒めなところも考えてしまう。
その中でも映画音楽を担当したアン・ニキティンの演出は、個人的にはこの映画を壊していないし、いい選曲をしていると上から目線で思う。
天邪鬼なものとは違って、日本の一般の視聴者からは、間違いがなく、高い評価を得られるものとなるはずである。