劇場公開日 2018年11月30日

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「2時間があっと言う間、心理的に煽られる恐怖感が有ったので、ホラー好きにはうけそうな良作?」ヘレディタリー 継承 Ryuu topiann(リュウとぴあん)さんの映画レビュー(感想・評価)

3.02時間があっと言う間、心理的に煽られる恐怖感が有ったので、ホラー好きにはうけそうな良作?

2018年12月2日
PCから投稿

怖い

単純

私は基本的にはホラー映画は観ない主義だけれど、時間的にこの作品しか観られなかったので観賞。
やっぱりファーストシーンから、音楽とドールハウスの数々が映し出される不気味な映像でまんまと物語に引き込まれてしまった。
本作は2時間越える作品なのに、全くそんな長さを感じさせない作品だった。
主人公アニーの母が亡くなり、葬儀のシーンから始まる物語は、何故かこの家族は普通ではないようだ、このよそよそしい感じは何?どう展開していくのだろうか?
先が読み難い恐怖と言うのだろうか?
映像的には、ポルターガイスト現象等ハデな演出は殆ど無いのだが、心理的に兎に角不気味な雰囲気を見せ付けアニーの家族に何時の間にか感情移入出来る様に作られていた。

ところで、世の中不安要素が増加するとホラー映画が量産されると言うのは本当だろうか?
昨年も年末にスティーブン・キングの原作と言う事で「IT」を観た。
だが、これは完全に予告編に騙された失敗だった。少しも怖くない恐怖映画で大いに失望した。

私は、ホラー映画が嫌いで基本観無いとは言っても、観始めるとやっぱり怖さを期待する。
何故か人間心理として、怖い物見たさとと言う心理が誰にでも存在する為に、ホラー作品は内容的に生産性と言うか、観て得る物が少ない割に、ヒットする可能性を秘めている。
その為に映画制作サイドでは、比較的コンスタントに映画化がされ易いカテゴリーのようだ。
それだけに評価される作品を残す事が出来るかどうかが、監督のセンスの問われるところだろう?
そう言う意味では、本作も言ってしまえば黒魔術の交霊、降霊現象を信じていた祖母の一家に起きる不思議な不幸の連鎖を描いただけの作品なのだが、不気味な世界感でホラー作品やサイコ作品としては、充分に一定の水準に達した良作と言えるかも知れない。
好き嫌いの分かれる作品かも知れないが、ホラー作品としては良く出来ていたと思う。

ryuu topiann