ボヘミアン・ラプソディのレビュー・感想・評価
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最高の天国を・・・
子供の頃に観たフレディ・マーキュリーは、厳つい髭マッチョな男、そして、『進めパイレーツ』『マカロニほうれん荘』で出てくる“ハード・ゲイ”。曲は頭には入ってこなかった。もう少し大きくなってから、プログレ?オルタナ?そんなジャンルになるのかなぁと。しかし、それはこの作品名の楽曲であり、まさに再ブレイクしたのは、ビール会社のCM曲の“I Was Born To Love You”という曲。こっちの方が今の人達が分かり易いかもしれないが、今作ではフレディの作曲中の数小節分のピアノでしか聴けない。自分としては、こんなパンチラインのある曲を最大のクライマックスである、ライブエイドで持って行きたいと思うのだが、実際も演奏されてないので仕方がないか。確かにこういう音楽モノの題材だと、ステージが見せ場だしそこにカタルシスを得やすいのは仕方がないのだが・・・
ま、そんなことは些末であり、実際、今作品は二つのステージの軸が行ったり来たりする構成である。フレディ個人の話、そして有名曲の誕生秘話。この軸は確かに繋がってはいるのだが、でもやはりストーリー上あまりに複雑に絡ませると収拾が付かなくなる虞があるので、微妙にしておいたという味付けにしている。いつも遅刻するフレディが、又バンドを再開する際は、初めて最初に来るという具合のフリとオチ位に。
それ以上に力を注いでいる個人の伝記的話だが、これもまた微妙な線で、守られている様に感じる。曰く、ハードゲイの描写、エイズの描写、薬物乱用の描写等が、ニュアンスを画面上に残す位に留め置く位で、本来はもっと酷い状態ものをかなりのマイルドさに仕上げてしまっている。勿論、世界中に配給する映画だし、それ以上に遺族の問題もあるのだろうから仕方がないのだが、もっとその激しさ故の、あのパッション、バリ高の曲として残っているのだろうから、その辺りのバランスの悪さが感じ取られてしまい、微妙に残念である。オーバーだったのは、フレディの出っ歯の部分。実際はあれ程酷くはないし、本人はその思い込みであんな風に自分を視ていたのかもしれないが、実際は髭も手伝ってそれほど目立ってはない。
多分、楽曲や歌は実際の歌声を使用しているのかと思うのだが、もしあれを機械的にピッチコントロールしている、または特徴的な声の伸びやハスキー等もアレンジできているのならば、それは革命的に衝撃モノではあるのだが、実際はどうなのだろうか。
ハッキリ言ってしまえば、天才とはいえ、思い通りには成らないって事を体現した話と言ってしまえばそれまで。多分、残された曲の偉大さのみを讃える、そういう気持で鑑賞する作品なのであろう。オペラをモチーフにボヘミアンラプソディを作ったなんて件はあんな簡単に出てくるモノではない筈だしね。あくまでフィクションw
素晴らしかった
特にレコーディングの場面が素晴らしかった。心を一つにして楽曲を素晴らしいものにしようと四苦八苦している様子が楽しそうだった。ライブも素晴らしかった。
出っ歯を強調しすぎではないだろうか。口が閉じないほどで、出っ歯の印象はなかったのだが、エンドロールで本人登場したら本当に出っ歯だった。
ドラッグについては軽く触れる程度だった。もっとドラッグとセックスでクレイジーなロックンロールが見たかった。パンクの登場でつらい時期があっただろうけど、そこには触れていなかった。
バンドに戻る場面が感動的だった。最終的には許してくれるあんな仲間がいたら心強いだろうなあ。
(追記)
弟子の高橋くんが15回見たというので、羨ましくなってもう一度見に行った。見返すまでに、クイーンをけっこう聴いていたので音響のよさもあってますます曲が素晴らしかった。『ボヘミアン・ラプソディ』は断片的にしか掛かっていなかった。もっと聞きたかった。歌詞がけっこう被害者意識が強いけどよかった。メアリーが全く非の打ち所がなく完璧で、負の側面がない。あんな人が近くにいたら絶対に放しちゃいけない。
ライブ映像の如く…。
彼の人生の転機と名曲の誕生を描きながら
ラストの何億人の前での最期のライブは感動だった。
そしてEDにはいちばん好きな曲の
「Don't Stop Me Now」が絶対流れると思ってた。
このタイトルでこの映画を締めくくってくれた。
映画は真実を越える(了)
映画は作品であり、決して真実ではない。わかっていても、オーディションで選ばれた4人はスクリーンの中でQUEENだった。
フレディ役のラミ マレック
は、決して物真似にならず、フレディとして存在していた。他の3人もしかり。
このキャスティングだけでも、映画の意気込みが伝わってくる。
それはそうだ。21世紀を前に英国で60万人を対象に行われた音楽に関する人気調査のベストソングに、「イマジン」を押さえて「ボヘミアン ラプソディ」が選ばれ、解散説を吹き飛ばすかのように出演した1985年のライブエイドのステージは世界15億の人々が目撃していた。
下手な映画は作れないのだ。
《つづく》
『魂に響くラスト21分』~この秀逸なキャッチコピーの場面こそ、世界15億の人々が目撃したライブエイドでのQUEENのパフォーマンスだった。
フレディがこの世を去る6年前、そしてメンバーにエイズであることを告げた1週間後。この時系列が真実かどうかは神のみぞ知るところだが、それを承知で〈ボヘミアン ラプソディ〉〈ハンマー トゥ フォール〉〈ウィー アー ザ チャンピオンズ〉と
続くパフォーマンスを目の当たりにすると、その歌詞の一言ひとこと、メロディー、リズムに胸が震えて止まらない。
このステージは、呼び掛け人のボブ ゲルドフをはじめとする周りのスタッフの働きまで細かく再現されており、その時を目撃しているような感覚に落ちる。
そしてステージ裏では、そのような事が進行していたのかという驚きも与えてくれる。
《つづく》
ストーリーは、青年になったフレディが、厳格で温かい家庭を出て、QUEENの前身となるスマイルというバンドが演奏するパブを訪れるところから始まる。
バンドの演奏を横目にビールを注文し、グラスに一口つける。そこが何ともカッコいい。
「そうか、フレディはこんな風にビールを飲んでいたのか」と思わず引き込まれる。
聞くところによるとフレディ役のラミは、手に入るあらゆる資料に目を通し、細かな仕草のコーチングを受けたらしい。その成果は絶大で、内面を踏まえた演技は最後まで観客にフレディを魅せてくれる。メンバー以外のキャストの演技も、負けず劣らずのレベルでフレディを引き立てる。
スマイルのボーカルが別のバンドに移籍すると、「替わりのボーカルは目の前にいるよ」と一声歌ってメンバーに入り、ベースのジョンが加わってバンド名はQUEENとなる。
天文物理学、歯科医、電気工学、と高学歴なメンバーの中で、デザインを学んでいたフレディはひと際創造性に溢れ、その歌声と音楽的才能をもってバンドをけん引していく。
妥協をしない、よりボヘミアンなベクトルで。
《つづく》
ジャンルを越えたQUEENの音楽は、国境を越え、性別を越え、世代を越えて、世界中に広がった。
それは、フレディが自己の生きずらさや喜びを糧として楽曲に昇華し、己と人々を励ます事を何よりの生き甲斐としていたからだと思う。その献身的な愛が、彼の声に乗って届き、人々を癒すのだ。
この映画は、ドキュメンタリーとしての本(物語)と、メンバー全員のドラマから生まれた詩(楽曲)を駆使して、真実を越えたQUEENを造り上げている。
なにより、ステージのパフォーマンスにかけていたフレディの躍動を観ながら、大好きなQUEENの曲の数々に大音響で浸れることが、この映画の最高のところだ!
《おわり》
全ての世代に!
ライブエイドのバックステージから袖へ駆け上がるフレディに期待せずにはいられないシーンから物語が始まります。
誰もが絶対聴いたことがある曲の誕生秘話。
『ウィーウィルロックユー』がフレディの遅刻のうちに骨子が出来上がってだとか『地獄へ道づれ』ジョンのベースが喧嘩止めるとか…
それらを見るだけでも感動があります。
ゲイを恋人にカミングアウトする時のフレディの寂しさ。
ファミリーとまで呼んだメンバー達と別れソロを出す為に1人になったフレディ…
テーブルの上に白い粉…ってリアルにそうだったんだろうな。
ライブエイドのリハ終わり飯に行く前にメンバー達に時間を貰ってエイズを告白するフレディ。涙するメンバー達。
ホント切なくなります。泣けます!
やっぱりあれだけ売れちゃうと裏切りもやっかみも望まない別れもあるんだ…
ライブエイドのオープニング『ボヘミアンラプソディー』
ピアノに座るフレディの目の前にはペプシの紙コップ。
そのまんまなんだよね。さすがです。
ついつい声には出さないけど口ずさんでしまうんだ。
やっぱりクィーンは凄いや。
エンドロールで流れる『ドント ストップ ミー ナウ』でフレディの履くスニーカーはオニツカタイガーなんだよね。
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