「クイーンの生き様」ボヘミアン・ラプソディ カイトさんの映画レビュー(感想・評価)
クイーンの生き様
伝説のロックバンドQUEENの結成からライブエイドでのパフォーマンスまでを名曲に合わせてドラマチックに描いた本作。
やはり最後のライブシーンは圧巻で涙が止まらなかった。
クイーンを演じた俳優全員が圧倒的な完成度で再現していて一連のライブシーンは間違いなく映画史に残ったと思う。
フレディマーキュリーを演じたラミマレックの憑依ぶりは神がかっていてライブに命をかけて全力を出し尽くしている様子はフレディそのものだった。ブライアンメイ、ロジャーテイラー、ジョンディーコンの3人は外見がそっくりすぎて驚いたが、それを超えるほどの仕草、演奏表現をしていて圧巻だった。
メンバーではないが、ジム=マイアミビーチを演じたトムホランダーも印象的で画面に映るだけで落ち着き、安心感を生み出していて素晴らしかった。
本作はただのクイーンの曲紹介で終わらず、フレディを取り巻く環境、心情の変化に合わせ、クイーンの名曲を効果的に響かせていた点で唯一無二となり、これほどまでに大きなムーブメントを起こしたのだと思う。
効果的な曲使いの本作だが、中でも冒頭とラストで流れるsomebody to love には毎度泣かされてしまう。冒頭では1人で舞台に向かっていたフレディが本作を通じ、真の絆で結ばれたメンバー全員で舞台に挑むカットとなっていて涙を流さずにはいられなかった。
実際にライブ会場にいるような大迫力、クイーンの壮大なストーリーに飲み込まれ、生まれるあの感動は他の映画では得ることの出来ない唯一無二の体験だと思う。