「はみだし者の孤独と魂の叫び」ボヘミアン・ラプソディ セロファンさんの映画レビュー(感想・評価)
はみだし者の孤独と魂の叫び
聴いた事のある曲の数々にワクワク。さすが、時代を超えて世界中から愛されるバンドだなと思いました。
クイーン自体の事はほぼ知らない私でも、グループの結成から最盛期へ、そして、すれ違いと決別、再出発までの道のりがわかりやすかったです。特にフレディマーキュリーについては、メンバー達との関わりや親子関係、性自認の描写を通し、彼の孤独や不安、それに打ち勝つ信念のようなものを感じました。
出自の事で、からかわれたり差別されてきた過去。
宗教を重んじる親に対する居心地の悪さや疎外感。
セクシュアリティに対する自身の違和感。
そんな境遇が彼に、はみだし者としての自分を自覚させ、孤独感から周囲と摩擦を起こし更に孤立するもそれをエネルギーに変換し、魂の叫びが世界中に共鳴する。ラストのライブは圧巻です。
絶大な人気や名声を手にしながらも孤独に苛まれていたフレディ。こだわりを追究し藻掻いていた彼が最後には身近な所にある大切なものに気付き、メンバーやメアリー、親とも和解し、良きパートナーにも出会え、更に前進して行こうとするストーリーも良かったです。
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