「50代の洋楽ファンにはたまらない」ボヘミアン・ラプソディ イップス克服さんの映画レビュー(感想・評価)
50代の洋楽ファンにはたまらない
クイーンとの初めての出会いは、小学生の時同じ社宅の友人の兄がオペラ座の夜を買ってきて、面白い曲があるというので聞かせてもらった。それから彼の家に遊びに行く度にかけてもらった。
その後洋楽にはまった。クイーンは特別のファンではなかったが、よく聞いた。中学生の時にリリースされたHot Space辺りから、クイーンは路線が変わってしまったと雑誌では批判的評価が増え、実は自分もそう感じていたが、今聞き返すとその後発表された曲にも佳曲が多かった。
高校2年の夏、当時我が家にはビデオデッキもなかった為、弟と一緒に夜更かししながらライブエイド実況を見た。当時人気の峠は越えていたが、貫禄十分なパフォーマンスを今でも強烈に覚えている。
今、海外に居住しているが、日本帰国の機会に2回この映画を見た。ラミマレックは余り本人に似ていないという声もあるが、最後のライブエイドのパフォーマンスは、完全にフレディ本人が降臨してきた様な迫真の演技であり、心を動かされた。精密に再現された会場の細部にも、この映画にかけるスタッフの情熱を感じ、昔の水野晴郎の「映画って本当にいいものですね。」というフレーズを久しぶりに思い出させてくれる映画だった。
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