「見事な換骨奪胎!」ボヘミアン・ラプソディ 財団DXさんの映画レビュー(感想・評価)
見事な換骨奪胎!
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本作のクライマックスであるライブエイドの10年以上後に生まれた『遅れてきたQUEENファン』ではあるが、本作を通して語られるQUEENの姿にはこれ以上ないほどシビれた。
ブライアン・ロジャー・ジョンを演じる役者陣の演技はさることながら、特にラミ・マレックはオスカーレベルの熱演だと感じた。複雑な出自や偏見と戦ったフレディを一から作り上げ大役のプレッシャーを跳ね返したのだ。大きな目や背丈など細かな差はあれど、観客を惹きつけてやまない稀代のエンターテイナーを体現してみせた。
ライブシーンの再現度や衣装の作り込みも見事。当時の映像と寸分違わぬ再現度には舌を巻いた。
そしてなにより、今もなお色褪せないQUEENの名曲たちを最高音質で楽しめる点が素晴らしい。セクシャリティや人種による差別、むしろ今こそ彼らの歌とメッセージが大きく響く時代なのだろう。タイトルにもある『ボヘミアンラプソディ(寄る辺なき者への狂詩曲)』は、この映画によって永遠の伝説として刻まれたのだ。
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