「観る度に感じる深さ。」ボヘミアン・ラプソディ merrybunchさんの映画レビュー(感想・評価)
観る度に感じる深さ。
公開日から3日連続で鑑賞しています。その度にこの映画に込められた深い思いを感じます。
冒頭のシーン。
Somebody to loveをバックに
ライブエイド本番前、待機していた車から降り、ジャケットを脱ぎ、自らに気合いを入れるようにピョンピョンと飛ぶフレディをカメラは追います。
すでにもう涙。
郊外でのレコーディング合宿中ボヘミアンラプソディーの曲を完成させるのですが、
ピアノを弾きながら
「I sometimes wish I'd never been born at all(時々考えてしまう。いっそのこと生まれてこなきゃよかった)」と歌いきってハッとする。
この言葉は歌詞ではなく思わず口から出てきたものだったのではないか。この思いこそがフレディの恐れていた「追いかけてくる闇」なのか?と、心が締め付けられました。
メアリーがもし早々にフレディの元を去っていたなら、バンドメンバーが二度と会わないと彼を見限ってしまっていたら、
フレディは本当に「いっそのこと生まれて来なければよかった」という思いで人生を終えていたでしょう。
でもそうじゃなかった。
時代考証に少し??というところもありますが(汗)それを差し引いたところで、まだまだこの映画に込められたものを探しに行く価値はあると思います。