劇場公開日 2018年11月9日

「何度でも観たい」ボヘミアン・ラプソディ Raspberryさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0何度でも観たい

2018年11月11日
iPhoneアプリから投稿

お馴染みの20世紀フォックスのオープニング。ブライアン・メイのギターに早くも震えた。こんなカッコいいバージョンは見たことない!最高!

なりたい自分になる。自分自身とリスナーへ、心を尽くし精神を尽くし思いを尽くして愛を送るフレディ。
その清潔な倫理観がクイーンをクイーンたらしめているように思った。

心境的なものに止まることなく、音楽の形に働き掛け、形を変じ、新しい形を作るという技術。それは心の技術であり、本物の知性だ。
「音楽をやるぞ」なんて決めて始めたようなミュージシャンではない。彼ら自身が音楽の一部なのだ。

生命とは虚無を掻き集める力なのかもしれない。砕けた心を掻き集めて作られたものは虚無ではない。愛だ。だから虚無(満たされない思い)は人間の条件である。

虚無を見事に昇華した彼を天は容赦なく召してしまった。

夢心地の135分。気がついたら泣いていた。

Raspberry