「何度でも観たい」ボヘミアン・ラプソディ Raspberryさんの映画レビュー(感想・評価)
何度でも観たい
お馴染みの20世紀フォックスのオープニング。ブライアン・メイのギターに早くも震えた。こんなカッコいいバージョンは見たことない!最高!
なりたい自分になる。自分自身とリスナーへ、心を尽くし精神を尽くし思いを尽くして愛を送るフレディ。
その清潔な倫理観がクイーンをクイーンたらしめているように思った。
心境的なものに止まることなく、音楽の形に働き掛け、形を変じ、新しい形を作るという技術。それは心の技術であり、本物の知性だ。
「音楽をやるぞ」なんて決めて始めたようなミュージシャンではない。彼ら自身が音楽の一部なのだ。
生命とは虚無を掻き集める力なのかもしれない。砕けた心を掻き集めて作られたものは虚無ではない。愛だ。だから虚無(満たされない思い)は人間の条件である。
虚無を見事に昇華した彼を天は容赦なく召してしまった。
夢心地の135分。気がついたら泣いていた。
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