「映画とライブの興奮と感動が同時に味わえます♪」ボヘミアン・ラプソディ マツマルさんの映画レビュー(感想・評価)
映画とライブの興奮と感動が同時に味わえます♪
前から観賞を楽しみにしていた、今年後半のチョー目玉話題作。先行上映もタイミングが合わず観れなかったので初日に観賞しました。
感想はと言うと、超絶興奮と感動!
伝記映画なのにスクリーンを通して、伝説に昇華するのを目撃した気持ちになり、興奮が冷めない。
実際に当時の会場でこのライブを体感した人は間違いなく伝説の目撃者ですね。
羨ましい♪
先に細かい事を書くと、ベースのジョン・ディーコンのバンド加入が唐突なのと、バンド結成から急に売れ出したと苦労時代をちょっと端折り過ぎ。あと、フレディがロングヘアーから急にあのイメージの髭とショートカットにしたのはちょっと笑ってしまった。
フレディのソロになった際に「アイ・ワズ・ボーン・トゥ・ラブ・ユー」は確りと聴きたかったなぁ。
難しいのはバイセクシャルやゲイと言った所謂LGBT問題をどう捉えるのか?
個々で捉え方が様々なので、ここで引っ掛かる人もいるかもですが、この点を描き出さなければ、そもそもフレディ・マーキュリーの伝記映画は作れませんが。
お髭の方が多いので、この中にバート・レイノルズをこっそりと出演させててもバレないなぁと観賞中に思ってしまいましたw
追記:バート・レイノルズ氏は今年の9月6日に亡くなられてました。享年82歳。御冥福をお祈り申し上げます。
そんな点を踏まえても、超絶面白かったです!
配給の20世紀フォックスのいつものオープニングのファンファーレがクイーンバージョンで始まる所から一気に掴まれて、あのライブエイドでフレディが袖から登場するシーンでテンションが上がりまくり。
フレディの終生はあまりにも有名なので、ラストが分かっているだけに胸熱になります。
この作品は個性の固まりのフレディ・マーキュリーを役者がどう演じるのか?が観ている人達には気になる所ではあるかと思いますが、他の方も書かれていましたが、どっぷりクイーンにハマっている(いた)方にはそれなりに違和感やツッコミ所があるかと思うので、どちらかと言うとクイーンを知らない。もしくは多少知ってると言う人の方が楽しめるのではないかと。
フレディを演じるラミ・マレックは超絶ハマってました。てかそっくり。
嘘か誠か、配役に難航してフレディ役にあのダニエル・ラドクリフにもオファーしたとかの噂があったらしいのですが、ラミ・マレックで大正解でしょう。
ライブエイドのライブシーンは役者として演じているとは思えないくらいのド迫力。
控えめに言ってもラミ・マレックにフレディが乗り移ったと言うか、降臨してきたとしか思えない。と言うか、フレディ・マーキュリー本人とクイーンの皆さんにしか見えません。
あと、ブライアン・メイ役のグウィリム・リーがホントそっくり。
フレディが次第に天狗になって転落していくのは、切なくなりますが、終演を知っているだけにこの溜めが余計にラストで大爆発します。
洋楽に詳しくなくても、誰もが耳にした事のある名曲の数々が掛かるとその度にテンションが上がります。「ウィー・ウィル・ロック・ユー」の所では劇中で足踏みしてしまいそうになりましたw
圧巻はラストのライブエイドのシーン。
大観衆がスタジアムを埋め尽くすシーンだけでも胸熱なのに、フレディが登場して「ボヘミアン・ラプソディー」を歌い出した時のメンバーの顔がまた良い。特にブライアンの表情に"あのフレディが帰ってきたぜ!"と言うのがひしひしと伝わってきた。
ラストの「ウィー・アー・ザ・チャンピオン」の大熱唱でクライマックスの興奮と感動が押し寄せてきて、メンバー全員のステージ上での挨拶が今生の別れと分かっているからこそ、涙腺崩壊。フレディとの別れが切ない。また“So long goodbye”とファンに向けて言ったセリフで更に切なくなって、“フレディー、ありがとう。でも行かないくれ”と思ってしまい、涙が溢れ出ました。
あの終わり方で良かったし、あの終わり方が良かった。
あそこでライブ後の後日談的なのをやってたら少し興醒めだったかな。
エンドロールの「ドント・ストップ・ミー・ナウ」もまた良い。全てが胸熱でした。
こういった伝記の映画の場合、何処まで史実に基づくかと何処までフィクションを入れるかは難しいところかと思いますが、個人的には史実に忠実性を求めるならドキュメンタリーで良いと思うので、エンターテイメント性を出す為のある程度のフィクションはアリだと思います。
この作品はフィクションを何処まで入れたかと言うのを議論するのが野暮なくらい面白かった♪
「魂に響くラスト21分」のコピーは伊達じゃないです。
ミュージシャンの伝記物では「ジャージー・ボーイズ」が個人的にはお気に入りですが、興奮はこちらの方が半端ない。
今年一番の作品ではないかと思うので、出来るだけ音響設備の良い、大スクリーンでいつもより少し前ぐらいでの観賞をお薦めします。
あと、爆音映画祭でやってくれたら、絶対観たい! 限りなく前で齧り付く様な席で観て、ライブの爆音を聴くのではなくて体感して、一緒に手拍子して、一緒に足踏みして、一緒に合唱したい!! w
※追記:新宿ピカデリーの「爆音上映祭」の「ボヘミアン・ラプソディー」を観てきましたが、正直爆音と言う程爆音でも無く、普通の上映音量よりも少し大きめかな?程度。
場内も盛り上がりは無く、静かに鑑賞。他の劇場の爆音上映もこんなもんでしょうか? 映画に感動はしても大音響の爆音を期待してたので正直拍子抜けでした。
フレディ・マーキュリーと言う人物の人生に様々な事があって、その葛藤に思い悩み、いろんな人を傷つけて、自身も傷つけてしまったが、ボーカリストのフレディ・マーキュリーは紛れもなく、偉大な人物でカッコ良い!
長く書きましたが、言葉をどれだけ並べても足りないぐらいにライブと映画の興奮と感動が同時に味わえて、とにかく上映時間の135分では物足りないぐらい。
とにかく観て!感じて‼︎の超絶お薦めです!