まく子のレビュー・感想・評価
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普通の生活に宇宙人。
田舎町に宇宙人。ありえないのにSF要素が感じられない。普通の田舎の、普通の夫婦と、性に悩む普通の子供が、自然にいるから。散歩する侵略者を思い出した。リアルに描かれた日常に、なんの違和感もなくいる宇宙人。新音の神秘的で美しい感じは役にぴったりで、もうあの親子は宇宙人以外の何物にも見えなかった。子役が全体的に良い。一番好きなのはおにぎりを握るとこ。かっこいい。旦那にはあーゆー父親になってほしい。
人間の子供
まだ小さなあなた でも大きくなったら
わたしを愛してくれる
誰にも真似できない あなたのやりかたで
誰よりきれいな目で 「ほんとう」を見ている
みんなと同じ子供 他の誰とも違う子供
笑うことができる子供 泣くことができる子供
人間の子供…
── 新居昭乃 / 『人間の子供』より
誰しも子供のころ感じていた
言葉にできない、とりとめのない感情を
思い起こさせてくれる作品。
新音さん演じる少女、コズエの
純真無垢な問いかけや考え方がとっても哲学的。
コズエはみんなに、なにを〈まいた〉のでしょう?
笑顔、勇気、希望、思い出、幸せ…
森羅万象、普遍的な時の流れを
「永遠は一瞬、一瞬は永遠」と
形容することがあります。
本作『まく子』の物語の世界では
最後にコズエがふりまいた光は
ヒトの人生のなかで、いや地球が存在し続けるなかで
ほんの一瞬の出来事にすぎないでしょう。
しかしその光が、ヒトたちの心の中に種を芽吹かせ
まだ見ぬ、これから生まれてくる
命の積み重ねに組み込まれていく。
個の再生と消滅を繰り返しながら
生命のバトンを繋ぎながら
種は存続していく。
永遠に続くように。そう願いをこめて…
…と、少々発想を広げすぎましたが
わたしにとっては“再生”というテーマと同時に
そんなことの“気づき”でもあるということを
提示してくれた作品でした。
心象風景でしか説明できない、いやできてないか!(笑)
これが今のわたしの精イッパイの感想です(泣)
時間をおいて、また観たい!
2019/03/18、劇場にて鑑賞
不思議な世界に連れていかれたけれど、心地よい気分になった作品
1.草彅さん 圧倒的な存在感と表情が素晴らしい。 「新しい地図」の3人の方の映画が2019年2月~6月に掛けて立て続けに上映されたが、どなたも非凡なセンスをお持ちであるからこそのトップスターなのですね。 2.山崎光さん 「真夏の方程式」での姿が又観れて良かった。良い役者さんになってください。 3.新音さん 初めて拝見したが、今後も時折女優として映画に出て欲しいと思いました。 <所謂、ファンタジー映画の分類に入るのでしょうが、観終わった後心地良い余韻が残る作品でした。様々な解釈を観客に委ねるところも私は気に入りました。(レビューしにくい作品でもあります)> <2019年3月15日 劇場にて鑑賞>
あの猿の絵は?
結構、書店で売られていた本という認識はあったけど… こんな話なんだ… まく子って、希望?を播く子供? それとも、周りを巻き込む子供? 子供から大人になる時間を、大人の目線ではなく子供の目線で描いた作品なの?(宣伝より) そういう感覚を失ってしまったのだろうか? いずれにしろ、不思議な内容だった。 何より、本の表紙に描かれている猿の絵は、何の関係があったのだろうか? 消化不良です…。
☆☆☆★★ 大人になりたくない男の子の前に現れた美少女の宇宙人と、...
☆☆☆★★ 大人になりたくない男の子の前に現れた美少女の宇宙人と、温泉街に起こる一つのファンタジー。 原作読了済み。簡単に。 原作を読んで思った事は。さっぱりと要領を得ない話にどうして良いのやら…と。 とにかく、ひたすらダラダラとした男の子から見た。大人達や町、自分の身体の変化等。 読んでいても、どこに面白さを求めたなら良いのか?分からず終いで(-.-;) それだけに。映画ではここまで分かりやすく描かれていたのには、少しだけ脱帽する思いでした。 とは言っても、物凄く面白い…って話でもないのですが…。 原作で彼女は、石垣の砂粒を撒くのですが。流石にそれでは画的に…って訳でしようか?枯葉をひたすら撒く。そのたどたどしさから、ちょっとだけ《宇宙人っぽく》見え。コズエ=梢でも有り、無理の無い変更点となっていた気もする。 ちなみに、ほぼほぼ原作通りに進んているが。何故だかミライ役だけは映画には登場しない。 草彅剛のダメ親父振りはまずまず。 髙橋優の歌は蛇足感が否めない。 男の子も良かったけれど、(鑑賞後、公式サイトを見て『ちょんまげぷりん』の男の子だったのを知る)少女役の新音ちゃんの初々しさが最大の収穫と言っても過言ではないですね(u_u) 2019年3月17日 TOHOシネマズ流山おおたかの森/スクリーン3
詰めが甘い、もうちょっとの工夫で傑作になったのだが
原作を読んでいないので原作の結末はわからないが、最後にまた転校生がやってくるとは、それまでの雰囲気を台無しにする余分なエピソードだ。
コズエと母が招集した丘の上で各自が、花火に映し出された空からのメッセージを受け止めるグランドフィナーレで終わっていたなら、かなりいい作品になっていたので、非常に残念だ。
さらに欲を言えば、グランドフィナーレはなく、サトシとコズエの恋愛のみ成就するかたちで終わっていたならばもっと良かったのだが。みんながコズエ、または母と繋がっていたというのは、観客の評価を意識し過ぎた、あまりにも優等生的展開で、個人的には逆に引いてしまった部分もあったので。
またまた逆に言えば、サトシとコズエとの初恋のような 甘酸っぱい関係の物語の部分の方が他の部分よりはるかに素晴らしかったので、コズエが宇宙に旅立ってしまったものの、またいずれ会えるのではないかと言う余韻を残して完結した方が、個人的には好きな展開になったのだが。
児童文学を装ったスルメ映画
ボーイ・ミーツ・ガールというテンプレート 男の子目線でのみ語られるストーリー それが中盤でおや?っと思わせ、終盤になって確信に変えさせる 作中では語られないまく子と関わり変わっていく周囲の人々のドラマに想像を膨らませられ 何度も観たくなる作品
ずっと飛んでいないから、こんなにきれいなんだよ
いくつかしっくりくるセリフはあった。おまけに、コズエ役の新音の存在感は確かに抜群だった。サトシの大人になりだした感もまずよかった。 しかし、ほかの大人たちの笑顔が、どうも嘘くさくってしょうがなかった。あのファンタジーを、世間というものをまだ知らない子供たちが信じるのはわかるが、何故大人たちがあれほど純粋無垢な連中ばかりなのだろう?それでは、子供と大人の対比があいまいじゃないか。ようするに、いい人ばかりしか出てこない映画からは、嘘くささしか感じない。そんな映画の中の大人どもは、気付きとか後悔という人間としての成長のない、根っからのお人よし集団としか描かれていないと思ってしまうのだ。それは、この映画の作りがイマイチのせいもある。 たぶんこのストーリーがアニメだったなら、素直にファンタジーとして受け入れられたんじゃないだろうか。実写ではリアリティがなく、アニメならリアリティを感じるだろうなんて、おかしな話だけど。
奇想天外なストーリー❗
星🌟🌟🌟 最初少年から青年になる過程を描く青春映画かと思っていたのですが…奇想天外なストーリーに驚かされました❗昔観た原田知世の時をかける少女のような雰囲気のちょっと不思議な作品でした❗ただ男の子が主役だと観てる人特に女性が子供から大人になる過程が解りずらい気がします❗まだ女の子が主役でコズエ役を男の子にした方が解りやすいと思います❗時をかける少女みたいな感じで…主役の山崎光くんは良かったのですが…脚本がちょっと…監督も女性だし男の子のことあんまり解ってなかった気がします❗男の子を主役にするなら中学生位が良かったのでは…小学生じゃ難しすぎる気が…お父さん役の草なぎ剛も良かったのにちょっと残念❗
実力不足
原作は見ました。ほぼそのままの内容でしたが、いかんせん演出家の力不足が露呈してしまった感が否めない。 以前「円卓」という作品があったが、コレはとても面白くできていたし、内容も良くできていたと思う。 しかしこの作品は、やりたいことはわかるけど映像も演技も中途半端で、見難い。
変化を受け入れ成長する子を描く傑作
原作は未読です。
子どものままでいたい、大人にはなりたくない、という思いは誰もが抱いたことがあるのではないでしょうか。
本作は、そんな自らや周りの変化を嫌がる少年サトシの成長を見事な演出で描いています。
何かが変化をする、ということは、それがいずれは終わりを迎えるということを意味します。それを受けいれるのが嫌なサトシでしたが、「落ちるからきれい」という変化を知らなかった梢の言葉をきっかけに少しずつ「変化」というものを前向きに捉え始めます。
変化する、終わることを受け入れ、初めは拒んだお神輿の破壊を最終的にはサトシ自身に決断させることで、彼の成長を描くのは、見事としかいえません。
また印象的だったのがおにぎりのシーン。ダメな大人だと思っていた父親が、「温かいご飯で作ったおにぎりは美味い」や「手を冷やして感覚を麻痺させればにぎりやすい」と知恵経験で作ったおにぎりは確かに美味しい。これもサトシが大人になることへの抵抗を無くすきっかけの1つだと思います。「美味しい」とセリフではなく、湯気と食べ方だけでの描き方もとても粋というか、見事です。
このように、本作は少年の成長過程を見事に描いた傑作で、間違いなくオススメです。
これはファンタジー?
面白そうなお話、であるが、少し作り過ぎであっけない 主人公の男子の言葉がはっきりせず聞きづらい 何故選ばれたか・・・? コズエ役はいくらなんでも小学生には無理がある・・・ 草薙君は良い味でしたがおにぎりが下手 <18>
置いてけぼり最速記録
ファンタジーものは、読むのも観るのも大好きなのに。あっ………と油断したスキに30マイルくらい置いて行かれた。要するに、よく分からない距離だけど、思い切り長距離。ネタばれ自白が早すぎて。もう少し、楽しませて。 二人目の転校生の方が、物語には、なったりして。 音楽が最悪。シンセ重ね録り、ほぼアドリブでしょ?スコアは書いて欲しい。4度7度が耳につき過ぎ、音(トラック)多過ぎ、タイム崩れ過ぎ。最近、緻密なディズニー慣れ、インド慣れしているせいか、耐えられませんでした。
隙間が気になるが心を打つ力技
原作読了済。その視点でのレビューです。 やはり映画の時間内では話話の隙間が出来てしまっていて、ん?ってなります笑 しかし、心を打ってしまう原作と監督の力量に感心です。 やっぱりもったないなっていう気持ちも。素敵な言葉とキャラクターが溢れる作品ですので、どちらかと言うとドラマでストーリーを膨らませる形の方がより響く作品になると個人的に思います。笑 キャストは是非そのままで!
サイセ
誰もが通ってきた、甘酸っぱい日常を描いていたと思ったら、急にファンタジーになって、少し面食らいました。
でも、誰にでも再生のチャンスがあるんだなって、清々しさみたいなものを感じました。
父と息子が2人っきりで話をするときの、つよぽんの横顔がなんとも言えず、よかったです。
原作に忠実ではあります
難しい、という皆さんの評価をみて、先に原作を読了 子どもが幼かった時お世話になった福音館書店が今回文庫化しています 文庫とは言え幼児書のコーナーにあって、原作自体は小学校高学年でも十分読める優しい筆致で、他の方が「SF]と書かれていますが、読み手の子どもにわくわくさせる内容でした 原作を読んでいたことでよくわかることも多々ありました しずるの村上さんもよく映画に出演されていますが、本作でも原作にあった「どうしようもないおとな」「なりたくないおとな」をよく演じられていました(3月21日 テアトル梅田にて鑑賞)
少年から大人へ。その不安定な心の移り変わりが見どころ。
子供の頃、こんな時期がだれでもあった。 このまま、何も変わりたくない。 このままでいたい。 でも、どんどん変わっていく。 自分の身体も、友達との関係も、家族との関わりも。 それが、不安なのか、歯がゆいのか、自分の気持ちもうまくコントロール出来なくなって、爆発しそうになる。 ファンタジーを絡めて、この大人になっていく少年の成長の過程を切り取った心温まる映画。 浮気している街で一番ダメな大人と思っている父親を草なぎ剛が演じている。 この父親と息子のシーン、ジワーーっとしみてくるんだよなぁ。 だんだんと男同士になってくるところ。 親も人間。そう思えるようになると、大人に近づくのかもしれない。
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