RBG 最強の85才のレビュー・感想・評価
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3周してしまった…素晴らしい!
ビリーブを鑑賞済みだったので、なんとなくストーリーは予想ができていましたが、こちらはドキュメンタリーとのこと。配信が今月までというメッセージをネトフリで見かけたので慌てて見ました。
感想…やっぱり素晴らしかったです。
描き方も良かったと思います。口コミのように色々な人の意見が、彼女ルースと言う人の印象を固めていく。
古い写真なども見れて素晴らしかったです。映画ビリーブの方だと時代背景を勿論、想像はできるけれど主演の2人がイケてるせいか、時代背景が霞んでしまった気がしました。いや、あちらはあちらで素晴らしいのですが…
それと、素敵なパートナーに恵まれた人だなぁと羨ましくなります。
夫は自分の能力に自信がありました。という発言も良かったです。自分に満足してる人を探そうと思いました。そして自分には満足出来るよう研鑽を積もうと思いました。笑
映画で心に残った言葉(備忘録)
“Real change, enduring change, happens one step at a time.”
“People ask me sometimes, ‘When will there be enough women on the court?’ My answer is: ‘When there are nine.’ People are shocked. But there’d been nine men, and nobody’s ever raised a question about that.”
“My mother told me two things constantly. One was to be a lady, and the other was to be independent. Don’t be distracted by emotions like anger, envy, resentment. These just zap energy and waste time.”
上記にはありませんが、下記も好き。
議論に勝つには怒鳴らないこと。大声を出すと相手は話し合いに応じません。(いや、おっしゃる通りです。私もおうじないようにしてるもの。)
男性と平等であるために重要なのは女性が自分で決断を下せるかどうか。自己決定は女性の人生の尊厳の核心にあるものです。政府がその決定に干渉するなら女性を責任ある大人として扱わないことになりますし判断力を奪ってしまう。(これはpro choiceに関した見解を述べてるのですが、他の場合でも当てはまると思います。)
あぁきっと悔しい思いを沢山してきたんだろうな…
私もハゲタヌキに昔、冗談を言われたから理解はできます。笑って交わしたけど一生忘れないし時々悪い風が吹いて思い出す度に脳内射殺ですけどね。
多様性や今まで画一的だったものへの見方が変化している、何が正解かわからない時代だからこそ、押し付けない、互いを尊重する姿勢が求められると、この映画を通して思いました。
彼女の美徳は真似するのが難しい。
この日は4本も映画を見まして…
最後に『RBG最強の85才』を見たのですが、これが一番よかったです。
まあ、『ビリーブ 未来への大逆転』を見ていたので、見やすかったというのもあります。
とっても小柄で控えめな感じの女性でした。
多分2019年には86才になるんですが、思考に濁りというか鈍りが感じられなくってかっこいいと思いました。
居眠りしちゃうのはご愛敬ですな。
『ビリーブ』で出てきた独身男性が介護手当?を受けられないっていう裁判は出てこなかったです。
彼女の言動のひとつひとつに感銘をうけましたが、特に印象的だったのは、
保守派の判事の一人ととても仲良しだったということと、
怒りを表さずに冷静に対処することで勝利を収めてきた(みたいな話でしたよね?)ということです。
主義主張がちがったとしても、その人の美点を見つけ仲良くするって、簡単に聞こえるようで、とても難しいように思います。私は一切できたことのないことで、どうやったらそんな風にできるだろうかと考えています。
怒りを表すのは、損だというようなことをいっていたように思います。
常に冷静に対処することで成果を上げてきた人にそういわれるとぐうの音も出ないっす。
仰る通りで、とひれ伏すしかありません。
怒りを抑える事が大変苦手でなので、どうしたら実現できるだろうかと、思います。
怒りを持つなってこととは違うと思います。疑問を見つけることは大事なことだし、そこに怒りがあってしかるべきだろうと私は思うのですが、その怒りに言動を操られては、勝機を逃すってことですよね…
私それが多分できてないんだわー。
いろいろ自分の課題が分かって、いい勉強になりました。
カッコいい女性RBGが戦ってきた、"差別"という常識
マイノリティ差別や性差別に対して:"法の下での平等"を主張できるのも、多くの先達たちのおかげである。特に社会通念として当たり前とされてきた、"女性の役割"という常識と闘ってきた人がいる。
本作は、"JFK"(ジョン・F・ケネディ/第35代アメリカ合衆国大統領)と並び、原題の"RBG"の呼称で通じるほど、米国では有名な女性、"ルース・ベイダー・ギンズバーグ(Ruth Bader Ginsburg)"のドキュメンタリーだ。
連邦最高裁に3人いる女性判事の一人で、現在86歳(映画撮影時は85歳)。特にトランプ大統領就任後から、リベラル派のRBGは、反トランプ派のアイコンとして持ち上げられ、キャラクターグッズまで登場するほどの象徴的な存在となっている。
この映画とセットで観るべき作品がある。今春日本でも公開された、「ビリーブ 未来への大逆転」(2019)だ。ほぼ同時期に製作・公開された作品で、主演のフェリシティ・ジョーンズが、弁護士時代の若きRBG役を演じ、"史上初の男女平等裁判"に挑んだ実話を映画化したものだった。
ニューヨークのユダヤ系の家に生まれたRBGは、学生結婚をし、子育てをしながら苦学の末に弁護士となり、最高裁判事まで上り詰めた努力家。それを支えた夫や家族の協力などが描かれていた。
本作には出てこなかったが、現在ドナルド・トランプ大統領による、"移民の難民申請を自動的に拒否する大統領令"を、連邦最高裁は差し止めている。
米国の最高裁判事は長官を含めて9人。うち4人がリベラル派であり、RBGはその1人なのだ。そして長官を合わせて5人が、その大統領令を抑えている。
連邦最高裁判事の任期は終身で、辞任(引退)しない限り、その職責はつづく。
実はRBGは昨年末、悪性腫瘍の全摘出手術を受け、現在、回復療養中である。
86歳の彼女が退任すると、トランプ大統領が保守派の新判事を指名することになる。そんな思惑に抵抗するかのように、信念と正義を貫くRBG。
日本人には、米国の最高裁判事が誰かなんて、あまり興味のない話である。しかしその半生から"性差別"や"マイノリティ差別"と戦う、カッコいい女性RBGの伝記が映画化される背景には、大きな理由があるのだ。
「ビリーブ」も女性監督のミミ・レダーだったが、本作の監督も女性のベッツィ・ウェストとジュリー・コーエンが務める。
(2019/5/14/ヒューマントラストシネマ有楽町/ビスタ/字幕監修:大林啓吾/字幕:赤坂純子)
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