RBG 最強の85才のレビュー・感想・評価
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タイトルに偽り無し。最強。
「ビリーブ 奇跡への大逆転」を見てたので
ルース・ベイダー・ギンズバーグさんがどういう人かは
知っていました。
あの映画を見て、こちらを見ると
より内容が深く理解でき、更に魅力的に感じます。
とくに旦那さんへの魅力が急上昇です。
法律を学ぶ者の理想がこの映画につまっている
ギンズバーグ判事は、良心的な法律家だ。
弁護士として、法の保護が届かない市民の権利を擁護するために訴訟代理人を引き受けた。裁判官として、法の役割が市民の権利の保護であることを前提に、訴訟当事者の主張を吟味した。議会への影響を考えての反対意見は最高裁判事の面目躍如だ。
他方私人としても、法律を愛する者の精神が貫かれている。他者の思想信条を尊重し、およそリベラルとは遠い立場の人でも、気が合えば友人付き合いを深める。その真に解放された精神には、羨望を禁じ得ない。
判事の実績は、人格と能力を兼ね備えた配偶者や侵しがたい美しさを感じさせる容貌、たぐいまれな自己統制力といったいくつもの奇跡が重なった結果である。このような奇跡を実現した人を、わたしたちは「英雄」という。
ギンズバーグ家は、適切な役割分担という社会の理想が実現した家庭であった。料理は得意な人がすればいい。男子にのみ門戸が開かれていた公立大学の女子入学を認めた判決を書いた判事には、これからの社会の在り様が明確に見えているに違いない。
とにかく、法学部の学生は必見の映画。
想像と全く違う人だった
RBG最強の85才。
このタイトルやこれまでの功績、ご本人の映像から、気性の激しい、高圧的な女性ではないかと…勝手に想像していました。
でも、全く違いました。
若い頃は驚くほどの美人だし、とてもシャイで、自ら進んで発言することがなく、決して社交的ではない人。
そんな方がなぜあのような偉業を達成されたのか。
作品を観ながら、ずっとそれを考えていました。
法律家として超エリートだったことは言うまでもないですが、静かな佇まいの中に、とてつもなく強い正義感と、人生で最も幸運と言っていた、先進的な考えを持つ夫の存在が大きかったと思う。
そして、何よりも大きいと感じたのは、相手に怒りをあらわにしないこと。常に冷静で穏やか。
女性差別やジェンダー差別の発言は、普通なら声を荒げてしまいがち。でもその瞬間に相手は話しを聞かなくなる。感情ではなく、言葉で世の中を変えていった。
また、全くの反対意見を持つ保守派同僚判事と親友だったということも、RBGの人柄を表すエピソードと感じました。
とてもたくさんのことを学べた映画です。
I'll fight
ノトーリアスRBG 最強の85才
勉強させてもらいました。
早起きしてわざわざ出掛けた甲斐ありました。
旦那さんも素晴らしい!
RBGグッズが欲しくなった!
ギンズバーグ判事は、誕生日2019、3、15を迎え86才に。
『ビリーブ~』よりもカッコよくてキュートな夫婦に魅せられます
『ビリーブ 未来への大逆転』の主人公、米国最高裁判事ルース・ベイダー・ギンズバーグご本人と家族、友人達を丹念に取材したドキュメンタリー。『ビリーブ〜』でルースさんが担当した裁判はほんの一例に過ぎず、どんな権力に対しても毅然と自分の意見を述べる勇敢さは正にノトーリアス。米国民が熱狂するのも当然なカッコよさ。かけて加えて家族が語るエピソードから浮かび上がるオフの横顔はとんでもなくキュートでその魅力に圧倒されます。そんなルースさんと互角に魅力的なのがご主人のマーティンさん。『ビリーブ〜』で描かれていた徹底的にリベラルな佇まいはフィクションだろうとタカを括っていましたが、その先鋭的とも言える素っ頓狂なリベラルぶりは本人の方が遥かに上で、しかもメチャクチャユニークで面白い人。慈愛に溢れていてマーティンさんの人柄に触れて思わず泣きました。この夫婦の二人三脚ぶりが本当に美しいので万人に見てもらいたい一本です。
正義の味方スーパーヒーローRBG
ルース・ベイダー・ギンズバーグ(RBG)最高裁判事の人生のドキュメンタリー映画
妻として、母として、働く女性としての素顔と夫マーティンに支えられて、強い意思と、勇気をもって、法の下の平等の実現に向かって果敢に突き進む。
最高齢(85歳)のスーパーヒーローで正義の味方、女性の味方、最強の85歳!
笑い有り、泣き有り、感動有りの、誰もが勇気をもらえるドキュメンタリー映画です。
ここにも鉄人が
アカデミー賞のドキュメンタリー賞や主題歌賞の候補にあがって気になっていた映画。序盤は今ひとつ乗り切れなかったが、最高裁判事なったあたりからがぜん面白くなってきて、ポップアイコンと化してからはニヤニヤしっぱなし。戸惑いつつも楽しんでいる様子なのがまたいい。「ノトーリアス」とは全然思えない。頭は切れるがシャイで落ち着いた人柄も好感が持てる。旦那さんもいい具合にほっこりする。『ビリーブ』観ておけばよかった…。
主題歌”I’ll fight .”はジェニファー・ハドソン?
現代の「スーパーヒーロー」
アベンジャーズ/エンドゲーム(3回目)か本作か悩んだ末、本作を見た。
彼女は「アベンジャーズ」の一員ではないが、女性の権利保護への貢献という意味では、「本物のスーパーヒーロー」である。
(本作中でも、ブラックウィドウやワンダーウーマンに彼女の顔をコラージュした絵が出てくる(笑))
だが、今はトランプ時代。
中絶禁止を狙い、リベラル派に代えて、保守派の裁判官が次々に任命されていき、彼女は少数派となり、判決においては反対意見(少数意見)を書くことが多くなっている。
そして彼女自身も85歳。
彼女自身がアベンジ(反撃)する機会はおそらく訪れないだろう。
だが、彼女の声を受け継いだ次の世代がきっとアベンジ(反撃)してくれることを期待している。
映画とは関係ないが、米国では彼女について書かれた書籍が多数出版されている、とのことだが、日本では絵本1冊のみ。
うーん、残念。本作を見て、もっと詳しく知りたい、と思ったのに…
RBGは結構チャーミング
ルース・ベーダ―・ギンズバーグの魅力を描いた映画です。
頭脳明晰で、穏やかで、しかも美形。
幸せな家庭を築き、伴侶にも恵まれ
あ~この人、完璧じゃん、と思ったら、
なるほど、家庭人としては・・・。ま、当然か。
しかし、仕事はまさしくプロフェッショナル。
というか、85年間の生き方が信念に貫かれている。
だからこそ
彼女の言葉には重みが感じられるのです。
権利の獲得は
「誰か」や「みんな」ではなく、
個人の闘いの積み重ねの歴史であった、
それが今のアメリカを作ってきたのだと
理解できます。
ひるがえって、
私たちの国はどうでしょうか。
判決について最高裁判事の賛否が報道されたなど、
寡聞にして知りません。
最高裁の裁判官に関して情報発信がないに等しいのに
国民審査という形だけの制度の存在に、
日本の民主主義、国民主権の限界を感じます。
アラバマでは、
性犯罪被害による妊娠でさえも中絶禁止の
法案が可決されたという報道がありました。
日本でも、
性犯罪の加害者への無罪判決が
くり返されています。
人権とは、弱々しい虚構だと私は考えます。
だからこそ、それを守り育てる営みは
永遠に道半ば。
RBGに励まされたと感じる人は多いのではないでしょうか。
ほれました
本国アメリカで、絶大な人気を得るのがよくわかる
女性が活躍する事自体が難しい時代から、多くのことを成し遂げてきた方
女性のためだけではなく、男性のためにも動いた方
(妻をお産で亡くした男性が、子供を育てるために収入を得ることが難しくなったが、母子家庭の女性だけが受けられる補助金の対象外であったため)
マイノリティのため、性別による不当な扱いを受ける女性のため、常に闘ってきた方
そして、一時期、病に倒れた夫と幼い娘を抱えて、家庭を守った方
のちにアメリカで9名しかいない最高裁判事となり、その席でも数多くの功績を残してきた方
85歳の今も現役のルース・ベイダー・キンズバーグ最高裁判事
そういう人だから、自分の考えがしっかりとあり、信念もある
にも関わらず、異なる見解を示し、主義主張も異なるだろう同僚とも親しくなれてしまう
それは、自分の信念、主義、それがしっかりありながら、多様な考えや、多角的に客観的に物事を見ることが出来るということだろう
9名の最高裁判事は、顔ぶれによって、リベラル派と保守派の偏りが生まれる
でも、彼女はある時は、中立に近い立場、そして、今のトランプ政権においては、あえてリベラル派に寄っているそうだ
自分の役割がどうあるべきかも見えている、そして失わない公平さ
そんな彼女を支えてきた夫も素晴らしい方
世代的に女性の社会進出を後押しする男性はかなり珍しいにも関わらず、後押しどころか、彼女が司法のトップに向かっていく手助けすらする
この男性に出会えていなければ、今の彼女もいないかもしれない
ご本人は、力強さより、どこかとてもチャーミングな印象を受ける
でも、その目の奥には、しっかりとした力強い何かがあるのがわかる
尊敬できる人、というか、ホレました
自らの信念を貫く姿の崇高さ。現米国大統領に屈せず、頑張って!
RBGが近年の最高裁判決の中でのリベラル派としての金言の数々には、思わず涙がでる。又、彼女を支え続けた夫、マーティンの姿にも感動する。「ビリーブ 未来への大逆転」のラストシーンからのこのドキュメンタリーの上映。嬉しい限りである。自らの信念を貫く方の姿は尊い。傑作である。
平等の象徴
85歳で現役の最高裁判所判事としてアメリカで広く知られる女性ルース・ベイダー・ギンズバーグ(通称・RBG)に迫ったドキュメンタリー。
先日観た『ビリーブ 未来への大逆転』を筆頭に、日本では70年代の功績ばかり話題になりますが、アメリカでは公正公平なリベラル派の象徴として、今もすごく人気と影響力があるのですね。
様々な記録映像と、インタビューで構成していています。
見応えありますが、真面目でNHK-BSのような実直な作りの為、人によってはかったるく感じるかもしれません。
ルースさんのすごいところは、時代的に女性の人権を尊重する姿勢の発言を繰り返しながらも、「女性だから」といったフェミニスト的な視点がなく、「人間だから」という考え方なところと思いました。
それから、「子どもや孫の代が、人種や性別で差別され、生きる選択肢をはじめから奪うことを、差別を是とする方々はお望みなんですか?」という問いかけの姿勢が素晴らしいです。
人権や平等に関心がある人は、観て損はないと思います。
翼
RBGが「ビリーブ 未来への大逆転」で鑑賞した印象よりも寡黙で真面目な人だったのが意外でした。現在のRBGはちょっとしたジョークを言ってましたが、若い頃はもっとくそまじめそうな感じ。そんなRBGと夫のマーティンの性格が正反対であったことやマーティンが当時の男性にしてはかなり柔軟な考え方を持っていたからこそ、彼女は本来持っていた才能を発揮できたのだと思いました。最近マララさんの父親がインタビューで「娘に教育を与え、翼を切らなかっただけ」と言ってましたが、親が翼を切らなくても女性は社会に出れば嫌でも翼を切られてしまう事が多いです。特に結婚相手の影響は大きい。今のRBGの地位は、マーティンの存在無くしてはありえなかったと思いました。
アメリカの若者達がRBGの話を聞きたがり、ポップアイコンとしていることに凄く共感しました。私もRBGの話しを聞いてみたい。だけど今の様に女性運動が盛り上がると必ずバックラッシュが起こります。日本でのme tooはイマイチ盛り上がりに欠けているのに、バックラッシュなのかそもそもがナチュラルに男性優位な社会だからか、野党の女性議員に対する嫌がらせ、詩織さんへのバッシング、実の娘に対する性的虐待が無罪判決になるなど、ちょっと今の日本は考えられない状況だと感じます。そんな社会への怒りは治りませんが、信念を燃え尽きさせない様に熱くなりすぎないこと、ガス抜きに乗らずに静かにその火を消さないことが、慣習と闘うには最善の方法なのかもしれないとRBGを観ていて思いました。
作品そのものは退屈に感じたけど─
動きが少なくて、説明中心の前半は、正直つらいものがあったけれど、RBGの人間性が分かってくると徐々に引き込まれていった。動的な映像が豊富な後半は相当面白い。やはりこの人物あってのドキュメンタリーあって、人柄を気に入ってしまえば最高に楽しめる。シンプルな作りであったから尚更おもしろみを感じたような気がする。
劇映画の「ビリーブ」はRBGの前半の半生、このドキュメンタリー映画はその続き、セットで見るとより一層楽しめる。
カッコいい女性RBGが戦ってきた、"差別"という常識
マイノリティ差別や性差別に対して:"法の下での平等"を主張できるのも、多くの先達たちのおかげである。特に社会通念として当たり前とされてきた、"女性の役割"という常識と闘ってきた人がいる。
本作は、"JFK"(ジョン・F・ケネディ/第35代アメリカ合衆国大統領)と並び、原題の"RBG"の呼称で通じるほど、米国では有名な女性、"ルース・ベイダー・ギンズバーグ(Ruth Bader Ginsburg)"のドキュメンタリーだ。
連邦最高裁に3人いる女性判事の一人で、現在86歳(映画撮影時は85歳)。特にトランプ大統領就任後から、リベラル派のRBGは、反トランプ派のアイコンとして持ち上げられ、キャラクターグッズまで登場するほどの象徴的な存在となっている。
この映画とセットで観るべき作品がある。今春日本でも公開された、「ビリーブ 未来への大逆転」(2019)だ。ほぼ同時期に製作・公開された作品で、主演のフェリシティ・ジョーンズが、弁護士時代の若きRBG役を演じ、"史上初の男女平等裁判"に挑んだ実話を映画化したものだった。
ニューヨークのユダヤ系の家に生まれたRBGは、学生結婚をし、子育てをしながら苦学の末に弁護士となり、最高裁判事まで上り詰めた努力家。それを支えた夫や家族の協力などが描かれていた。
本作には出てこなかったが、現在ドナルド・トランプ大統領による、"移民の難民申請を自動的に拒否する大統領令"を、連邦最高裁は差し止めている。
米国の最高裁判事は長官を含めて9人。うち4人がリベラル派であり、RBGはその1人なのだ。そして長官を合わせて5人が、その大統領令を抑えている。
連邦最高裁判事の任期は終身で、辞任(引退)しない限り、その職責はつづく。
実はRBGは昨年末、悪性腫瘍の全摘出手術を受け、現在、回復療養中である。
86歳の彼女が退任すると、トランプ大統領が保守派の新判事を指名することになる。そんな思惑に抵抗するかのように、信念と正義を貫くRBG。
日本人には、米国の最高裁判事が誰かなんて、あまり興味のない話である。しかしその半生から"性差別"や"マイノリティ差別"と戦う、カッコいい女性RBGの伝記が映画化される背景には、大きな理由があるのだ。
「ビリーブ」も女性監督のミミ・レダーだったが、本作の監督も女性のベッツィ・ウェストとジュリー・コーエンが務める。
(2019/5/14/ヒューマントラストシネマ有楽町/ビスタ/字幕監修:大林啓吾/字幕:赤坂純子)
「ビリーブ」を観た後に
RBGをご存知だろうか?
ルース・ベイダー・ギンズバーグ
ダースベイダーでも、PCモニタの端子の名前でも無い。米国の最高裁判事の現在唯一の女性判事のことだ。
映画「ビリーブ 未来への大逆転」で、彼女の前半生をフェリシティ・ジョーンズ(スターウォーズ ローグ・ワンの主演女優)が演じた。自分は、そこで初めてその人生を知ったのだが、主に女性差別と闘ってきた人生が、とてもカッコ良いのだ。憲法で、法の下の平等を謳いながら、目の前の差別を理解できない男性陣に、徹底的に闘うわけだが、そのやり方が素晴らしい。デモをするわけでも、叫び声あげる訳でもなく、冷静に理路整然と事実や課題を説明し、自分の意見を述べ、問題を浮き彫りにしていく。ガンジーでは無いが、非暴力非服従を粛々と貫く姿が美しいとさえ感じる。
本作は本人登場のドキュメンタリーなのだが、85歳のこのおばあ様が、とてもチャーミングなのだ。夫や子供達のコメントも楽しい。本人のインタビューでは、頭脳明晰、冷静なのはそのままだが、コメディアンが自分のモノマネをするビデオを見てクスクス笑ったり、優しく若者に法律の本質を説いたり、人間的にも興味が湧いた。
映画としては、少しダルだが、個人的には少しでも多くの人に、RBGに興味を持ってもらいたいと思った。
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