「おとなのための」大人のためのグリム童話 手をなくした少女 Kjさんの映画レビュー(感想・評価)
おとなのための
そのような冠言葉をつけないとクレームがくるか。童話や伝承、昔話は時にグロいもので、加筆修正の歴史かもしれないが、本作はそういった流れと真っ向対峙する。残酷描写も性も穢れも示してくる。
どこで一旦停止しても絵になる絵本の世界観。省略やデフォルメで成り立つ表現手法。見えない意味をこちらであれこれ想像や解釈で肉づけするところに価値がある。色彩的な意味づけや模様、極端ですらあるカット割り、何かデフォルメされていてよくは見えないが、どうもこのようなことが進行しているようだと思わせるような表現、残像として頭に残る絵の数々、アニメーションでできることを追求してくる。
アニメが良いか絵本が良いか。その疑問は残る。
コメントする