「純愛スパイダーマン」フォルトゥナの瞳 とまちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)
純愛スパイダーマン
脚本に重きを置いた映画だと感じましたが、話の展開にかなり無理があるように感じました。
様々な能力者にあふれたファンタジー世界にふりきってなく、リアルな現実社会のごく一部の謎めいた力という設定でした。
百田さんの原作ということで、脚本でどこまでいじったか不明ですがあまりにご都合主義過ぎます。
設定は漫画「デスノート」にも一部の能力としてあった「余命がわかる」というものですが、身近に能力を持った人間が多すぎます。
飛行機事故の時点で能力開花したようですので、一定の期間が経過していて近距離に3名も能力者がいるのであれば、国内・世界でかなりの数の能力者がいるはずです。遥か昔からある能力かもしれません。であれば組織体系が出来ていませんかね。
設定が全然違いますが「サトラレ」はちゃんとそういった深堀は出来ていました。
なんでそんなことを思ったかというと、能力を持った人の背景が全く見えてこないからです。「そこでそのリアクション?」というシーンがあまりにも多かったです。
このとってつけた様な「余命が見える能力」のストーリーでお涙頂戴という展開が、個人的にはかなりキツかったです。
話の展開的にはスパイダーマンと同じですね。スパイダーマンが嫌いなわけではないのですが、こっちは能力推しではく、純愛路線なのに「実は彼女もその能力があって・・・」みたいに驚かせをしてきましたが、「なんでもあり」という印象しかなかったです。
もうどうせなら彼女の力はクロノスの力で「時を戻す能力」で過去に戻って会いに行くぐらいぶっとんだ話にすれば良かったんじゃないですかね。
嫌な奴として登場する先輩も、都合の良い嫌な奴として登場させられていました。演技かもしれませんが背景が見えてこないんですよね。ああ薄い。