「自己犠牲の精神に拒否反応があるなら向かない」フォルトゥナの瞳 野川新栄さんの映画レビュー(感想・評価)
自己犠牲の精神に拒否反応があるなら向かない
映画館では2019年3月4日イオンシネマ石巻で鑑賞
それ以来2度目の鑑賞
原作未読
原作は『永遠の0』『海賊とよばれた男』の百田尚樹
監督は『僕らがいた』を筆頭に日本映画を代表するラブストーリー職人三木孝浩
脚本は『恋は雨上がりのように』『この道』の坂口理子
フォルトゥナとはローマ神話に登場する運命の女神
主演の神木隆之介が演じる木山慎一郎は自動車整備会社で働いている
仕事ぶりが社長に認められ2号店の店長に就任
木山はもうすぐで死ぬ人が透けて見える能力を持っている
壊れた携帯電話を修理しにauショップを訪ねたときその店で働くヒロイン桐生葵(有村架純)に出会う
なんやかんやで木山と葵は恋人同士に
能力を利用し葵と社長の命を救うがそのたびに心臓発作を起こす
やはり同じ能力がある主治医(北村有起哉)に警告される
何度も人の運命を変えるとその能力者は心臓にダメージがかかりやがて死ぬのだ
それでも木山は自分を犠牲してまで人命救助を選択する
三木監督は他にもファンタジー系のラブストーリーを撮っているがそのどれよりもこの作品はわかりやすい
読んでないが原作のおかげだろう
『永遠の0』は読んだが彼の作品は読みやすい
山本美月だと思ったら松井愛莉だった
嫌な奴を演じていたDAIGOが意外とハマっていた
時任三郎と斉藤由貴が温かい
葵も同じ能力を持っていたわけだがそれを知ってからもう一度始めからこの作品を観ると有村架純の芝居になるほどと納得がいく
冷静なリアクション
監督の指示があったとしても彼女は上手いよ
かわいいだけじゃない
抑え目の芝居でこれだけできる若手女優を他に知らない
ネタバレというかウイニングランが長めだがそれがまた良い
エンドロールは普通だがエンディングテーマが良い