「要らないモノと足りないモノ」劇場版 SHIROBAKO 背中にエンジンさんの映画レビュー(感想・評価)
要らないモノと足りないモノ
TV版は配信で一回見ただけなので、細かい部分は覚えて無いレベルの視聴者。
冒頭の寂れたムサニで「えっ?」となる。その後、回想でその理由が明かされるが、その設定必要有ったかなぁと言うのが最後まで残る。業界あるある話なのかもしれないし、散った仲間が新しい作品作りの為に再結集と言う胸アツ展開にしたかったんだろうけど、なんの工夫もない展開だった。中盤、ミュージカルがぶち込まれたけど、「あれ?こういう作風だった?」っと戸惑う。子供たちにアニメ作りを教えるシーンも必要なのかなぁ。入れるとしても、もっと前半なんじゃないだろうか。あんなに作品作りに追い込まれた時点で、そんな余裕有る?
他の製作会社が制作放置した作品をムサニで作る事にしたけども、そこでの契約の落とし穴がムサニ没落と似たものでキャラに学習能力は無いのか?そもそも、スポンサー関係が制作放置を放置させるの?レベル。公開まで10ヶ月で劇場アニメをタイトル以外決まって無いのに作れる?って白けてしまう。しかも、その過程が割りとスカスカで、何も決まって無い(脚本も無い)のに、各部署が同時進行で動ける?
制作後半で横やりを入れてきた放置制作会社に、乗り込む主人公だが、その過程が任侠モノになっていて実際ではどうなってるの?と。ダビング完了試写の段階で「何かが足りない」となり、作り足す事になるが、その後、劇中劇で見せた部分がそれなんだろうけど、あんなギリギリで「何かが足りない」と思うレベルじゃ無く、元のままならスカスカ過ぎるラストなのに、そのまま作ってたんかい!
120分の間、特に盛り上がる事もなく終わった。テレビSPやレンタルなら良いけど、劇場で普通に料金払って観る程じゃ無いなぁ。